魔淫の宴 BLACK PACKAGE TRY |
主人公は表向きはごくふつうのサラリーマンです。が、実は女を食い物にしては、ぼろ雑巾のように捨てる裏の顔を持っています。現在は職場の同僚の女性(麻由美)を奴隷として扱っており、また暴力団にもつながりがあります。ある時そんな主人公が、ある女性(千鶴)に目を付けました。彼女は、元職場の同僚で、いまは主人公の上司と結婚している人妻です。主人公はまず千鶴の妹(恵理)を誘拐・監禁し、そして妹を餌に姉も得ようとたくらみますが・・・。 おわかりのように、典型的な陵辱ゲームですね。形式としては、ほとんどノベルソフトといってもよい作りになってます。選択肢による分岐はあるのですが、アドベンチャーゲームのようなややこしいものではありません。わかりやすいように、樹形図(tree)のようなかんじの一覧で、分岐を確認することができます。よって煩雑なやり直しはほとんどないといえるでしょう。 ノベル形式のゲームとしては文章が肝心でしょう。描写もなかなか読ませます。ノベルのようなゲームで、文章がまずかったら目も当てられないところですけれども、誤字も特に見あたりませんでしたし、そこそこの水準にはあると思います。といって、このゲームが面白かったかと訊かれると、残念ながらNOと言わざるをえません。 じつは話の展開が、そこらへんの三文エロ小説以下なんです。上に書いたように、どこかで見たような設定がまずマイナス。さらに、どこかで見たような陵辱が何度もくりかえされて、飽きてしまうんです。女性陣のエロシーンも×です。官能があまりに単純化されすぎてます。つまり、分かりやすくいうと「愛撫−愉悦」の回路が、当然のものとして作り手にうけとめられすぎてるんです。時には、回路が断線することだってあるでしょう。水戸黄門の印籠に安易に頼りすぎですね。一言でいえば安っぽい劇を見てる感覚。 白け鳥が飛んでゆきます。団鬼六読んで精進しよう。夫や恋人のまえで他人に犯されてよがるなんてことは、ちょっと考えられませんから。快楽を、ただ単純化した快楽のまま描くだけではエロとして成立しないでしょう。話に意外性もへったくれもない。たとえば、「千鶴は感じていた」と書かれていたとして、われわれがそれをそのまま受けいれるかどうかは、人それぞれですよね。問題はどうして感じたかの過程であり、心理であり、その表現なのに。 どうもこのゲームはシステムに振り回されてる気がします。一つの場面の中で、どうしてもオチをつけなければならない、みたいな焦りというか無理が見える。場面ごとに話を簡単に完結させるシステム構成が、ひずみとなってストーリーに悪影響を及ぼしていると言えます。女性達が感じて羞恥にもだえ狂う様を絶対に入れないと、プレイヤーが納得しないと勘違いしてる気配がある。まずストーリーありきでしょう。誰ですかこのシステムを考えたのは。ゲーム性が低いわりには、ノベルとしての厚みにも欠ける。どっちつかずです。 人妻がでてきたりして、他のエロゲーと比べると女性の年齢層が高いものにチャレンジしており、その試みは評価したいと思います。けれどある意味、話にごまかしがきかないためそれなりのデメリットもあるわけで、ちょいと自覚が足りなかったのではないでしょうか。ただ、バグなしで手軽にエロを楽しめる作品ではあります。 |
チャットしようよ! BLACK PACKAGE |
ある友人から聞いたところによると、やはり女性を口説くということに関していえば、顔とかお金より先に、会話が重要になってくるらしい。合コンとかで、こいつは面白くないな、と相手に値踏みされれば終わりだそうだ。女性との出会いの場がどんな性質をもっているかで多少変わるが、基本的には会話がすべてである。チャットなんかで女を口説こうと思ったらよけいにそうであろう。実質、その友人は顔、性格は悪いし、貧乏であるが、SMチャットで落とした女子○校生に毛をそらせていたぐらいであるから。まあ、マメであることも重要らしい。 それを考えると、このゲームは少しは現実的なアプローチを含んでいるのである。チャットで女の子を口説いてデートして、さらにうまくいけばHするというゲームの流れの中で会話が一応攻略の中心であるからだ。会話ではその女の子にあった会話チップを合成したりしないと攻略が苦しくなっている。興味のある会話を引き出し、話を盛り上げて、きりのいいところでデートの約束を取り付ける。そういったプロセスをもつゲームは、あるようでなまりないのである。口説くという行為がそのままゲーム性を帯びているためか、ゲームとして面白いものができていると思う。 ただ、ここまで作ったのだから、次から次へと現れる女の子のほとんどが最初から好意的なのはどうかと思う。メールボックスにしらない女の子のメールが結構やってくるのだ。別に極端に現実に近づける必要はないかもしれないが、そういった部分がきっちりしているといないとではゲームのイメージが変わってくる。なんにせよ恋愛物の癖にゲーム的にそこそこ面白かったので評価したいと思う。 |
檸檬 13cm |
