2003年5月


(3〜4月と、何となく生活に余裕がないまま、随分とさぼっていました。多少、落ち着きを取り戻したので、復活させます。)

4月26日
 GW初日。取り敢えず汐留へ所要を済ませるために初めて足を踏み入れました。まだ工事中&地下からアプローチしたために前後不覚に。まだまだ未完成の街ですが、観光バスで乗り付けた人も含め、かなりごった返していました。用件を終えて早々に立ち去り、今度は新宿へ。
 夜になって、思わず取れてしまった4連休の過ごし方を検討した結果、急遽高松行きを決定。インターネットがあると簡単に予約もでき本当に便利です。

4月27日
 HND→TAK。簡単に航空券を押さえられた割には結構混んでいました。
 到着早々レンタカーを借りて出発。金比羅さんに向けて出発するもいきなり道を間違え右往左往。琴平に行く途中で、うどんや×2(ぶっかけ&釜揚げ)。エネルギーを蓄えたところで金比羅さんを一気に登りました。来年の建て替えに向けて大々的な工事が行われていたようです。下山途中で円山応挙の絵を拝見しました。日本人よりも外国人の方の方が多かったような気もするのですが・・・。
 金比羅さんで汗だくになってしまい、息を整えてから近くの善通寺まで短いドアイブ。五重塔に登ることができたので登ってみました。五重塔の中身そのものは面白かったのですが、見晴らしはそこそこかな?
 その後、観音寺へ巨大な銭形を眺めに行きました。山の上から見てもかなりの迫力でしたが、近づいてみるととんでもない砂山が延々と広がっていました。良く作って良く維持してますね。期待以上のモノでした。
 高松へ行く途中で丸亀で途中下車。観音寺から丸亀までのドライブは少しばかりの海岸線ドライブもあり気持ちのいいものでした。丸亀市内に入り丸亀城址へ直行。頂上まで結構長い道のりです。更に疲れが溜まりました。

4月28日
 前の晩、港を見ていたらついつい船に乗りたくなって、一番本数が多い小豆島へ。全く下調べをしていなかったので、乗船中の1時間で俄勉強。まずは見晴らしが良いところ、ということで山を一気に登りました。道はガラガラ、頂上へ行っても誰もいないのでとても不安になりましたが、冷静に考えれば平日だったんですね。山を下りて二十四の瞳の舞台(映画村・分校等)へ。原作本も全部は読んでいないし、映画も見ていない人間が行っても正直言ってあんまり感動はありませんでしたが、名の花畑の上で鯉のぼりが泳ぐ風景は心にゆとりを与えてくれます。二十四もそこそこに、マルキン醤油へ。しょうゆ工場を社会科見学した後、醤油ソフトを楽しみました。全く普通の味なのでやや期待はずれ。もっとも、その前にお土産コーナーでもろみ何かをつまみ食いしていたので味覚がなくなっていただけかも知れません。
 現皇太子が訪れたという道の駅で、そのときの映像を眺めながらそうめんをすすりました。乾麺をゆでてくれていたので現地でわざわざ食べなくても良かったのかも知れません。ま、雰囲気を食べているようなモノですね。その後は土庄までちんたらドライブをして高松へ。屋島に行ってうどんを食べた後空港に向かいました。月曜日の夕方だったのでかなりの渋滞。丁度良い時間調整になりました。TAK→HNDは極めて順調なフライト。機内でめがねが壊れたことを除けば、ですが。


4月29日
 二日間の疲れを癒す暇なく街へ眼鏡の修理等所要の処理。筋肉痛はいつ頃出るのかしらん?

4月30日
 久々に出勤しましたが、頭の中がGWですから、全く仕事になりませんでした。早々に引き上げ飲んだくれました。

5月1日
 今日も静かな1日。完全にたるみきっていることを自覚しつつ、被害が広がらない中に早々に引き上げました。

5月2日
 何となく浮かれた一日。金曜日だし、3連休にもなるし、ということで全くダメでした。太陽を燦々と浴びながら昼飯を食ったり、ひどいもんです(反省)。

5月3日
 東京都現代美術館で開催中の「舟越桂展」「サム・フランシス展」へ。恥ずかしながら舟越氏は今回初めて知ったのですが、十分楽しめました。サム・フランシス展はアメリカポップアートを十分体感できて、気分がスッキリする展覧会です。何度も言うようですが、どんな批判はあれ、ここの美術館は人出がそれほど多くなく落ち着いてみることができる、とても良いところだと思っています。

5月4日
 BUNKAMURAザ・ミュージアムで開催中の「ミレー展」へ。途中で前売り券を買っていったので、入館には並ばずに済みました。チケットを買うのにも長蛇の列ができていて、GWをほのかに?感じました。入館後、いきなり鑑賞意欲をなくすような人人人。前が見えないわ、暑いわ、子供が騒ぐわ(でもあの環境では子供は悪くありません。騒いで当然です。)で、もう最悪でした。3大名画、と銘打っていましたが、あの3点がそうなんでしたっけ? 途中からは何でこんな展覧会にうじゃうじゃ人がいるのかわからなくなってきて、駆け足で退場しました。ふう。絶対、昨日行った二つの展覧会の方が中身があったと思います。それぞれの好き好きですけど。

