虹の戦士
嘉神幻斗=長身でロン毛のにいさん
レイド=幻斗へ想いを寄せる少女
セス=万能文化格闘娘、前世は不明?
幻斗は、空羅との修行を終えて、レイドと帰るところだった。
場所は、恭都加茂川べりでしょかー。
突然、後方より声がかかった。
「やっと見つけたぜよ。嘉神幻斗っ」
幻斗は振り向く。
「ん?」
中華風胴着を纏った15,6才の少女である。
丸顔にパツ金、大きな瞳が魅力的だ、、っか、コギャル格闘家ですか
「私は、セス。伝説の格闘家・デュイと互角に闘ったちゅうお前と勝負がしたい。っか、勝負じゃー」
これに、レイドが口を挟んだり。
「ちょっと、何?新たな逆ナンですかー?何考えてるのこの小娘はー」
「ん?お前だって小娘じゃろがー」
「田舎臭い言葉ー、近寄らないでっ。もう」
「何じゃとー」
幻斗が、慌てたフリで割って入る。
「いいだろう勝負してやる。、、レイド下がってろ」
セスは、それを聞くなり即座に幻斗に突進した。
ジャンプし、空中連続蹴りを繰り出す。
(ガガガガガガガガガガガガッ、バシッ)
「これは!?、、ぐうっ」
一発だけ食らってしまい、後方へ吹っ飛ぶ幻斗。
右腕をつきバック転でダウンを回避する。
すかさず、セスは中段への飛び蹴り、下段キック、上段からの打ち下ろしパンチを出した。
幻斗、全弾ガード。
しかし、ガードが上がった瞬間に腹部へ発頚を当てていた。
少しよろめく幻斗。
さらに、たたみかけるように、クロー攻撃がわき腹をかすめた。
一瞬の隙に、幻斗は高速の右ストレートで一矢報いる。
それをガードしたセスと少しだけ間合いが離れた。
(無影脚、発頚、骨破拳なのか、、)
そんな風に思った瞬間、、セスの顔が幻斗の間近にあった。
「何っ」
スピードに驚愕する幻斗の顎に、セスの右アッパーがヒットする。
「お前は、本当に嘉神幻斗なのか?それとも闘う気がないんか?」
すかさず、左手が顎骨をつかむ。
「食らえっ、ファイナルクラッシュドラ、、」
「やめてー、幻斗は空羅との練習で疲れてたの。じゃなきゃ、あんたなんかに、、」
レイドが、セスに後ろからしがみ付いていた。
「レイド、、」
セスは言う。
「いいっちゃ、、じゃ、その空羅と闘う。んじゃ」
セスは、幻斗とレイドを残してあっさり引き上げた。
幻斗は思った。
(強い!コンプリートファイターだな、、っか、コギャルはええのー)
、、そうなんですか。
って感じだが、幻斗もまた「もっともっと強大な敵が訪れる」のを感じていた。
だから、取り立ててどうにもこうにも、ご大層な感じを刻まれなかったのである。