雑誌の広告だかなんかに「大正・女給・ロマンス」とか書いてあったが、実際に当てはまっていたのは「女給」ぐらいではないかと思う。別に文章から大正時代の雰囲気が出ているわけではない。「サービス」を「サアビス」とかにかえているだけで、ほかは絵で説明してしまっている。その絵も取り立て大正を彷彿させるものでもない。それにほぼひとつのところで5人の女給とHをしつづけるというもので、どうもロマンスなんて言葉は薄い。ストーリなんてないに等しい。 ただ、このゲームにそんなものを求めて買った人は少ないだろう。たいてい13cmという会社が出すんだから、Hばっかりのシナリオなしゲームになるのは最初からわかっている。会社側もそれを意識してゲームを作っているはずである。CGやテキストの90%以上はHシーンのために使われているのであるから。だったらこれはゲームとして見るのは間違いで、音声あり選択肢つきのHな紙芝居と見るべきである。そういう風に見ると結構評価は高いと思う。一応ハッピーエンディングはあるが、別になくてもかまわない。こうでもしなければ紙芝居は終わらない、その程度のものであろう。合意とはいえ5人の女性にあれだけいろいろしておいて幸せになれるのは紙芝居であるからであろう。一応ヒロインと結ばれることで、購買層を納得させている、それだけのものである。僕は別にハッピーエンドは必須ではないと考えるが、この手のものなら確かにすっきりする面もある。 |
レンズの向こう側・・・ MINA |
知り合いに眼鏡をかけてなければ絶対にだめというやつがいて、彼女に眼鏡をかけさせてたけれども、彼女が眼鏡を取ると、本気で怒るのである。そいつの前では絶対にとってはならないらしい。そいつは眼鏡を好きなのか彼女が好きなのかよくわからなかったが、多分後者ではないような気がする。 まあ、ここまで筋金入りのやつは少ないと思うけれども、眼鏡というアイテムはエロゲーの世界では結構重要で、一人は入っていたりする。まあ、小道具のひとつであろう。これは広告などを見る限り小道具を前面に押し出した作品である。 ただ、面白いかといえばそれほど面白くない。まあ、B級映画のような設定にB級映画のようなシナリオとB級映画のようなエンディングがついている。映画館なら途中で抜け出したり、眠ってしまったりすること請け合いである。売りである眼鏡はHシーンのときの小細工でぜんぜん生きていない。原画さんが注目されていたらしいが、その事実は余計にシナリオなどのむなしさを誘う。なぜなら、つまらない映画を演技の下手なアイドルなんかで売る、ダメ日本映画を思い出してしまったからである。なんせ誤字はあるし、小手先のごまかしでCG枚数稼いでいるし。まあ、それを踏まえて眼鏡をかけている女の子のHシーンを見たいなら買ってもいいと思う。先述した、知り合いになんかぴったりではないだろうか。
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デザート・タイム ソフトウェアハウスぱせり |
ローグ風RPG。と言われて、どのようなRPGなのかわからなければ、あなたは多分風来のシレンやトルネコシリーズをやったことがないに違いない。アイテムや食い物を探しながら、ひたすらダンジョンにもぐるRPGである。腹が減った状態でがんばってたら死ぬ。これがこの種のRPGの特徴である。本作は、難易度はそれほど高くないと思う。 主人公は相棒のミサキと共に砂漠にやってくる。そこで流砂に飲まれて、愛剣を失ってしまう。落ちたところはデザート・ラヴィリンスとよばれる迷宮だった。剣を探しつつ、この不思議な迷宮に主人公は挑む。 レビューで何度もいってるが、同じ事をまた言わせてもらう。エロとゲームの両立は難しいということだ。RPGとして見た場合、たまになぜかおちる(メモリ関係?)ことを除けば良い出来だとおもう。バグがない点は評価できる。プレイ時間が他のジャンルとくらべて長いこともあって、RPGのバグはあってはならない。PCがおちたらそれまでの苦労が水の泡になってしまう。が、このゲームでは自動的にセーブがされるので、死んだところの到達階からできるのは嬉しい。難をいうなら、もてるアイテム数が少なすぎることだろう。じつは後で、「地上にアイテムを送るアイテム」がでてくるが、これも一つずつしか送れないのである。それまでもぐってためたアイテムを一つずつ選択しなければならないため、かなり鬱陶しい。 一方エロゲームとしてみたばあい、完全に失敗している。エロへの導入が不自然きわまる。 いうまでもなく、RPGがメインに据えられているせいでアドベンチャー的な要素が欠落しているためである。そしてシナリオに盛り上がりが欠けた決定的な理由がある。それは、このRPGがローグ風だということである。ローグライクなRPGは、どちらかといえば頭を使って、せこく老獪に敵を倒すゲームだ。ファイナル・ファンタジーでみられるような、派手な剣技や必殺魔法はない。これはすなわち、敵特にボスキャラなどを倒すときに味わうはなばなしい快感がないことを意味している。ヒーローものにあるような盛り上がりがなく、チマチマした闘いの後で、女の子にすごいなどといわれて言い寄られても空しいだけなのである。 また同じ事を繰り返すが、メーカーはエロをゲームにいかに織り込むかをきちんと考えてもらいたい。