Castaways
♪誰も知らない島で、同じ風に吹かれてる
君の側に僕がいること、ただそれだけをリアルにして、、
記憶は、ただ一つでいい
--------------------
とある高校だった。
昼休みの教室だろうか?
前列窓際には、長身にロン毛の優等生みたいな幻斗が見える。
一緒に、ニコニコしながらお弁当を食べてるのは、沙羅沙だ。
さらさらのセミロングの髪が天使の輪を描いて女神のようさ。
たまに「あーん」したりしている。
沙羅沙が作ってきたものらしいね。
幻斗は、まんざらでもない表情だ。
食べたり、沙羅沙の言葉に頷いたりしてる。
前列廊下側には、深雪が中心となっている集団がいた。
完璧二重瞼のアワアワしたチビだ。
自然に日焼けしてるのが、どうにもかわいい感じだ。
その仲良しがユキコだ。
なんだか雰囲気が少し似ているし、姉妹みたいな印象を受ける。
キャーキャーと話していてどうにもウルサイかも。
その隣にはキョウコがいる。
何だか沙羅沙に似てて、男の子に人気あるのだけど、遠目で幻斗ばかり見てるご様子。
ユキコと深雪にさかんに話しかけてるのは、マークとゴンザレスのでこぼこコンビだ。
でこぼこってか、大男と小男なのでそんな感じ。
マークは「ユキコ命」、ゴンザレスは「深雪命」と顔に書いてあります。見てる方が、恥ずかし固めでピンフォール負け
教室中央には、こがらで童顔のミカルがいた。
こちらは、男子生徒に囲まれて大変な状況でお弁当を食べていた。ほとんど、アイドルとその追っかけ状態である。
窓際中央には、5人ほどの男子グループが見える。
中心となってるのは、ゼロだったりする。
何だか、凄くカッコいい硬派っぽい印象がする。
後列廊下側の女子集団は、雪羅と深山初音・奏子と比良坂初音だ。
すっごい仲良しで、常に女の子の中心となっている感じ。
後列中央には、デュイと葵が並んでくっ付いている。
葵お手製のお弁当も、口移しやラブラブ食べのイチャつきMAX!究極のイチャつきっぷりだ。
(もう、勝手にしてー)って感じ
それを微笑ましく見守るのは巨体の鴛鴦だ。
そして、窓際の最後列の机に腰掛け、一人でサンドをぱくつきながら、窓の外を眺めたりしてる生徒がいた。
それを見て幻斗は言う。
「あいつは、、誰だったっけ?」
何だかひどく懐かしい感じがした。
ずっと前から知っているような、いつも一緒に戦ってきたような、、表現できない感覚だった。
優しい目をして呟いた幻斗に、沙羅沙は微笑みながら応えた。
「もう、1週間くらい前に転向してきた空羅君だよ。早く憶えてあげよっ」
この平和な時間は、、
空羅が、戦いの果てに作り上げた永遠の世界なのか?
鶺鴒が、叶えた2日間の夢の世界なのか?
それは、、ヒミツです