ゴゴゴ・・・
重々しい音を立てながら隔壁が開いていく・・・。
ゴォォォン
隔壁が開き、重たい空気とともにそれは姿を現した!
「・・・こ、これが宇宙船地球号!!」
「そう・・・これこそが・・・ってなんでやねん!!」
「ぼりゅ!」
芹香の廻し蹴りを浴びた宇宙船地球号ライクなシロは
サンドラばりにきりもみ回転しながらどこかへ飛んで行った。
「へぇ、なかなかカッコイイじゃない」
「でしょ?これこそあたしがデザインした宇宙船、
その名も極楽鳥(ごくらくちょう)よ!!」
リナの言葉に得意げに胸をはる芹香。ちなみに美由紀と同じ92センチだおぅ。
「・・・」
リナは思った。
(ベホマラー!)
美由紀は極楽鳥のボディを触りながら姉を見やって言った。
「極楽鳥・・・いい出来じゃない姉さん」
「当然よ!」
極楽鳥・・・フォルムは某木馬などと違ってこうなんつーか流線型だ。
かといって某TA−29ともまた違う。
近いのはバンのシルバーフォックスかなっ!(誰がわかるんだ!)
全長は120メートル。重さ3トン(適当(ぉ))
縮退圧方式な縮退エンジンを搭載し、火力も充実のコンパクトかつハイパワーな
鷲羽ちゃん思考な船だ!
速度もなんかすごく速いはずさ!
「ってわけでさっそくいくわよ!」
美由紀はもう行く気ファイナル!!
「え、さっそく行くんですか!?」
そんな美由紀に比べリナは狼狽気味だ。
「あたしなんにも持って来てないし・・・」
「そんなものはいらん!!行くわよ!
こうしている間にも昭兎君が・・・昭兎君が変わってしまうのよー!!」
美由紀は叫びながらみんなを引きずって極楽鳥に乗り込ませた。
「じゃあ出発・・・あぁっ!」
「ちょっと待たんかい!艦長はうちや!誰がデザインした思てんねん!」
意気揚々と出発宣言をする美由紀を艦長席から蹴落とす芹香。
美由紀は腰をさすりながら言った。
「いったーい・・・別に誰でもいいじゃないそんなの・・・」
「よくないっちゅうねん!誰が指揮官かによって生きたり死んだり!!(謎)砲撃手!何をやっている!!ってな!」
「なに謎なことばかり言ってるのよ姉さん・・・」
「とにかくすぐには出発できないわ。まず地上まであがらないとね!セバスチャン!管制室にリフトを浮上させるよう言って!」
芹香がセバスチャンに指示をだす。
「かしこまりました。ところで・・・」
「セバスチャンセバスチャンセバスチャン!!セバスチャンったらセバスチャンなの!あんたは一生セバスチャンよ!!」
「うぇ〜ん!」
杉山さんは正式にセバスチャンになったヨ!
ヴォォォン!
極楽鳥を乗せたリフトが地上に向かってゆっくりと上昇しはじめた。
そして着いたさ!
「それじゃあ行きますか!縮退エンジン始動開始だっちゃ!!」
芹香が片手を振りかざして叫ぶ!
「了解。縮退エンジン、始動開始」
セバスチャンが答えながらなにやらパネルを操作する。
ヴォォォン・・・
縮退炉が活動し始め、船全体に軽い振動を伝える。
「エンジン臨界までどのくらいかかるの?」
「15分といったところです」
「15分か・・・」
セバスチャンの答えに難しい顔をする芹香。
「どうしたの芹香?なんか問題でもあんの?」
そんな芹香にリナ。
「ん?いやね?こういうときって敵に襲われやすいのよねー」
「敵?」
「そう・・・なんか知らないけど敵が襲ってくるものなのよ・・・こういうときってね!」
「そ、そうなの?・・・敵ねぇ」
いまいちピンとこないリナであったがそのとき。
「艦長」
「え?」
そう呼ばれて芹香が振り返るといつのまにかオペレーター席にアリスが座ってオペレっていた。
「誰が呼んだのかと思った・・・いきなり艦長なんて言うからさ。まぁその通りなんだけど。で・・・アリスだっけ?どうしたの?」
「3時の方向に敵影をキャッチしました」
「・・・やっぱ来たわね。波形パターンは?」
「青・・・ではありません。ぽいぽい色です(謎)」
「有機体ではないということか・・・」
「この反応は恐らくモビルスーツかと思われます」
「数は?」
「・・・5機です」
「5機か・・・今し掛けられたらおもしろいことにならないわね・・・」
「・・・あたしが出るわ!」
芹香とアリスの会話を見守っていたみんなだったがリナがにわかに声をあげた。
「り、リナっちが!?」
「リナちゃんが・・・!?」
芹香と美由紀の声がハモった。
ちなみにリナっち(なぜ?)と言った方が芹香ね。
「ダメよそんな!もしリナっちになにかあったら・・・」
慌てる芹香。
「そうだ!シロ!あんた行きなさい!」
「えぇっ!?どうやって戦えと!?」
「大丈夫!爆弾抱えて敵陣につっこめば勝利はあなたのものよ!ちょうど格納庫にN2爆弾もあるし!」
「自爆させる気!?そんなのってばいやだにゃー!・・・バシルーラ!!」
ドシューン!
シロは自らのバシルーラでルイーダの酒場辺りに飛んでいった!
「はやいな!」
美由紀は感心!
「あたしが行くったら行くわ!」
「リナちゃん・・・あたしのガンダムを使うといいわ」
「美由紀さん・・・いってくるっちゃ!」
そしてリナは駆け足でメインブリッジから出ていった。
「もう!リナっちになにかあったらあんたのせいだからね!セバスチャン!」
「オーノー」
セバスチャンはなぜかコンえち風だった。
「ここにガンダムがあるのね!」
リナは急いで第2格納庫に来ていた。
「そこの人!ガンダムはどこ!?美由紀ガンダム!」
「え?ガンダムならそこだけど?」
リナに呼びとめられた男が答えた。
その男はクセのある赤毛をもち、それなりに背丈もあり体重とかも普通的。
そしてどこか不適な感じさ!
名をカーティス=ファミリー=マート。
通称マート。
事前にセバスチャンに言われこの船に乗りこんでいた
メカニックスタッフの主任を務める男だ。
豊富な知識に天才的な技術を併せ持つすんごい人さ!やりはる。
「使うから!ガンダム!許可は下りてるわ!」
言いながらガンダムに近づくリナ。
「どうやって昇るのよ!!」
「はは、そこにある昇降台を使うんだ。乗って」
「ここね」
リナに言いながら自分も台に乗ったマートはリナが乗るのを確認するとなにやらレバーを操作。