Y理論

Theory Y

 マグレガー(McGregor, D.)は,管理の視点から2つの人間仮説にもとづくX理論Y理論を概念区分した。Y理論では,人間にとって労働は遊びや休息と同様に自然のものであり,進んで責任を引き受けて働き達成感から満足をうる存在であるとの人間仮説に立つため,外からのコントロールや懲罰による嚇しは否定され,自我や自己実現の欲求の満足に結びつく報酬や条件を整えることで人間をモチベートする管理のあり方(=参加型ないし協議型管理,目標による管理)が肯定される。予算を始めとする会計的コントロール・システムはこのためのコミュニケーション・ツールとしてみなされ,予算差異が生じても長期的な収益性や業績の観点から検討されて改善措置が講じられることになる。
→X理論