Kenny`s ウェブ・マガジン 2004年3月 By ケン吉岡
ジェイ・クラーク&ザ・ジョーンズのニューCD
"ホーム・ファイア・バーニン"、3月20日リリース!
*ボクが参加しているルーツ・ロック・バンド、ジェイ・クラーク&ザ・ジョーンズの3枚目のCDリリース・コンサートが3月20日(土)にカナダ・トロントのTrinity St.Paul United Church(427 Bloor west、地下鉄Spadina駅)のホールにて行われます。開場は7:30pm。その後は11:00pmよりクラブMitzy`s Sister(1554 Queen west)にてパーティで、ここでも1セット演奏する予定。前売りチケットは$15で両方のカバー・チャージとパーティの軽食、教会からクラブへのバス送迎込み!詳細は電話でお問い合わせ下さい。416-429-0180まで。おーい、日本からツアーでこーい!CDの先行予約もEメールにて受け付けます。ken0122yoshioka@yahoo.co.jpまで!
左からイアン、ジェイ、ケン、ボビー(By Kenji Maki)
挨拶が後になりましたが、御機嫌いかがですか。2月はいろいろありました。月のはじめにギグから帰ってきて頭を壁にぶつけてしまい再起不能かと自分で大げさにも思う程のけがをしてしまい、2週間程酒を断っていました。ギグが毎晩のようにあってけっこうしんどかった。でも何故かそれ以来音が冴えてきたような気がするんだけど、これホント。頭に負担がかからないようにしていたら余分な力が抜けたみたい。怪我の功名というか転んでもただじゃ起きないというか、まあもうすっかりよくなったのでよしとしよう。3月の予定はいろいろあるのでよろしくCheck Outしてください。
Kenny`s News
*3/20のCDリリースではコンサート会場からパーティ会場まで送迎用のマイクロバスが出動する予定です。無料!
*ボー・ベイジアックとデモ用のCDを2月18日にレコーディングした。もと教会で今は演劇会場に使われているホールを借りてエンジニアに録音機材を持ってきてもらって10数曲くらい4時間でボンと録った。ロバート・ジョンソン、ブラインド・ボーイ・フラー、ゲイリー・デイヴィスなど戦前ブルースのカバーをやったんだけどね。エンジニアはトロントで活躍するブルース・ギタリストとしても知られるエディ・バルティモア氏が担当。*トロント・ケンジントン・マーケットにある小さなライブ・スポットGraffitiesでは毎週月曜日トロントでは有名なルーツ/フォーク・ミュージシャンのケヴィン・クウェインによるオープン・ステージが行われている。2月23日はレコーディング中のケヴィンにかわってジェイ・クラーク&ザ・ジョーンズのシンガー/ギタリスト、イアン・フィルプがホストをつとめ、バンドのリハーサルの後だったこともありイアンとジェイ・クラーク・リードと俺でなだれこんだ。一杯やりに来たブルース・ピアノのジュリアン・ファウス、ハープのウェイン・チャールスといった友人たちも交互にプレイしていったのだが、この夜の最後に俺もイアンのギルド(っていうブランドのアコースティック・ギター)を手に歌うことになり、ロバート・ジョンソンの"Love In Vain"(俺なりにフラット・ピックでのウォーキング・ベース+ミドル・フィンガー・ピッキングによるフィルでやっているのだが、割とオリジナルのリズミックなカッコよさは出しているつもりだ!)と、Facesの"Ooh,La,La"をやったら皆酔っていたのかけっこう受ける。ですっかり気をよくし翌日のマイク・オグラディとのギグでも2曲歌う。そう言えば前日日曜日のマイクとのギグでは8曲程歌ったんだな。いつの間にか歌手にもなってしまった!一応子供のころの夢のひとつがかなってはいるのだが、、、いいのだろうか。他にはプロ野球の選手とかレーサーとかあったけど、そのうち、、。
*3月はマイク・オグラディ・バンドの方も大忙しなのだ。3/13日(土)ジェフ・ヒーリーのクラブHealey`sは先程ちょっと触れたケヴィン・クウェインのバンドをオープニングに迎えこれまた盛大に行われることになる。マイク・オグラディ・バンドは7人編成でギターのデレク・ダウナム、ドラムのステファン・セズニアック(2人はグリンディグというバンドから)をはじめ皆トロントではトップ・クラスのロック・ミュージシャンだ。俺?足引っ張らないようにするぜ!
そしてその後に控えるのが3/17St.Patric`s Day。この日トロントでもっともにぎわうアイリッシュ・パブScruffy Murphy`sは既にマイク・オグラディ・バンドの指定席だかんね。俺は今年で3年目。10時間飲みっぱなし、いやハープ吹きっぱなしになるだろう。
*一応念のため、メールアドレスを2月に変更したのでもう1度ここでお知らせしておきます。ken0122yoshioka@yahoo.co.jp
Go,Johnny,Go!
