そして極楽鳥のメインブリッジでも通信が開いた。
「・・・あなたが代表者!?」
開口一番美由紀がそう叫んだ。
「ええ。一応この宇宙ステーションの指揮を任されています魔亜夢と申します」
「変な名前〜」
芹香がちゃちゃをいれる。
「・・・・・・。で、そちら側の要求は昭兎君を返して欲しいということでしたね」
「そうよ!昭兎君はわたしのものよ!」
「なにを勝手な!」
美由紀の勝手発言に口をださずにはいれないわい!!とアリスが口をだすさ。
「そうなの!昭兎君も認めてくれてる・・・ハズよ!!」
「昭兎はわたくしのものです!」
「うるさい!!」
「ぽいぽいです!!」
そんな女二人の言い合いをしばらく黙って聞いていた魔亜夢だったがおもむろに口を開いた。
「・・・なるほど。雷太が悲しみ、昭兎君を連れ戻しに行くわけですね・・・。こんな年増達にいいようにされてるようでは・・・」
ピクッ!
「と、年増ですって!?」
「美由紀さんはともかく!このわたくしも年増だなんて!」
「フフフ・・・我々からみれば13歳をこえた女は全て年増なのですよ」
「変態!!」
「変態!!」
「変態!!」
「・・・・・・」
美由紀、アリス、芹香の3人から変態攻撃をくらいいささか憮然としない魔亜夢だった。
「・・・なんとでもおっしゃってください。とにかく昭兎君は返せません。彼は我々幼女連盟には必要不可欠な存在なのでね」
魔亜夢の言葉に美由紀は怒りをあらわにしてこう言った。
「キーッ!!ムカツクわね!!それならばこちらにも考えありけり!!」
「ほぅ・・・どんな?」
「倒す!!」
「フフフ・・・おもしろい。このラブリースターを
そう簡単に落とせると思ったら大間違いですよ。
・・・総員第一種戦闘配置!!・・・それでは」
プツン・・・
「通信途切れました」
アリスが最後にそう告げた。
「お姉さま!総力戦よ!!」
「オッケー!・・・と言ってもこの船一隻だけだけどね」
「とにかく突撃よ!」
「と、突撃はまずいわよ。落ち着きなさい美由紀」
「これが落ち着いていられますかってんだい!目の前に昭兎君がいるってえのに!」
美由紀と芹香がうじゃうじゃ言い合ってる横でアリスは冷静に戦局を捕らえていた。
「熱源体接近!ラブリースターからの艦砲射撃です!着弾まで5秒!」
アリスの声に艦全体に緊張が走る!
「か、回避運動!!」
「ほいやっ!!」
芹香の声にセバスチャンが面舵いっぱい!!
ドゥゥゥゥゥン!!
「右舷に被弾!出力10パーセント低下!」
「・・・こちらもやるわよ!!主砲、一斉発射!!」
ドシュゥゥゥン!
芹香の声に呼応するかのように全砲門から一斉にビームが照射される!が・・・。
ギィィィィィン!!
「ビームがラブリースターに着弾する前に見えないなにかにはじかれました!!」
「なんですって!?」
「・・・ディストーション・フィールドか!」
マートがそう口にする。
「なによそれ!」
「簡単に言うと空間を意図的に歪ませて物理的な攻撃を防ぐのさ!」
難しいことは説明できないわい(ぉ)
「そんなのずるいわ!こっちはそういうのないの!?」
「一応作ってはいるんですけどね・・・なかなか難しいものでして。試作段階にも入ってませんわい」
芹香の叫びにははっ・・・なマートだ。
「ダメじゃん!!どうする!どうするのぉ!?」
芹香は完全にパニクってしまったようだネ!
「ここは一旦引くしかないのでは・・・?」
オペレーターなアリスがコンソールを操作しながらそう言った。
「ラブリースターから複数の迎撃機が発進した模様です。このままでは・・・」
続けてそう言う。
「・・・仕方ないわ!戦略的撤退よ!」
「ダメよ!!もうすぐ昭兎君に会えるのにここまできて!!」
「今はどうしようもないでしょ!チャンスはまたあるわ!」
「でも!!」
「くらえーい!」
「うごっ!?」
パタっ
芹香は美由紀がしつこいので999の技の一つ、芹香みぞおちに一発くらわせて気絶させるわよ!をくらわせた!(長いわ!)
「メインエンジン最大出力!180度回頭!この宙域を緊急離脱!!」
「ずどどえやあ!」
いつの間にか操舵士のセバスチャンが舵をめいいっぱいふるう!
そして極楽鳥はラブリースターとは正反対の闇に向かって全速前進を始めた。
「・・・いいぞ!これなら!」
マートは振り切れると思った。
「敵は!?」
芹香がアリスを見る。
「・・・う、うしろです!」
「そんなバカな!最大全速でも振り切れないのか・・・!この極楽鳥が・・・」
マートの顔が悔しさに歪む。
ドォォォン!
「うわ!」
「きゃあ!」
「にゃごごご!」
迎撃機の攻撃が次々と極楽鳥にダメージを与えていく・・・。
ドォォォン!
「ま、まずいんじゃにゃいの!?」
非戦闘員のシロは慌てるしかない。
ドォォォン!
「第3ブロック被害レベル強!」
「まずいわ!なんとかなんないの!?」
アリスの報告を聞きながらマートに詰め寄る芹香。
「・・・デスドライブをかけるぞ!」
「なにそれ!?ワープするってこと!?」
「そうです。ショートデスドライブならばそれほど出力があがらなくても・・・いける!」
「短いワープってことね!早くやって!」
「さっそく始めましょう・・・マハリクマハリタ!!」
ギューン!
なぜか消えたヨ!