Kenny`s ウェ・マガジン December,2003  By ケン吉岡

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Kenny`s News 近況報告

*12月の31日(水)、New years eveに初のソロ・コンサートを行うことになりました。場所はおなじみL`arte(2060 Dundas west、Dundas west 駅5分)なので、隔週木曜日のオープン・ステージとともによろしく。

*ジェイ・クラーク&ザ・ジョーンズのニュー・アルバムですが、オンタリオ州ハンツヴィルにあるスタジオでミキシング/マスタリング作業中(らしい、俺は顔出さなかったからよく知らない)。リリースは3月に延期されました。

*来年一月TORONTOのダウンタウン・タウンで行われる冬の音楽イヴェント、ウィンター・フォーク・フェスティヴァルに今年はボー・ベイジアックと出ることになりました。詳細はわかり次第掲示板に書いときます。

*以前Slip Mahoney`sで毎週一緒に演ってたマイケル・セオドア氏と先月に続いて12/19にエトビコーでギグがはいってます。

*他はとくにないよ。何か投げやりだけど許してね。


雑記
 
トロントのダウンタウンの西にあるアート・バーL`arteにて行っている隔週木曜日のオープンステージのホストを始めてからギターを弾く機会が非常に増えてきた。自分がひとりでボーカルを取る際もそうだけど、他の人のバックアップもする時があるからね。それでもって家で練習してるといろいろ発見があるわけなんですよ、これがまた。コードをジャラっと弾く時でもメロディをからませて弾く時もシャキっとしたグルーブをキープしないと素人っぽくなってしまうので(ハープが専門でも一応プロのミュージシャンだからねえ、ちゃんとやらんと)、いろいろ工夫してるんだよ。ハープで音を出す感覚で弦をはじいてます。特に音の出し始めと切り具合は注意して。左手の指か右手の手の平でいかにミュートするかがポイントだね。はじめはけっこうタイミングを合わせるのが難しいかったけど一ヶ月前にくらべたらだんだん慣れてきたモンね。ブルースのあのちょっと遅れてジャン、ジャンって弾くリズムとかものになってきたぜ。

それからジミー・リードみたいにホルダーにつけたハーモニカの奏法も今になってやっと始めたんだけどこれも楽しみがあります。慣れればなれる程ギターの動きとハーモニカの動きが独立してくるからだんだん欲張って複雑なことをやりたくなってくる。そうすると今度はまだ自分のトーンが保てなくなるから、まだまだなんだけどね。特にギターを弾きながらだと肩とか胸とかに余計な力が入ってしまうので、普段出している音色が出なかったりして。もう少し時間がかかりそうだなあ。ところで、ハープのホルダーもピンからキリまであって、安いのを買うとハープの音が出る部分が半分ふさがれてしまうようなものまであるから注意して選んだほうがいいみたい。しかもそれはネジがだんだんゆるんでハープがズリ落ちてきたりする。

あと自分で歌うのもねえ、前はまわりが歌えっていうからしょうがないから歌ってたわけで、まあ今も仕事じゃなきゃわざわざ歌わないっていう気もするし、ホントはハープだけやってるのがいいんだけどね。ジミ・ヘンとかも昔同じ気持ちだったんじゃないのか。だけどハーモニカという楽器の鳴らし方がボーカル・メカニズムととても似ているので、呼吸とかね、これもハーモニカを吹くような感じで歌うように心がけています(笑)。でも吸っても声は出ないか。それから歌詞を覚えるのも面倒なんだよね。言葉の量が多い曲はやめときます。日本にいた時とちがって聴いている人たちが英語を話すわけなので、通じるように歌わないといけないし。英語の発音も大事だよな。バンド・メイトのマイク・オグラディは時々気付いたことを言ってくれるので直してるけど。例えばWild Horses/The Rolling Stonesで、Horsesをホーシィズと歌ってたらそれは子供の言葉みたいでホースェズが正しいって言われた。日本語で馬のことおんまって言うのに近いのだろう。

そのようなことを気にしながら歌っていると今度は英語を話す時の発声にも自然と意識が傾いてくるのである。日本語と英語では声の出し方がかなりちがうんだけど、実際歌っている時にそれを実感するわけだ。舌とかのどとかの力の入れ具合で随分言葉の発音が変わってしまうことを身をもって体験している感じ。例をあげるとl(エル)の音なんかはかなりのどの奥で発音される。feelっていうと日本では「最後のlは舌の先を上の歯の後ろにつけて」ってとこだけ教えられたけど、思いのほか力が集中されるのは舌のつけ根の方である。舌のつけ根がやや空気の抜け道を塞いでいるような感じかな。この例を筆頭に日本語の多くの音が舌の先に力を入れて発音されているんじゃないかねえ。逆に英語は口の先の方はそれほど力を入れずに、奥の方で声を出しているから音が太く大きい。けっこうハーモニカにも関連していると思うよ。前にもどこかで書いたけど大きな声で話すカナダ人がふとハーモニカを鳴らしてみると初心者でもわりとスパっと綺麗な音が出る場合があるからね。

などといろいろ気をつかって演奏しているのだけど、たいてい2回目のセットあたりから酔っ払ってくるとどうでもよくなっちゃうからいかんのよね。



編集後期:今年も残り少なくなってきたね。よいお年を。

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