んでヴァリスはというと船を改造していた。
「ここをこーして・・・こっちをこーして・・・おしまい」
なにやらできたようだ。
でじこ化は治っているようです。
「パワーオン」
ヴウゥゥゥゥゥン・・・
改造して作ったシステムが起動していく。
そして動き出すぜボタンを押す!
「マジーーーン、ゴー!!」
ドシューーーン!!
航海中に船尾に取り付けた(どうやって・・・)ミラクルエンジンが唸る!!
「きゃー」
ドッポーーーン
いきなり速くなったので芹香は海へ落ちたヨ!
「あれー」
ドッポーーーン
アリスも海へ落ちたヨ!
モニカと魔亜夢は落ちはしなかったものの
甲板に尻餅をついた。
「きゅ・・・急になんですの!!」
「これは自然の動きじゃありませんねー」
「そんなのみりゃわかりますわよ!」
「大方ヴァリスちゃんあたりが船を改造したのでしょう、アッハッハ」
「えー?」
二人がそんなことを言っていると当のヴァリスが!
「どう?速くなったでしょ?」
「速すぎますわ!」
「アッハッハ、快適ですねー」
「でしょ?」
「貴方はどっちの味方なの!ですわ!」
「そりゃあヴァリしゃべばーーー!!」
モニカに首ちょんぱされた魔亜夢は死んだ。
「ダメじゃないモニカおねえ、自分の婚約者を殺したら」
「うっさいですわ!思わず殺しちゃったのですわ!」
「はいはい」
「キャーーー!!」
「もう・・・うるさいのはモニカおねえでしょ、どうしたの?」
「船の前方に氷山がーーー!ですわ!!だから速すぎるって言ってるでしょ!ですわ!!」
「とりあえず語尾にですわって付ければいいってもんじゃないと思うけど・・・まぁいいか。大丈夫よ、ほら」
バシューン!
チュドム!!
船の前方からビームがでて氷山は粉々さぁ!
「ワオ!」
「あと30分ほどで北極よ。寒さにそなえて防寒装備をしたほうがいいわ」
「そ、そうですわね」
そして二人が船室に入って装備している間に船は北極に着いた。
「さむーい・・・ですわー」
「まぁ北極だから」
「これだけ着ているっていうのにねぇ・・・ですわ」
さよう・・・ずんどこ着ている。
魔亜夢と手錠で繋がれているのにどうやって着替えたの?
なーんて細かいことは言いっこなしだぜ!
魔亜夢は死んだままモニカに引きづられておる・・・。
「さて・・・問題は本当にファイナルサンタがいるかどうかだけど・・・」
「まぁとりあえずその辺りを歩きまわってみましょうですわ」
「そうね」
ヴァリスとモニカは歩き出した。
で、結構歩いた。
「ファイナルサンタさーん!いらっしゃったら返事をしてくれませんことー!?」
さっきからモニカはこうやってファイナルサンタを呼びながら歩いているが
返事なんてはまったくない。
「もうムダだって。やっぱいないのよそんなヤツ。帰ろうよ」
ヴァリスは立ち止まった。
もうやる気ゼロだ。
「なに勝手に休んでいるんですの!
もしかしたらいるかもしれないですわ!まだ全て歩いたわけじゃないですし!」
「まぁそうだけど・・・なんでそんなに一生懸命・・・
最初はしょうがないとか言ってたのに」
「だってもしいたら願いをかなえてくれるのでしょう!?」
「本当だとしたらね」
「素敵ですわ!魔亜夢のロリ好きを治してもらえますわ!」
「・・・そう」
「それにヴァリス、貴方もなにか願いをかなえてもらえますわよ?」
「願いねぇ」
「貴方も超絶クールとはいえ10歳の女の子ですわ!
かわいらしい願いの一つや二つ持ってるんでしょう?」
「宇宙征服とかくらいなら」
「わぁ・・・」
「とにかく疲れたわ。モニカおねえ、おんぶ」
「はぁ・・・?なんでこのわたくしが!」
「仮にも姉でしょ。10歳の妹くらい快くおんぶしてよ」
「いやですわ!わたくしがおんぶしてもらいたいくらいですわ!」
「じゃあ魔亜夢にしてもらったらいいじゃない。幸い手錠によってここまで引きずられてきているわけだし」
「死んでるでしょ!!」
「生き返らせればいいのよ」
「どうやって!!」
「ザオリク」
てれてれとろれ!(効果音)
「やあ!なんだかよく寝たなぁ!!」
「ワオ!」
ヴァリスのザオリクで魔亜夢は復活!復活者!
「こんなことができるならさっさと教えて欲しかったですわ!」
「聞かれてないし・・・」
「まぁいいですわ!魔亜夢!わたくしをおんぶするのですわ!」
「えー?そ、そんなー。いやです!勘弁してよ〜、ロリしかおんぶしない人なんですよわたしは?」
「ギャラクティカマグナム!!」
ドゴオッ!!
「ごべばぁ!!」
魔亜夢はギャラクティカマグナムを喰らった!
「しょうがないですねー、乗ってください」
と言って少しかがむ魔亜夢。
「わーい!ですわ!」
そして乗った。
「あたしはモニカおねえに乗る」
ヴァリスはモニカに乗った。
「いやぁ、重いですねぇ・・・」
非常に重そうな足取りで歩き出す魔亜夢であった。
しばらく歩いたが―――といっても歩いているのは魔亜夢だけだが―――やはりなにもない。
「もうだめです!」
といって二人を降ろす魔亜夢。
モニカは
「ありがとうですわ魔亜夢!チュッ」
と言って魔亜夢の頬にキスしたアル。
「どっぴォー!!」
魔亜夢は死んだ。
「な・・・なんでですのー!?」
「きっとロリじゃない女からキスされたら死ぬんだよ」
ヴァリスがつまらなさそうに言う。
「このアンポンタン!!」
と言って魔亜夢の亡骸に蹴りを入れるモニカ。死者を冒涜すな!
「また生き返らす?」
「しばらくいいですわ!!」