4)「Boston Red Sox vs.Yokohama Bay Stars World Series の夢」
By Takeshi
1998年秋。。。28年間も応援している我が横浜ベイスターズが38年ぶりの優勝に向けてマジックを減らしているのに、なんで俺はこんな異国の地でテレビさえも見る事ができないんだろう、と毎日地団太を踏みながら9月の空を見上げておりました。そんなある日、ふと、んん?そうだ!じゃあしかたない、代わりに Red Sox でも見にいくか・・・という、非常に不純な動機からフェンウェイパークに足を運ぶ決意をしたのでした。9月25日、地下鉄のレッドラインからグリーンラインに乗り換えた時から車内はフェンウェイに向かう人でごった返していました。前日にワイルドカードの切符を手にしたのでその日のゲームは言わば消化試合のようなものだったと思うのですが、球場につくとすでに満員の観衆。さすが久々のプレーオフ出場。ありがたい事だと思います。それにしてもチケットの手配の簡単なこと、数日前にインターネットでピコピコっと申し込んで、球場の窓口で名前を言うだけ・・・。さてさて、番号の席に行こうと階段を昇ってまずびっくり、いやあ、噂には聞いていたけどなんとまあいびつな球場だ!レフトスタンドが無いのは有名な話だけれど、あれじゃあテニスの壁打ちみたいなもんじゃんか。いままでホームランが高速道路まで届いて車にぶちあたって大事故、なんてことになった事はなかったんだろうか、などといらぬ心配をしながら今度はライトに目をやると、負けないですね、このライトフェンスの形。おいおいバックスクリーンと観客席が平行になってないじゃんか!ということは右に打球が行けばホームランで、すこしセンター寄りにそれるとインフィールド・・・ホント?よく見ると結局球場は5角形か?実際その試合、モ・ボーンのツーベースヒットはあと1メートル右にフックすれば(ゴルフじゃないけど)ホームランだったような(じゃ、もっとオープンに構えろ、って余計なお世話ですね)。そんでもってそのいびつな形のおかげでせっかくのウェーブがレフトスタンドで途切れてしまう。10回以上ウェーブの嵐が回ったけれど一個所岩場があるおかげで波がすんなり届きません、こらこらここは宮崎のシーガイアか(笑)。モ・ボーンの一発が飛び出したあと、仲間とビールを買いに行くとさすがマサチューセッツ、IDを見せろときましたね。日本から来た仲間はしかたなく日本の免許証をだして店のおやじとまわりの奴等から苦笑・・・(もう36にもなるんですけど)。試合で一番面白かったのは3塁コーチャーのキムさん。あの全速力で走る姿は感動的ですね(少しは見習えよ!駒田!って違うか)。さてその後さほど盛り上がる事もなく、前日2本のホームランを打ったお目当てのガルシアパーラは出ないし、モ・ボーンは打ったし、カル・リプケンも見れたしということでお約束のRed Sox Shop でお買い物。最近バーリントンモールにあったRed Sox Shop はたぶん売り上げ不調のため店じまい、コップリープレイスの Red Sox Shop も同様のようだし、クインシーマーケットのスポーツショップはいつのまにかなくなるしということで今やボストンじゃあここくらいしかまともにグッズは買えなくなりました。待望のオフィシャルジャンパーを110ドルの大枚をはたいて購入し、大満足のうちに帰途についたのでありました。プレーオフは残念でしたね、宿敵ヤンキースを破って我がベイスターズと共にシリーズ出場だ!なんて結局夢でした。来年は通いますよ、フェンウェイ。横浜ベイスターズが成し遂げた38年ぶりの日本一よりちと長い、81年ぶりの優勝をめざして。。。(了)
Fenway Park と 元 Sox Player Wade Boggs の Autograph(by matusdy)