「あっはっは、それはいいんですけど願いを叶えてもらうための試練とやらは、いつはじまるんでしょうかね」
魔亜夢が紅茶を味わいながら言う。
「さあ・・・ラジオ体操とやらが終わってからではないでしょうか?」
それにアリスが答える。
「そんなところですかね。ところでアリスさんも試練とやらを受けるおつもりで?」
「はい、そのつもりです」
「そうですか・・・。なにか願いごとがあるんですね?」
「それはもう」
「一体どんな?」
「昭兎を生き返らせるのです」
「ほぅ?昭兎君を生き返らす願いをあなたが?」
意外そうに聞き返す魔亜夢。
「そうです」
「さては・・・昭兎君のことがお好きで?」
「・・・ぽっ」
「ワオ!」
「美由紀さんとわたし、どっちが願ってもよいのですが美由紀さんは消えてしまったので・・・」
「はぁ・・・でも」
「え?なんでしょう?」
「いやー、わたしここに来るまでに2回程死んでましてね」
「・・・は?」
「でも生きてるんですよねー」
「・・・生きてって・・・どういうことです?」
首をかしげるアリスにヴァリスが呟いた。
「ザオリクよ」
「さ、ざおりく・・・?」
「そうよ。別に名前なんてなんでもいいんだけど」(ぉ)
「なんですかそれは?」
アリスが魔亜夢に尋ねる。
「かくかくしかじか!!」
「これこれうまうまで・・・なっ・・・!」
アリスは驚愕した。
「そ、それでしたらわざわざ試練とやらを受けなくともこのまま日本に帰って、昭兎を生き返らせることができるのですね?」
「そうね」
ヴァリスがそっけなく返す。
「なんだかなー・・・です」
苦笑いするアリスだった。
そんなアリスを見てあっはっはと笑いながら魔亜夢が言った。
「いやー、でもせっかくここまで来たんですしとりあえず試練とやらを受けてみてはどうです?」
「そうですね・・・どうしましょう」
「別に受けてもいいけどね」
悩むアリス。ヴァリスは受ける気があるようだ。
そのようなことを言っていると2階から誰かが降りてきた。
「はう・・・頭いたい・・・気持ち悪い・・・」
それは昨日お酒を飲みすぎて二日酔い気味の芹香だった。
「水ー」
と言いながら水を求めてダイニングに向かう。
そして飲むさ。
「あっはっは、だから程ほどにしておいたほうがいいですよと申し上げたのに」
「うるさいわねー・・・しょうがないでしょ、飲みたかったんだから・・・」
魔亜夢にそう返しながら椅子に座る。
「モニカはどうです?」
「モニカー?あー・・・かなり顔色が悪かったわねー・・・」
さよう・・・モニカも全然酒に強くないのにアホほどお酒を飲んだので死にかけだ。
「あ・・・そういえば呼んでたわよ、あんたを」
と目で魔亜夢をみる。
「わたしですか?」
「そう、あんた」
「・・・しょうがないですねー」
そう言うと魔亜夢は席を立って2階へ向かった。
「ではわたしはサンタさん達の様子をみてきますね」
アリスも外へ出て行った。
「・・・しんどいわねー」
ふー・・・っと机に突っ伏する芹香。
続けてヴァリスにこういった。
「ねぇ、なんか薬ない?」
「ない」
「そう・・・」
期待していたわけではなかったがそっけなく言われ
さらにしんどくなった気がする芹香だった。
しゃべるのも疲れるので黙ってぼーっとすることにした。
ヴァリスも特にしゃべる必要もないでの黙っている。
一階は非常に静かだった。
「う・・・うーん・・・く、苦しいですわー・・・死にますわー・・・」
2階のどすこい部屋ではモニカが苦しみまくりさ!
「大丈夫ですかモニカー?」
そこへ魔亜夢がやってきた。
「あ・・・魔亜夢・・・!うれしいですわ・・・来てくれたのですわね・・・」
モニカが弱々しく笑う。
(うわ・・・なんかほんと死にそうですね・・・)
「まったく・・・あんなに飲むからですよ」
そう声をかけながらモニカが寝ているベッドのはしに腰をおろす。
「だって・・・魔亜夢がいけないんですわ・・・」
「わたしが?」
「そうですわ・・・魔亜夢が・・・魔亜夢がロリにしか興味がないからですわ・・・!」
「・・・いやー、そう言われても・・・」
「うっ!!」
モニカが突然うめく!
「ど、どうしました?」
「もうダメですわ・・・お迎えがきたようですわ・・・」
「えー?」
「最後にお願いがありますの・・・」
「なんです?」
「ちこう・・・ちこう寄れ!」
「はぁ?近くですか・・・?」
とにかく言われた通り近くに寄った。
「魔亜夢!!」
シュバッ!!
「うわ・・・」
モニカがいきなり抱きついてきた!
「な、なにを・・・」
「ブレス!」
モニカは焼け付くいきを吐いた!
魔亜夢は麻痺した!
「ぎゃわー、なんか体が動きませんよ?」
「おほほ・・・かかりましたわねー」
と勝ち誇っているがやはり弱々しかった。
「くー」
「いきなり寝はった!」
さよう・・・モニカは次の瞬間には寝ていた。
「あっはっは、危ないところでした。もう降りますか」
と言って動こうとしたがまだ痺れがとれていないようだ。
「やれやれ・・・」
しばらくして動けるように!しかし!
「・・・動けることは動けるのですが・・・締め付けが!!」
その通り・・・モニカがしかっと抱きついているのだがそれを振りほどくことができない。
「くー」
モニカは寝ている。
「仕方ないですね・・・ザメハ!!」
魔亜夢はなぜかザメハが使えた!
しかしモニカには効かなかった!
「なんでやねん!・・・ならばトベルーラ!!」
ぎゅいーん!
バキョッ!
魔亜夢は屋根を突き破って飛んだ!
トベルーラとは空を自在に飛べるすんごい魔法さ!ルーラができりゃあ応用でこれくらいはな!ポップ?