新聞記事  

                                                    

 

*読売新聞*  

 『米軍、イラクのシーア派急進的指導者の側近を逮捕』

【バグダッド=林英彰】イラク駐留米軍のキミット准将は3日の会見で、イスラム教シーア派の急進的指導者モクタダ・サドル師の側近を、同日までにバグダッド北東部のシーア派居住区サドルシティーで拘束したことを明らかにした。

 拘束されたのはアマル・ヤシーリという人物。サドルシティーでサドル師の「作戦担当官」を務めていたといい、10月9日に同地区で米兵2人が死亡した襲撃事件に関与した疑いがもたれている。

 サドル師は同月、自らの政府樹立を宣言するなど、連合国暫定当局(CPA)やイラク統治評議会に、真っ向から対抗する姿勢を見せ、支持者が米軍と衝突する事件も相次いだ。しかし、最近は、支持者に対し米軍に協力するよう呼びかけるなど、主張を軟化させている。

 サドルシティーには約200万人の住民が住み、サドル師の支持者が多い。キミット准将によると、拘束時に混乱などは起きなかったという。

 (2003年12月4日 10:54)

 

 

*朝日新聞*

   日本はきちんとやるイラク派遣で米国務副長官

 アーミテージ米国務副長官は3日、自衛隊のイラク派遣について「日本政府の方針に変わりはなく、間違いなくやると言ったことはきちんとやると思う」と述べた。ワシントンの在米日本大使館で、イラクで殺害された奥克彦・在英大使館参事官と井ノ上正盛・在イラク大使館3等書記官のために記帳した際、記者団に語った。

 副長官は「2人はイラクをより平和で安定した国にしようとする仲間を助けているうちに、真の意味で英雄として亡くなったと思う」と奥参事官らの犠牲を悼んだ。

 これに先だってケリー国務次官補も記帳に訪れ、「2人がどれほどイラク復興に貢献したか聞いている。彼らの貢献はこれからもずっと語り伝えられるだろう」と記者団に語った。

(2003年12月4日 10:28)

 

 

*毎日新聞*

  自衛隊派遣:日本政府はぐらついていない米国務副長官 
【ワシントン佐藤千矢子】アーミテージ米国務副長官は3日、イラクでの日本人外交官殺害事件が自衛隊派遣計画に与える影響について「日本政府はぐらついていないと思う。日本が、やると言ったことを実行することを私は疑っていない」と述べ、日本政府の自衛隊派遣方針に変更はないと強調し、強い期待感を表明した。

 奥克彦・在英日本大使館参事官と井ノ上正盛・在イラク日本大使館3等書記官を悼むためワシントンの在米日本大使館が開設した記帳所に3日、記帳に訪れた際、記者団に語った。

 また副長官は「2人はイラクの平和と安定のために亡くなった英雄だ。彼らの犠牲を決して忘れない」とその死を悼んだ。

 ケリー国務次官補(東アジア・太平洋担当)も同日、記帳に訪れ「この数カ月間、彼らがイラク復興にいかに多大な貢献をしたか、たびたび聞いていた」と述べた。

 同記帳所には2、3の両日で計170人が訪れた。奥参事官が約10年前に同大使館に勤務した経験があることも考慮して、大使館では8日までの毎日午後、記帳を受け付ける。

(2003年12月4日 12:33)

 

 

*産經新聞*

 仏南部で洪水、5人が死亡 原発も停止

   フランス南部のマルセイユを中心に1日から続いた豪雨のためローヌ川などがはんらん、フランス公共ラジオによると、4日未明までに5人が死亡、住民約1万人が避難した。南東部ドローム県をはじめローヌ川沿いの原子力発電所計4基も3日、洪水に備えて運転を停止した。

 シラク大統領はチュニジア公式訪問に向かう前の3日午後、洪水被害を受けたマルセイユ近郊のバラブルにサルコジ内相らとともに急きょ立ち寄り「この新たな惨事を前に犠牲者、避難した人たちのことを考える。国民が連帯することを信じてほしい」と呼び掛けた。

 フランス南部は2日に24時間で300ミリの豪雨が降るなどして各地で洪水が発生した。南部では昨年9月に集中豪雨で24人が死亡している。

(2003年12月4日 11:26)