そして極楽鳥の方でも同様に通信を開いていた。
「通信開きます」
アリスが言った。
ヴォォォン
極楽鳥の主モニターにモニカとヴァリスが映し出された。
「・・・幼女!!」
美由紀がいち早く反応した!
「おのれ幼女め!!うちのダーリンを返すっちゃ!!」
目に入る幼女すべてが昭兎を奪った幼女連盟の幼女と思ってしまう美由紀だった!
「・・・何言ってるの、この人?」
「とぼけてもムダムダムダムダムダムダムダムダムダムダぁぁぁ!!」
などど言いながらスタンド、ザ・ワールドを繰り出す美由紀!!
チュドーン!
極楽鳥の主モニターが大破したヨ!
「どこへ行ったか幼女!この巨大ローラーで排除しなくてはいけないのよ!」
などと、ウッソが「カテジナさん!そこまでやるんですか!?」って、言いそうなことを言いながら、もはや混乱の極みな美由紀さ!
「み、美由紀さん・・・」
「あーあ・・・」
アリスとマートはミラクルに呆れ顔だ。
それはモニカの船、エスタナトレーヒ(爆)でも確認されていた。
「・・・えー、なにやら向こうの主モニターが壊れたようですね。原因は恐らく直前にムダムダとか言っていた姉ちゃんかと・・・」
ゲイルが呆れながらそう言った。
「・・・アハハ」
「・・・アホだわ」
モニカとヴァリスも呆れますわよ?
「どうしよう!」
極楽鳥では芹香がマートに向き直る。
「こんなときこそ時の砂!!」
マートがなんか砂の入ったビンをかざした!
きゅるきゅる!
なんと時間が巻き戻ったではないか!
「なんだか弱そうな敵がいるぞ」
「メラでもかけてやれ」
「ザラキ」
コッキーン!
・・・ではなくて極楽鳥の主モニターにモニカとヴァリスが映し出された。
「・・・幼女!!」
美由紀がいち早く反応した!
「させるかよ!」
ヒュッ・・・!
芹香が目にも止まらぬ早さで動いた!
ドゥッ!!
「うっ・・・」
ドサッ・・・
美由紀はみぞおちにくらって倒れた。
「ふぅ・・・危なかったわ」
歴史は変わった。
「これで通信できるにゃん!ポコニャンスロットだにゃん!!」
シロが唐突にスロットを回した!!
「今日は誰かにゃーん」
チーン!
「芹香だにゃーん!」
うじゃうじゃ!
なんかスロットから芹香がいっぱいでてきた!
「な、なにが起こったの!?」
「・・・ま、いいじゃないですか。通信を続けましょう・・・」
マートはもうどうでもいいやと言った感じ。
アリスも同じだった。
「そうですね・・・。聞こえますか?」
その声にモニカが答えた。
「聞こえますわ。なんだか一回そちらの主モニターが壊れたような気がしないでもないですけど」
「それはいいけどなんかその女増えてるわね?」
ヴァリスの指摘通り芹香は増えたままさ!
「気にしないでください・・・」
「そうするわ・・・で?SOS信号がでてたみたいだけど・・・」
(・・・てっきりこの幼女の方はおまけだと思ってたのに幼女の方が交渉するの?)
と心の中で思いながらアリスが答えた。
「実は見ての通りこの船は損傷が激しく修理しなくては通常航行もままなりません。どこか設備のある港までこの船を載せていってもらえませんか?」
「修理だったらこの船でできるわよ。最新設備が整っているから」
「そ、そうなんですか?では修理してもらえると?」
「別にいいわよ」
「ひゃっほぅ!」
ヴァリスの声に芹香全員がひゃっほぅと言いやがった!
「うるさっ!!」
とシロ。つーかみんなうるさかった。
「ただし・・・」
「え?」
「タダでとは言わないわよね?」
「えー・・・」
ヴァリスのその質問に答えることができないアリス。
「あたし達こう見えても海賊なの」
「か、海賊!?」
ヴァリスの声にみんなが驚いた。
芹香も全員驚いた。
うるさかった。
(それだけ驚いてくれると海賊冥利に尽きるってもんだなぁ)
とはゲイル。
「そう・・・別にあなた達をこのまま無視することもできるし・・・葬ることもできるってわけ」
「お、脅すつもり!?」
芹香の声が響く。
「そう思ってもらって結構よ。どうする?」
うーん・・・
ってみんなは思ったさ。
「幼い外見からは想像もできない性格ですねー」
「感心してる場合じゃないでしょマート!なんかないの!?いいもの!」
芹香をはじめみんながマートをみる。
「いいものですか・・・?壷もないですしねぇ・・・どうしましょう?」
「セバスチャンは!?」
「とりあえず地球にきていただいてそこでお金を支払うというのは・・・」
「そうか!どう!?」
モニターごしにずっと聞いていたヴァリスに問う。
「お金なんて別にいらないわ。いつでも奪えるもの。
そうじゃなくてなんか希少価値の高いものとかないの?レアメタルとか・・・
技術力でもいいわよ。
まぁその船を見る限り科学レベルは低そうだけど」
「な・・・!」
その意見にマートの顔色が変わりかけたが・・・。
「ここは抑えてマート!」
「ここは抑えてマート!」
「ここは抑えてマート!」
「ここは抑えてマート!」
「ここは抑えてマート!」
と100人近くいる芹香にはがいじめにされなにも言えないマートであった。
「・・・多すぎ!」
かろうじてそれだけ言ったさ。