第16話『宇宙(そら)へ』

 「アレを使うわよおねえさま!」
「その意気やよし!!」
って感じで美由紀はアレを使うアレを使うとしつこい。ぎゅるる。
「ねえ、さっきからアレアレって・・・一体アレってなんなの?」
たまりかねたリナが芹香に問い掛けた。
「そやねぇ・・・百聞は一見にしかず!!ほな見にいきましょか!」
なぜか大坂っぽかった。

 ウィィィン・・・・
恐ろしく深い地下へ向かっておちていくエレベータが一つ・・・。
そのエレベータに5人と一匹はいた。
美由紀、芹香、リナ、アリス、シロ、そしてなぜか芹香の執事である杉山さんの5人だ。
「・・・しっかし深いわねぇ・・・今どのくらい?」
リナが誰にでもなくそう言った。
「ただいま地下3000メートル程でございます」
リナの問いに杉山さんが答えた。
「さ、さんぜん・・・こんな深いところに一体なにがあるってのよ」
「それは・・・ヒミツです!」
芹香が顔の前に人差し指を一本立ててヒミツさ!
「な、なんかあなたゼロスみたいね・・・・・・ゼロスって誰?」
お約束じゃよね〜。
「まぁいっか、ところで前々から聞きたかったんですけど・・・」
リナが美由紀を見据えて言う。
「美由紀さんのバストって何センチなんですかっ!?」
「え!?い、いきなりなにを・・・た、たしか92センチだったかと・・・」
とまどいながらもそう答える。
「あー、作者も忘れてるっぽいからたしかね・・・それは置いといて・・・
きゅ、きゅうじゅうにせんちぃ!?何カップですか!?」
リナがくわわっ!と美由紀に詰め寄る。
「え?え・・・と、Fだったかしら・・・」
とまどいながらも答える美由紀。
リナはキラーンってな感じであやしげな顔をすると・・・。
シュバッ!!
言うがはやいかリナは美由紀の乳に取りついた!!
「はやっ!!」
「オラオラオラオラオラオラ!」
「あ・・・あぁん!!」
シロのつっこみを無視して巧みにパワフルにもみまくりさ!ワ〜オ!
「確かにこのもみごたえは92センチねっ!」
「・・・・・・」
(くくぅ!美由紀めぇ・・・うちのリナちゃんにこれでもか!
というほどもまれくさりおって!!許されへんで・・・!)
「あぁ!」
くらくらっ!とリナにもたれかかる芹香。
「あ、ごめんなさい!急に揺れるものだから・・・」
「別に揺れてにゃい・・・ぷろっ!!」
余計なことを言おうとしたシロは景太朗ばりにどこかへ飛んで行った。
「あ、大丈夫・・・はっ!?」
リナは目を見張った・・・なぜならば腕が挟まっていたからだ!!
さよう・・・芹香の乳の間にね?
「あ・・・」
リナがなんとも辛抱たまらん!って感じの表情で芹香を見つめる。
「・・・きて」
芹香の一言でトリガーは引かれた!
「オラオラドララ!!」
「あひょ〜ん!ってくらいすごいぃぃぃぃぃ!」
リナのテクニックに悶える芹香であったそうな・・・。
「・・・にんにんでござるな」
アリスがそう呟いた。
そのとき!
チーン!
「着いたようですぞ」
杉山さんが言ったとおりエレベータがやっと止まった。
そして扉が開かれた・・・。
 「・・・地下にこのような空間が!」
いつのまにか復活していたシロが驚嘆さ!
無理も無い・・・東京ドーム256個分くらいの広い空間だったからねぇ・・・広っ。
「そう・・・この場所こそ相田財閥が誇る秘密基地・・・相田秘密基地よ!」
もまれ終った芹香がみんなの前に立って高らかに叫んだ!
「な、なんですってー!?」
「ひ、秘密基地とな!?」
「メダパニ!!」
なんかしらんが口々に驚いたよ!
「なるほど・・・秘密基地ですか。それで・・・ここに何があるというのですか?」
アリス一人が落ち着き払った感じだ。っていうか漠然と秘密基地だよっ!
って言われればこんなもんじゃよねー。
「ここにはあるの・・・そう、宇宙(そら)にあがるものがねっ!!」
美由紀が力強く答える!
「宇宙・・・そっか!昭兎を助けるためには宇宙にあがらなくてはならない・・・そのための宇宙船か何かがこの場所にあるということですねっ!」
「ディ・モールト!ディ・モールトその通り!」
「まぁ・・・すごいですわ!早くみせてください美由紀さん!よしなに!」
アリスが心からすごそうに言った。なぜかディアナ様風でちゅ。
「オッケー!みんな乗って!」
そういう美由紀はなんかハイテクな浮いてる車に!
ホバーか超電磁か反重力かしらんがまぁ浮いてるんだよ!
シュイーン!
みんなを乗せたハイテクカーが向かう。この基地の中央へと。
 「なんか見てると宇宙船だけでなく他にもいろいろ作ってるのね」
走るハイテクカーから周りの様子を見ていたリナが言う。
「そうねー・・・宇宙船とか今乗ってる車とか産業ロボットとかネコ型ロボットとか戦闘機とか次世代ゲーム機とかパワードスーツとかモビルスーツとか・・・あとメイドロボとか・・・そんなとこかな。まぁなんでも作ってるみたい」
芹香がそれに答える。
「そいつはすごすぎるにゃん!ネコ型ロボットとやらは是非みてみたいにゃね」
シロが感心的な意見さ!
「ああ、それならあっちに見えるわよ」
「え?」
シロが言われた方をみるとなにやら鉄拳のアーマーキングみたいなやつらが死闘を繰り広げていた。
「・・・・・・」
「すごいでしょ?」
「にゃはりんこ!!」
シロは気が狂った。
そしてもう着いたわい。
 「ここよ」
みんなの目の前にはなにやらNASAばりのハイテク工場が!
「んじゃ着いてきて」
みんなが言われるままに芹香の後につづく。
ウィィィン
正面の玄関を抜けるとなかは科学者や技術者、
へんな生き物やハイテク機械になぜかメイドさんなんかでいっぱいだった。
「ご苦労様ー」
そのような人々にねぎらいの言葉をかけながら芹香、美由紀、そしてみんなは
どんどん奥へと進んで行く。
そして一際厳重に封鎖された巨大な隔壁の前にたどり着いた。
「この奥よ」
芹香はそう言うと隔壁の隅にある端末をなにやら操作した。