Kenny`s ウェブ・マガジン From Toronto,Ontario
2006年4月 ケニー吉岡(ブルースハープ・プレイヤー)
ども、今日は。3月と4月の頭は気が狂う程忙しく、ウェブサイトに手が回らなかった。なにしろ3月のギグの数が31本で月間最多記録を更新したからね(詳しくはBitsコラム参照)。その他トロントのベテラン・カントリー・シンガー/ソングライターのアンクル・ハーブのレコーディングに9曲ハーモニカを吹いて、おまけにトロントの映画学校の企画でボクのドキュメンタリー映画の製作が着手されたのでその撮影などなど。しかもそのついでと言ってはなんだが、以前から構想を練っていたボクの10曲入りデヴューCDを数日間で一気に自宅録音。というのは、3月末に引っ越しをすることになったので荷物をまとめて空いた部屋で自然なリバーブがかかった音が録れるとひらめいたことと、映画にも曲を使えるということもあるし。などなど忙しくて余り寝る暇もないはずだったのだが、しっかり毎日8時間睡眠を取っている次第。だもんだから昼間は奔走するばかりであった。とりあえずめぼしい話題は、、、
*まずはコレ。友人の通うトロント・フィルム・カレッジの企画でぼくのドキュメンタリー映画を製作することになり、早速撮影チームが数回ギグに来て演奏シーンを撮ってもらう。マイク・オグラディやジュリアン・ファウスも熱演。それから家にも来てインタヴューを撮ってもらった。最初日本語で行って字幕をつけようということでやってみたのだが、非常に緊張しほとんど支離滅裂なことばかりいってしまう。幸運なことに、後日カメラが不調だったことが判明し、撮り直しに。2回目はその映画学校に出向き教室で、今度は英語で行ったのだが、スタッフともすでに仲良くなっていたのでリラックスしていたのかスムーズに終了。プロデューサーのエイコさん、撮影スタッフのディオン、ジェシカ、ローラ、それから発案者のミホさんどうもありがとう。完成が楽しみだけど、編集の際変な顔してたらコンピューターで修正しといてね。
*それから、ボクのデヴューCDレコーディング。オリジナル10曲を時代錯誤とも言える8トラックのテープ・レコーダーで自宅録音。基本的にボクがエレクトリックもしくはアコースティック・ギターでリズム・パートを入れ、それにハーモニカ、ボーカル、ジャパニーズ・ブルース兄弟ケンミのギター、多少のパーカッションを全てマイクで拾って重ねるという原始的な手法を試みた。ロー・テク中のロー・テク。だから音としてはいい意味でも悪い意味でも自分をさらけだしている。これが俺って言う感じ。まあ修正しまっくている今の商業音楽に比べたら案外生々しい方が新鮮でいいんじゃないか。マイクも同時に2本しかさせないから2人で一発録音もできなかった。パンチ・インもほとんどしていないし。でも楽器を重ねた際、ベッド・トラックに合わせダイナミクスには十分気を配っていることもあり完全に生演奏を再現している(と思う)。ハープもケンミのギターもたっぷり。俺はスライド・ギターも弾いた(その辺は個人の楽しみが入っている)。編成は自分でできることしかしていないからフルバンドではなく、それがかえって40、50年代的に聞こえたりして。10曲中、8曲がブルース・ナンバー(4曲ボ−カル入り、歌うのは嫌いだ。英詞も俺が書いたぞ。カナダ人の友人に少し添削してもらったけど)、のこり2曲はハーモニカとギターによるインスト。なかなか土臭くて気に入っている。ボクのギター・プレイはこれまたロー・テクだけど、自分のグルーヴがあるのではないかと。だからそんなに悪くないよ(北米の人はぬけぬけと自分は凄い凄いと言うからちょっと俺も)。ケンミは素晴らしいギター・プレイを披露してくれた。センスいいねえ。今じゃトロント屈指のブルース・ギタリストになってるんじゃないの。というわけで発表が決まったら告知しますのでよろしく。
*3/17(金)、セント・パトリック・デイ。一年でもっともCrazyな日。今年もマイク・オグラディ・バンドと午後の一時からまずアイリッシュ・パブThe Old Sodで3セット、夕方イヴェント・ホールSt.Lawrence Centerで1セットのショー。これには850人の客がいてテレビのニュースにも出た。そして夜はThe Sessionで最後を飾る。とても疲れたのは働きすぎか、飲み過ぎか?
*3/24(金)ジュリアン・ファウスをノヴァ・スコッシア州ハリファックスで行われるジュノの発表会に送るための資金集めパーティで演奏する。最初にジュリアン(ピアノ、ボーカル)、ジェイムス・トンプソン(ウッドベース)、俺(ハーモニカ)で1セット。Axisというバーの音響が悪くフィードバックするため音量をあげられなく苦しむ。全てが生楽器だったためマイクで拾ってたし。でも結構拍手をもらったのでまあいいや。2セット目は同じくジュノにノミネートされているブルース・ハーピスト/シンガーのポール・レディック、ギターにドニー、スネアドラムにデレク・ダウナムが加わり俺はビールを飲みながら観る。3セット目、今度はギターのブライアン・ブレイン、以前ジュノを獲得したブルース・バンドFatheadのハーピストであるアル・ラーマンが入り俺も呼び戻されジャム。アルとツイン・ハープでなかなか盛り上がる。みんなカナダを代表するプレイヤーだからね。共演するととても勉強になります。
*ところで引っ越し先は言うとトロント西部通称Junctionと呼ばれるエリアで、Dundas/Keeleの北西交差点の2階です。近くまで来ても寄らなくていいよ。忙しいんだから。ビール買ってくれば話は別だぜ。
*それから8年ぶりに5/23-6/6と2週間だけ日本に帰ります。ギグ予定は今の所ないけどもし入った場合はこのページにアップします。誰かに呼ばれたら嬉しい。でも日本じゃ誰も知り合いのミュージシャンがいないからどうかね。では。
ホーム バック・ナンバー
*御意見、感想、それからハーモニカやブルース、トロント、カナダのミュージック・シーンにに関する質問などあればken0122yoshioka@yahoo.co.jpまで気軽にメールして下さい。