ところで先月ジョニー・ウィンターがトロントに来た。僕はギグがあったしチケットもとっていなかったんで観に行かなかったけど、週間情報誌に宣伝が最近の写真入りで出ていたのを目にしてなんかウィリー・ネルソンみたいな爺さんになったなあと思ったものだ。この機会に、何年か前に書いたジョニーに関する文を引っぱり出してきたのでここに多少加筆修正して付け加えておきますので興味があったら読んで下さい。
Ken`s Heroes その2 Johnny Winter
ブルース・ロッカーJohnny Winterの登場だ。今まで2回観たことあるんだ。はじめてのときは1990年ニュー・ヨークはマジソン・スクエア・ガーデンでのBenson Hedges Blues Festivalで。これはJohn Lee Hookerをメイン・アクトにしつつも凄い顔ぶれがそろっていた。俺記憶悪いから、、じゃなかったそうとう前のことだし、、、いや今ちょっと手元に資料がないもので詳細はよく覚えてないけど、出演者はJohnny Winterの他、Greg Allman,Chuck Leavell,Ry Cooder,James Cotton,Joe Cocker,Bo Diddley,,Albert Collins!,そしてなんとWillie Dixon! ヘヘヘ当時のビラみつけたぜ。Mick Freetwood,Al Kooper,Charlie Musselwhite,Huey Lewisほか。この人達が次から次に出てきてひたすらジャムってただけなんだけどこれって今考えるとスゴイもん観たなあって気がする。ひどく興奮した記憶がある。Albert Collins 、James CottonとJohnnyが特にカッコよかった。John Lee Hookerは最後のほうに少ししか出てこなかったからよく覚えていない。でも御大Willie Dixonが出てきてみんなと一緒に"Ahjus wanna make luv to yooou"と歌ったときは感動的だったな。もうよぼよぼであまり歌になってないんだけど、ブルース界の重要人物のひとりである彼を見ることができてとても嬉しく思った。その後すぐに彼は帰らぬ人になってしまった。
なんかJohnny の話題にすんなりいけてないのでここで起動修正(アルバート・コリンズの話題になったらもうまとまらないだろう)。大学のころはまだ俺も血の毛が多く"Johnny Winter And Live"という嵐のブルース・ロック・ライヴみたいなのをよく聴いてた。1曲目の"Good Morning Little School Girl"がかなり突き抜けてる。Johnny流ロッキン・ブルース・ギター弾きまくってるし。そして次ぎのスロー・ブルースも快心の一発って感じ。Rick DerringerがまとめてるのかJohnnyが引っ張ってるのかわからないけどバンド間のやりあいがドンピシャでスバラしい。この2曲だけ聴いたらもう十分。いやあとケツの"Mean Town Blues"もスゴイ飛ばしてるよな。ってイイ、イイって言ってても何がいいのかよくわからないと思うけどJohnny は音数多く弾きまくったりしても基本的にブルースがからだにしみ込んだギタリストだからタイミングが聴いてて気持ちイイ。WIllie DixonとSonny Terryとやった"Whoopin`"っていうアルバムとかでリズム弾いてるとこ聴いててもノリがいいっていうかいい感じにポケットを生み出してるから好きなんだ。本来ならあたりまえだけど。これから聴いてみたい人はこの2枚がいいんじゃないでしょうか。
一度来日しそうになったけど中止になったじゃん?あれなにがホントの原因なの?まあ予想がつくけど。クスリだろ。あら、自分ひとりで会話が完結してしまった。あのときのチラシ俺まだもってんだよね。3月東京サウンドコロシアム。何年だったっけ?裏に"Winter of 88"の宣伝がでてるから88年なのかな。せっかくチケ
ットとったのに。でも俺はニュー・ヨークでみたからな。ゆるせ改井(Johnny Freakの俺のダチ)。
そして次ぎにJohnnyを観たのはそれから10年後の1998年。トロントに来たんだ。The Phoenixっていうコンサート・ホールだったんだけど。1曲目に"Hideaway"を30分くらい弾きまくった。でもね、この時は別人のようだったね。ギターのフレーズはいつものなんだけど全然覇気がないっていうか、人間じゃないみたいだった。死人みたいに真っ白でガリガリに痩せこけてた。クスリのせいなのかな。だろうね。1歩も動かないでジーっと突っ立ってひたすらスタインバーガーを弾いてた。あれ軽いから選んだのかな。1曲だけファイヤバードを手にして弾いてる最中力をふりしぼって一回転したら凄い歓声があがったな。イタイタしかったね。もうよくやったから引退して下さいっていう気持ちがわいてきた。ストーンズとは全然ちがうね。キースなんてあれだけやっても今のほうが体調いいみたいで、まだまだやれるぜって思うど(それから再び何年かたったのにあいかわらずやってる!)。Johnnyのこの頃のCDでNYシティのライヴ盤が出てたけど恐くて聴かなかった。それでもコンサートは行ってよかったと思うし、結論としては。今でも音の感触を不思議なくらいよく覚えてるんだ。
さて、2004年2月。今回のコンサートはどうだったのかねえ?場所は前回と同じThe Phoenix。じじいになってもできる限り弾きつづけるんだろう。音楽が一生の仕事だからな。俺も陰ながら応援してるぜ、ジョニー。
最後にひとつ疑問に思うことがあるんだけど誰か知っている人いたら教えて下さい。ストーンズがハイド・パークのフリー・コンサートでだけやった"I`m Yours,She`s Mine"だか何だかいうスライド・ギターのリフがかっこいい曲があるけど(けっこうフェイセズがやったらいい感じなんじゃない?)あれはもともとジョニーの1stアルバムに入っている曲だよね?ってことはその時点で彼等はすでにコンタクトをとっていたのか?気になるね。"Silver Train"(ジャガー/リチャーズの曲をジョニーがカバーした。山羊の頭のアルバムよりも前に)よりもずいぶん前のことだもんね。
Ken Yoshioka
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