phase7『Everlasting』想い出

--コナーの城--
(なんて恐ろしい奴だったのだろう、私に特殊能力まで使わせるとは)
コナーは、空羅にトドメを刺した後で地面に大の字に倒れていた。

それを離れた林の奥で見つめる2人の目があった。
幻斗とゼロである。
空羅とコナーの闘気が、激しく揺れるのを感じてから急いで駆けつけたのだ。
「あいつがコナーか、、今なら倒せそうじゃない?倒れてるけど」とゼロ
「そうだが、あいつは時間を止めるから。ちょいやっかいなのさ」と幻斗
「む、コナーが起き上がった」とゼロ
「どうする、、どうすればいい(雪羅、俺たちの方が先に着いちまったよ)」
幻斗には『もうすぐ着くから、待ってて』という雪羅の声が心に届いていた。

その頃、、閉じていた空羅の目が少し動こうとしていた!!
12年の年月を経て、聖なる宝玉を使って託されていた刹羅の命が、空羅の体に宿ったからだ。石化は、術者のピエルーが死ぬことにより解かれたので、刹羅の命が今まで使われることは無かったのである。
(途中まではあの時と同じだ。けど、今は対抗しうる力がある。そう、闘える!あいつを道ずれにするぐらいは、、だがダメだ、体が回復しないと殺られるのは目に見えてる。そうだな、今は待つしかない)
刹羅の魂と空羅の体は対話し融合していった。

起き上がったコナーは、空羅の方へゆっくりと向かい始めた。
(死んでいるのは分かっている。さてと、無敵だったお前を喰って、私の伝説を築くとしよう。まずは心臓からな)とコナー
(来た、、ワカンナイが攻撃されたとしたら避けるしかないか!?)と空羅
次の瞬間、コナーの右の手刀が空羅の胸へと放たれた。
(がしっ)
しかし、、
その手は、途中で美しい両手に受け止められていた。
幻斗が、攻撃に割って入ったのだ。
(あーぁ、待てなかったぜ)と幻斗
「カスがぁー」
コナーの左パンチが、幻斗の顔面を襲った。
幻斗は、錐揉み回転して吹っ飛んだ。
「そっがぁー」
幻斗に向いた隙を突いて、ゼロがコナーの左脇腹へ右のミドルキックを叩き込む。
「るぁーっ」
(しぱぱぱぱっ)
畳みかけるように、掌底の連打から必殺の骨破拳を決めた。
だが、次の瞬間には時空が歪んでいた。コナーが能力を使ったのである
「雑魚がワラワラとー(皆殺しだ、支配はそれからだっ)」

(時が止まってる!動いた瞬間に、、何とか渡さなければ)
戦場に辿り着いた雪羅は、ゼロが狙われている場面を目にした。

コナーは、折られた肋骨の恨みとばかりに、ゼロにワンツーからのジャンピングハイキックを入れた。
「身の程知らずがー」とコナー
時間が動き出した瞬間に、鈍い音と共にゼロが吹っ飛んだ。
「ぐぅぅぅっ、、」
空羅に重なって城壁へぶつかるだろう!という寸前に、ゼロは両肩を掴まれて受け止められた。
傷の癒え始めた空羅が、ゼロを抱えながら城壁からめり込んだ体を外す。
「な、何ーっ!?お前、、」
驚愕のコナーの後方で、眩いばかりに白銀の光が輝いた。
幻斗が、雪羅から受け取った薹霊の宝玉を使ったのである。
「コナーよ、もう時の能力は使えないぜ!今、封印したからな。武闘家らしく正々堂々と戦ってもらおう」と幻斗
「、、カスどもめー」とコナーは怒りに震える
続いて、幻斗は瞬速で移動して、ゼロに人の体を与えた。
そして、力を宝玉へ戻す。
あくまで、必要最低限しか使わないつもりらしい。
「これで、空羅とも対等に闘えるはずさ。行け!先ずは奴を倒すんだ」(まさに時は動き始めたぜ)と幻斗
「ありがてぇ、行くぜっ」
新生ゼロが全てをぶつけて立ち向かう
総合格闘技のコナーと我流格闘術+古武道のゼロの闘いの果てに、、動き始めた時はどんな結末を導くのだろうか