カンテ･グランデ

■『カンテ・グランデ』　地下鉄・阪急中津駅より徒歩6,7分

雑誌『太陽』のお茶の特集で知った店です。全国の、何らかのこだわりを持ったお茶の店を紹介しており、この『カンテ・グランデ』もそのひとつであったというわけです。
大正区のチャイ屋『チャイ工房』も個性の強い店で、一筆に値しますが、こちらのほうはそれよりはメジャークラスであって、それでもなお、たいへんに趣味的な店です。

地下鉄を中津駅で降りたら、地上に出、淀川方面へ。富島神社の向かいのマンションの地下1階が、その店です。南方系の濃い緑に覆われたサンクンコートにしつらえられた階段を下り、背の高いドアをくぐるのはなかなか心地良い。

この店は、チャイに限らず、メニューが豊富であり、しかもそのどれもが美味しいことが最大の魅力です。メニューの片隅にある「カレー」を注文したとして、それはそこらのインド料理屋のものよりも明らかにレベルは高いというべきでしょう。しかしこの店で食事を取ろうとするなら、まずは単品ではなくセットになった類を是非試すべきです。チャパティ・カレー・プラオ・カバブ・ヨーグルトがセットになったカバブ定食(1,300円)など。それとチャイを頼めば完璧でしょう。チャパティ定食のほうには、チャイとセットになったもの(1,500円)もあります。食事時を外れておやつの時間であるならば、取りあえずチャパティ(300円)は押さえておき、メニューの半分を占める豊富な飲物の中からの選択を楽しむのが良いでしょう。Indian Tea各種(500-550円)、Ceylon Tea、Nepal Tea、Chinese Tea、Ayurveda Herb Tea各種、Lassi、Coffee&Espresso、そしてチャイ各種、等。

砂糖、または蜂蜜のたっぷり載った甘いチャパティ(薄焼きのナンのようなもの)は、実に幸福なおやつだというべきですが、もう少しお腹がすいている向きには、そのチャパティでサンドイッチ風に具を巻いたStuffed Roll(600-650円)が良いでしょう。

天井の高い快適な店の中で、このような場所にもかかわらずこんな趣味的な店を嗅ぎつけてどこからとなく集まっている趣味的な客とともに、緩やかな時間を過ごすことが出来ます。運が良ければ、奥の部屋で趣味的な展覧会が趣味的に行われているのに遭遇することも、できるかもしれません。

「カンテ・グランデ」