7)「有望新人紹介-RHP Derek Lowe-」
By matsudy
Lowe 本人の紹介をする前に Lowe が Trade された時の状況を説明しなくてはならないと思う。1997 年 7 月 31 日。この日は Tarde の Deadline だった。Sox の Closer Slocumb は 10 回の裏に1 点差で出てきて、お約束のように打たれてサヨナラ負けを喫した。その試合の matusdy のコメントを以下に示す。
「今日は Trade の Dead Line で多くの大物 Trade が起こった。Boston はもしかしたら関係ないかもしれないと思っていたら、 GM が Dead Line ぎりぎりで Slocumb を Seattle に出してしまった。チームを地獄に落とす Slocumb でも必要としている Team があるというのは凄いことだと思う。Seattle からは C Jason Varitek と Pitcher Derek Lowe を獲得した。 Jason Varitek は 次世代を担う C ととして期待したい。2 人とも AAA で働くことになる。
Slocumb は今年の Boston 低迷の原因となった男だ。もう彼が出てきてどきどきする事もない。彼が打たれてむかつくことも なくなる。Boston Fan が安心して眠れる日がやってきた。これから Boston の Closer は Lacy か Henry のどちらかになると思 われる。」
この日(実際には 8 月 1 日の夜中 2 時頃)僕の頭の中は Slocumb が Trade されて何か体が軽くなったような気がしていた。Slocumb が Trade されたことだけで充分僕は幸せだった。後に TSN で Boston は 「1 ダースの Ball との交換」でも Trade に応じただろうといわれる程 Closer Slocumb に手を焼いていた。当然、Varitek や Lowe がその後どんな活躍をするかに考えをめぐらせる程の心の余裕は全くなかった。ただこれから Boston は何かが変わると感じただけだった。
Varitek は Geogia Tech 時代に All American に選ばれるなど華々しい活躍をしていたが、Minor で少し伸び悩んでいた選手であり実力があるので彼を獲得したことでBoston は充分 Trade を行った価値があったと思っていた。それが 1 年数カ月後の今では Slocumb Deal はすばらしい Trade だったのではないかと思うようになった。それはすべて今年の Derek Lowe の成長に起因する。
Derek Lowe by matsudy
Derek Lowe は 1973 年 6 月 1 日に Dearborn, Michigan で生まれた。彼は身長 198 cm(6-6), 76.5 kg(170 lb) の大男だ。高校時代は Baseball だけでなく Golf, Soccer, Bascketball をこなす Soprts 万能選手だった。1991 年の Draft #8 で Seattle に指名され入団、その後 Minor をゆっくり駆け上がりついに 1997 年の4 月 26 日に Seattle 昇格、その後 Minor と Major を行ったり来たりしている( Seattle では 2 勝 4 敗 0 S ERA 6.96)うちに 7 月31日 の Trade で Boston AAA PawSox に移籍した。PawSox では 4 勝 0 敗, ERA 2.37 で 8 月の Boston の Minor League player of The Year を受賞、Rostor 拡大により9 月1日に Boston に昇格して Setup として働いた。9 月は 8 試合に登板、0 勝 2 敗, ERA 3.38 だったものの Williams 監督には好印象を与えたようだ。
1998 年は Spring Traning が終わって Preseason Game が始まった時には Pedro-Wake-Henry-Rose-Sabes の次の 6 番手の Rotaion 候補として期待されていた。 Rose の投げる日には Rose-Lowe の継投で必ず投げていたために Rose が打たれた場合にはすぐに Lowe が Rotation 入りできる様にしていたほど Williams 監督の注目度が高かった。実際 Henry が太股を痛めて DL で開幕を迎えたために、一時 Rotation 入りした。Henry の復帰後 Bullpen にまわり Gordon への Setup として大活躍した。4 月後半には Henry が膝の手術のため今期絶望となり 5 月中旬から再び Rotation に戻った。5 月18日の時点で Pedro J. Martinez ERA 1.79(AL 1 位)に次いで Derek Lowe ERA 2.33(AL 2 位)にランクされるほど調子が良く 4 月のRed Sox の大躍進に貢献していた。しかし Lowe が先発するときには打線の援護がなかったり、Bullpen が打たれたりして勝ち星に繋がらない日が続き、結果がでずに Bullpen へ戻った。Bullpen に戻ってからは Corsi, Garces, 途中から加入の LHP Swindell らと同様に毎日のように登板し Red Sox が AL 2 位の 92 勝での Wild Crad 獲得に貢献した。
ALDS Game 4 では 1 回 1/3 を投げて完璧な内容であった。8 回もできれば Lowe に投げて欲しいと思ったのは僕だけではないと思う。実際 Cleveland は Lowe が引っ込んでくれて助かったと思ったらしい。
今 Season を振り返ってみると Lowe が今年一番 Bosox で成長した選手ではないかと思う。一度ためてから投げおろす 90-95 mph Fastball, キレ味のいい縦に落ちる Curve、そして彼の一番効果的な球 Sinker の 3 種類球が Season を通して決まっていたように思える。Setup としては特に Grounder で討ち取れる Sinker が Runner がいる状況では非常に効果的であった。今年の成長は Kerrigan Pitching Coach の指示で Slider を投げるのをやめて、Fastball, Sinker, Curve だけを投げるようにして、 Sinker と Curve に磨きをかけたからと伝えられている。通常 Sinkerballer はFastball-Sinker-Slider を投げるものだが、Lowe は例外的にいい Curve をもっておりそれが彼を打ちにくくさせている原因となっている。
彼は 25 歳と若い。彼に筋肉がもっとついてFastball が速くなれば Lowe はすばらしい Pitcher になるのではないかと思う。 Kerrigan Pitching Coach が言うように 2,3 年後には Closer となっているのか、Starter になっているのかわからないがこれからものすごく伸びていく選手であるとは確かだと思う。個人的には Pedro に次ぐ No.2 Starter に成長してもらいたいと願っている。がんばれ Lowe。君の未来は明るい。