←戻る

アミテージ The third
           いい夢を思い出せない
                            笠原弘子


  夜の非常口で見下ろすスクラップ工場 脇で小猫が鳴いてる

  埃のにおいの風に吹かれながら 錆びたハートがきしむよ

  いつだろう いい夢を見てた気がする

  いつだろう 思い出せない頭がもやもやで

  髪が踊るように 東へ跳ね上がる そこに何があると言うの?


  いつだろう 友達が消しゴムを取った日

  なぜだろう こんなことを思い出すなんて

  遠い辺境へロケットが出てゆくよ それが何だって言うの?

  そこに何があると言うの?