Kenny`s ウェ・マガジン 2004年8月  By ケン吉岡


暑中(もう残暑?)お見舞い申し上げます。日本は暑いらしいね。トロントは時に30度ちかくなるけどまあ過ごしやすいよ。飲み過ぎて帰ると暑苦しくて眠れないのだが(でも5分以内で寝つけます)。

kenny`s news

*私ケン吉岡はこの夏毎週土曜日の午後、ギタリストの塚田トシキ氏とMardi Gras(トロントHigh Park手前)に出演することになりました(一時より)。ジャズ・スタンダードからビートルズ、スティーヴィ・ワンダーまでブルース・ハープ、クロマティック・ハーモニカとエレクロリック・ギターによるインストをプレイしています。トロント在住の人、昼食がてらに見に来てね。ちなみに店はナマズやらザリガニやらソウルフードといったニューオーリンズの料理で有名なのです。ナマズのサンドウィッチPo` Boyを食ったけどうまかったね。

*毎週火曜日は相変わらずマイク・オグラディとJames Joyce(Bloor & Spadina)で飲んでる、いえいえプレイしているのでこちらもよろしく。このアイリッシュ・パブではフィッシュ・アンドチップスが最高だ。それからチキン・カレーも。なぜかトロントのアイリッシュ・パブではカレーを出しているところが多い。ちゃんと御飯にかかってるんだよな。

*毎週日曜日はブルース・ギタリストのケン吉岡登場だ!Queen Of Hearts(390 Steeles west)にて、マイク・リード(Vo,Harp)と。彼はもと俺のハープの生徒なのだ。ここのチーズバーガーはまあまあだね。フライにかけるグレイヴィーはいけてる。

*木曜日のL`arteでのオープン・ステージは夏の間は休みになりました。あそこのピロギっていう餃子みたいな料理は味もいいし腹に膨れるけど、パスタはひどいっていうのを耳にした。

*ドレミ出版から新しい教則本『はじめてのブルース・ハープ教室』が今月発売になります。けっこう前に書いたヤツだけどおクラ入りにならなくてよかった。お求めは日本全国の楽器店で。

*7/17(土)、ジェイ・クラーク&ザ・ジョーンズとトロントから東へ2時間行ったところにある町コボーグの少し北の避暑地ゴアズ・ランディングにてプライヴィトのパーティで演奏する。ライス湖という湖が会場から見渡せ絶景かなっていう感じ。パーティとはいえ特設ステージまでつくられ他にもトロントのルーツ・ロック・シンガー、ジャスティン・ラスリッジなどが出演する。最後に出演者が皆ステージにあがりフィナーレを迎えるのだが、俺がリードボーカルをとることになりニール・ヤングの"Helpless"で大ジャム。明け方まで飲みつづけその後テントで涼しく眠りについたところ、ジェイの屁で起こされることに、、、。

*ジェイ・クラーク&ザ・ジョーンズの新作『ホーム・ファイヤーズ・バーニング』のレヴューがイギリスの雑誌/ウエブサイト、UKアメリカーナに書かれ絶賛される。ハープに関してのコメントはなしだけど。8月12日にはトロントThe Horseshoe、28日Rancho Relaxoにてギグがブッキングされているのでガンバリマス。

*7/27(火)は、トロントの新名所(といってももうしばらくたったけど)The Distilleryにてボー・ベイジアックのジャグ・バンドとギグ。パティオのメイン・ステージで演る予定で楽しみにしていたのだが、雨のためバーの中で3セットのショーを行う。メンバーはボー(ボーカル、ギター、バンジョー)、ジェイミー・スナイダー(ボーカル、フィドル、マンドリン、ギター、スクィーズ・ボックス)、アンドリュー・クイン(ボーカル、ジャグ、ウォッシュタブ、ベース、カズー・ギター)、そして僕ケン吉岡(ハーモニカだけ、悪かったね)。珍しい正統派ジャグ・バンドなのです。ここの店の生ガキはバカ高いので食べたことがない。

*7/31(土)、 昼からとしき君とMardi Grasでギグ、かなり暑くへばりそうになる。夜はマイク・オグラディ・バンドとのショーがありジェフ・ヒーリーの店Healey`sに出演する。今回はギタリストのデレク・ダウナムが他のギグがあったもんで参加できずフィル・ジェイコブスが代役。ベースもナイジェルにかわって初の女性メンバー、ジェンが参加。ちなみにデレクはもとヘッドストーンズのボーカルの人とトラジカリー・ヒップの前座をキングストンでやるとのこと。さて、そのHealey`sで、うちらマイク・オグラディ・バンドの前にオープニング・バンドが2つあったのだけど、その前に俺がソロでミニ・セットをやるように前日マイクに頼まれる。L`arteでのオープンステージのホストの仕事が夏の間休みになってからあまりボーカルをとっていなかったので少しためらうが望むところと受けてたつ。でもって、まずはJ.ガイルズ・バンドのハープマン、マジック・ディックの"Whammer Jammer"をハープで吹く。続いてカヴァー曲なのだがフェイセズ"Ooh,La,La"、いつものようにニール・ヤング"Helpless"をアコースティック・ギターを手に歌う。"Helpless"ではラックにハープをつけてドカンとソロをかますとわりと盛大に拍手をもらってしまった。と3曲だけだったのだが、Healey`sほどの大きな規模のクラブでまったくのソロでプレイしたのは初めてだったのでけっこう御満悦になる俺であった。その後メインのマイク・オグラディ・バンドでも思いのほか音数の多いリード・ソロをきめる。バンドの状態は完璧ではなかったけど客の入りもよくまずまずの盛り上がり。とにかく長い一日であった。



最近、ギターのマイク・ロバートソンから戦前ブルース・ハープCDを2枚買った。どちらも20、30年代のハープ・プレイヤーのDocumentから出ているコンピレーション盤で、デ・フォード・ベイリー、ジョージ・ブレット・ウィリアムス、アルフレッド・ルイスといった当時活躍していたハーピストがドバっと収録されているのだ。ブルース・ハープ・ファン(しかもかなりのマニア)の人しかこの感激はわからんと思うが、、。汽車の模倣とかすごいッス。キツネ狩りの再現つうのはみたことないのでピンとこないのだけど。ベイリーがハープ一本で曲を演奏しているヤツなんかにはかなりインスパイアされてしまった。そのうち俺もギグでやってみよっと。

今月レイジー・レスターがトロントに来る。B.B.キングも。それから菊田俊介氏とともにココ・テイラーがキッチナーに来るらしい。たぶん見に行けないけど。俺もブルース・フェスティバルに出たいよ。トロントのブルースのハーピストは層が厚くほとんど飽和状態みたい。ハーピストはボーカルも取って自らのバンドを率いないとけっこう仕事がない感じ。でなかったら俺みたいにブルース以外のバンドでのべつ幕なしにプレイしないと生きていけないのが現状。俺も自分のバンドを結成しようかと検討中。バンド名はケニー吉岡とケニー吉岡ブルース・ハープ・バンド・フィーチャーリング・ケニー吉岡、なんてね。たまにはぼくの小さなエゴを発揮したいのだ。

ホーム

バック・ナンバー

*このページでは御意見、感想、それからハーモニカやブルース、トロント、カナダのミュージック・シーンにに関する質問などあれば随時募集してます。ken0122yoshioka@yahoo.co.jpまで気軽にメールして下さい。