5月5日
 NTT/ICC@オペラシティで開催中の「E.A.T.−芸術と技術の実験」展へ。たまたまネットサーフィンをしていて見つけた展覧会なのですが、驚くことに全く人がおりませんでした。鑑賞に来ていた人は休日なのに10名もいなかったような・・・。お陰で好きなだけ、自分勝手なペースで鑑賞をすることができました。ここまでやりたい放題できるのは珍しいですね。キュレーター?学芸員?さんの方が多かったです。
 鑑賞後、秋葉原へ。何度行ってもあの雰囲気には負けてしまいます。体調を崩したようです(^_^;)。

(備考)
GW中に楽しんだ本の数々
 田窪恭治著『表現の現場』(講談社現代新書)、中野好夫他著『沖縄戦後史』(岩波新書)、高良倉吉著『琉球王国』(岩波新書)、司馬遼太郎著『沖縄・先島への道』(朝日文庫)、田中秀道著『画家と自画像』、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(講談社学術文庫)、鈴木真二著『飛行機物語』(中公新書)、比嘉春潮他著『沖縄』(岩波新書)、伊波普猷著『沖縄歴史物語』(平凡社ライブラリー)、外間守善著『沖縄の歴史と文化』(中公新書)、三浦篤他著『自画像の美術史』(東京大学出版会)などなど。我ながら現世から目をそらしているとしか思えません。

5月11日
 GW明けの一週間は大変ですね。週の前半は休みぼけをとばすことに精一杯、週の後半はその余裕すらありませんでした。週末もどうやら風邪を引いてしまったみたいですし。参りました。来週も公私にわたりばたばたすることが予想されます。普段以上に長く感じたウィークデイでした(おかしい)。
 最近、冗談なのか本気なのかわからないわりに、今後の人生を大きく変えかねないことをよく言われてしまいます。そういう大きな岐路となるべき時期に来ている、と言うことなんでしょうか。ふりかえれば(と言うほど大げさなモノではありませんが)、生まれてこのかた、なあなあで過ごしてきてしまって、万事先送りしてきたツケが来ているのかも知れません。いい加減、現実にも目を向けないといけないのずっと逃げてきたんですよね。ふう。

(備考)
今週楽しんだ本。
 谷川健一著『沖縄 その危機と神々』(講談社学術文庫)、外間守善著『沖縄学への道』(岩波現代文庫)、E・パノフスキー著(木田元監訳)『<象徴形式>としての遠近法』(哲学書房)。

5月16日
 HND→OKA。初めての沖縄入りです。これで生涯訪問していない県は残すところ3県となりました。しかし、飛行機の中が最大の睡眠時間だとは・・・。気を付けなくては。
 レンタカーを借りて今日は島尻を周遊することに。まずは白銀堂へ。爬竜船競技が奉納される海の氏神さまを祀っているというので、過大な想像をしていったのですが、最初は発見できずとおりすぎてしまいました。国道沿いだとは思えないほどの静かな雰囲気。地元の方の進行を集める理由がよくわかります。その後、彷徨った後、軽く沖縄そば+ゴーヤチャンプルーを食べ、具志川城跡へ。サトウキビ畑の中をのんびりドライブしながら、潮の香りが印象的な城跡へ。どうやら石垣は珊瑚でできた石を積み重ねたようなモノのようです。天気が良ければもっと気持ちいいんでしょうが・・・。雨が降ってきたので早々に退散。その後、喜屋武岬平和之塔から南部戦跡を一通りめぐりました。ひめゆりの塔他は修学旅行生をはじめ観光客が退去して押し寄せていましたが、一部はあまりに観光地化されていたので・・・。少し複雑な気持ちになりました。一通り主な戦跡をめぐった後、今回、もっとも楽しみにしていた一つの斎場御嶽へ。世界遺産の一つですが、交通の便が悪いこともあって、訪れる人も少なく、神聖な場所にふさわしい静けさに包まれていました。岡本太郎氏も圧倒されたという場所だけあって凄みのある場所です。誰も来なかったので(こんな良いところに来ないなんてもったいないです)、一人で贅沢な時間をしばし過ごしました。その後さくっと知念岬で見晴らしたあと、那覇へ。かなり渋滞している間に睡魔におそわれたので、慌てて道すがらのjefに入ってゴーヤバーガーを食べながら眠気覚まし。ゴーヤが沢山入った卵焼きがパンにはさまっている物なのですが、予想以上に美味。苦いモノは胃薬を含め嫌いではない方なので、はまりそうな味です。
 那覇市内に近づくにつれ益々渋滞に巻き込まれ、一方通行に悩まされなかなかホテルまでたどり着けませんでした(^_^;)。疲れ果てたのですが、体にむち打って国際通りへ。夕飯は「ゆうなんぎぃ」で泡盛片手に沖縄料理を満喫。空腹&寝不足で飲む泡盛はかなりパンチがありました(25%だったのでたいしたことはなかったはずですが・・・)。いい気分のまま国際通りを再びふらつき「もーあしびチャクラ」へ。こちらでも泡盛片手に喜名昌吉氏の熱唱に酔いしれました。足許がおぼつかないままホテルへ。一瞬のうちに寝てしまいました。

5月17日
 泡盛は翌日にほとんど残りませんね。良いお酒です。
 ちょこっと早起きして、高速経由でこれもまた世界遺産の今帰仁城へ。朝一番で入ったので、誰もいなかったのは良いのですが、途中で雨にやられたのは予定外でした。この城からも海が展望でき非常に心地よいところです。空中から見るともっと良いかも知れません。のんびり城跡を満喫した後、沖縄記念公園内の沖縄美ら海水族館へ。世界最大のアクリル一枚硝子の水槽は圧巻。運良くその水槽を上から眺めるツアーにも参加できました。水槽もさることながら、海上に浮かぶ伊江島の眺めもすばらしかったです。
 その後、ちんたら国道を南下しながら万座毛・真栄田岬・残波岬と島の先っちょを散策し、途中で昼飯。座喜味城跡を経て、安保の丘へ。高い塀に囲まれた嘉手納基地がちょこっと展望できる道の駅で小休止。日本最大の飛行場?と言うだけあって流石にでかかったです。米軍の存在を目の当たりにした後、アメリカの雰囲気漂うコザ(沖縄市)へ。今日は取り敢えず通り過ぎるのみにして中城城跡・中村家住宅へ。良いところだと思うのですが、如何せん交通の便が悪いです。観光を振興していく道のりはまだまだ長そう。普天間飛行場をかすめつつ今度は浦添へ。渋滞もいい加減嫌になってきたので、那覇市内に向かう道をはずれ首里へ。県立博物館・首里城・玉陵を観光。生き生きした城跡を見てきた後だったためか、首里城が非常に白々しく見えました。守礼門も予想以上に小さかったですし。県立博物館も折角の収蔵物をもっと効果的に展示できるとおもうのにぃ。と残念がりながらホテルへ。今晩は、沖縄の黒豚あぐーの焼き肉&泡盛。地ビールも飲んだかも知れません。良く覚えていません。ホテルでは凍えながら寝てました。あぶないあぶない。

5月18日
 早くも初沖縄最終日。ゆったりするつもりが予定が狂ったので、早めに行動開始。伊計島までのんびりドライブ。海中道路は日本版セブンマイルズブリッジと言ったところか(ちょっとほめすぎ)。でも気分が爽快になるドライブでした。雨に悩まされたことを除いては。やっぱり梅雨入りしてから入ったのは失敗だったかなあ。帰りしなに勝連城跡へ。ここはいい。誰もいなかったからも知れませんが、すごく綺麗な城跡でした。コザの町中をうろちょろして北谷へ。南下しながら浦添でA&Wでポテトとルートビア。ルートビアは余り好きではなかったのですが、沖縄の気候にはぴったりです。ほんで、時間調整の間、識名園へ。侮っていたのですが、結構良い庭園でした。首里城よりなんぼか価値があります。
 市内に戻って最後の観光(泊港から水中観光船)へ。ほぼ貸し切り状態。雨も降っていたのでろくに見えないだろうと思っていたのですが、期待以上にお魚さんが集まってくれました。最後の最後に良いものを見せてもらいました。
 2泊だけでしたが充実した沖縄旅行でした。(沖縄出身の方のご協力があって、美味しいモノも沢山食べられました。ありがとうございます。)

(備考)
この間、読了した本。
 岡本太郎著『新版沖縄文化論 忘れられた日本』(中公叢書、2002年)、沖縄ナンデモ調査隊著『沖縄のナ・ン・ダ!?』『沖縄美味のナ・ン・ダ!?』(双葉文庫)、小林康夫著『青の美術史』(平凡社ライブラリー、2003年)。


5月25日
 ふと思い立ち水戸へ。実は初めての訪問でした。
 水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催中の椿昇個展『国連少年』へ。その後タワーに登り水戸市内を展望。四面硝子張りのエレベーターは途中で気持ち悪くなりました。
 その後、偕楽園(好文亭)→千波湖湖畔→茨城県近代美術館(ジョルジュ・ルオー展)→弘道館。涼しく、爽やかな風がそよいでいた上に、人出も少なく、非常に気持ち良い散策になりました。
 ハーバート・R・ロットマン著(木下哲夫訳)『マン・レイ』(白水社、2003年)を行き帰りの電車の中で終了。


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