RPG的に良い出来だとはいったものの、シビアにみればある水準に達しているだけともいえてしまう。たとえば、ダンジョンがランダム生成するとはいえ、迷宮が一階から延々と同じつくりなのは、はっきりいって興をそがれるし、敵キャラも単調でいろどりに欠けている。何よりまずいのは、「ぬるい」ゲーマーを救済する、死んだ階からやりなおせるシステムが、ゲームの緊張感をおとしめている。「死んだら終わり」というローグ風RPGの最大の長所である、はりつめた糸のごとき切迫感を切り捨てているのは、どうしてなのか。うまく使えば、女の子とのシチュエーションにおいて対比をきわだたせることだって可能だろうに。 儲からない業界であることを承知した上でいえば、18禁ゲームメーカーは甘えている。ゲーム制作がまるで分かっていない。同人的な領域とつながっている安穏とした感覚が目を曇らせている。しかしどこにも繋がっている事実などないのである。ソフトハウスが次々と潰れることの意味が分かっているのだろうか。デザートタイムを例にとるなら、彼らが作っているのは、エロゲーではない。ましてやエロが少し入ったRPGではあり得ない。なにより彼らは、ゲームを作っていない。エロゲーの名を借用した制度を作っているだけである。
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ぺろぺろCandy2 Mink |
「Hな事をする」ただこれだけを主軸に据えたゲームである。この手のゲームは、いかにその「Hな事をする」という設定を自然な形で導入するかだと思う。はじめてしまえばCGと文章と音楽と、作品によっては声優の違いで評価されてしまうであろうからである。そこにはもはやゲームとしての評価などなく、エロという部分が切り出されて評価されている。エロビデオの評価に近いものがある。もっとも、ビデオは第三者の視点で行為を眺めるしかないが、一応ゲームという体裁を取るので、見ている側が少しは主体になるという違いはある。 その主体が、2人のキャンディとの恋愛ということになると思う。ただ、個人的にはやはりおまけである印象しかない。どう考えても、ゲームの中心になっているのはキャンディたちとのイメージプレイであるからだ。しかし、そこを楽しんでゲームするという人は少ないと思う。まず、このゲームをそういうところに注目して買った人は少ないはずだ。やはりこれは「Hな事をする」というそこに主題があるからである。 個人的にはイメクラという空間を用意したということで結構気に入っている。この手のゲームの中では飽きにくい作品だと思えるからだ。ただ、100%にするとなると単なる作業になってしまうのが残念である。まあ、こんなゲームはそういうことを考えないほうがいいのかもしれない。
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H研究会 May-Be Soft |
18禁のゲームは色々呼び方があって統一されていない。けれどもこのゲームにかんしては、すなおに「エロゲーム」と呼ぶべきではないだろうか。H研究会にストーリーはない。あるのは物語の破片だけである。この意見は一度プレイした人なら分かってもらえるとおもう。なにわからん? 分かってもらえなかったら「ここ数年のパソコンの普及やIT革命を反映して、いまどきの企業経営には合理化が必要なんだなあと思わされるような一作」とでもいっておきましょう。 主人公は、冬休みに保健室でおこなわれているH研究会の活動を目撃する。まずこの、女の子が3人裸で「クラブ活動」をしていることがありえない。たとえあったとしても教師が顧問をしているのはいきすぎだ。さらに、万が一そういう非公認クラブがあったとしても、学校のあちこちで「活動」するのはかなり危険だろう。冬休みには他のまっとうなクラブの活動も行われているはずだから。目撃される確率は非常に高い。 しかしこんなツッコミはきりがない。ようは、このゲームの非現実的な雰囲気がなんとなくわかってもらえればいいのである。ただ言えるのは、ゲームにはおかしな点を許せる雰囲気のゲームと、許せない雰囲気のそれがあるということだ。H研究会は現実では起こり得ない設定をいっぱい持っているにもかかわらず、前者に属する。 たとえばこのゲームの季節は一応冬のはずなのだが、そのことを恐らくシナリオ作者でさえ忘れているにちがいない。そうでなければ、寒風吹きすさんでいるはずの屋上で、全裸で「クラブ活動」するはずもなく、気温のことをわすれているとしか思えない。「ガラスの仮面」の二人の王女の巻を読んでない証拠である。つつましい生活をしている善良な市民ならば考えられないことだ。が、設定を無視するどころか、忘れてしまってさえいる神経のずうずうしさこそがH研究会を成功にみちびいたのかもしれない。 作り手は露骨なまでにありえないような話に仕立てている。それは至る所からつたわってくる。あり得ないことつまりリアリティに欠けている事実そのものを、逆に前面に押しだすことでプレイヤーに暗黙の了解が与えられる。遊ぶ側からすれば、さいしょからこのゲームが非現実的なストーリーだと分かっていることになる。よって安心して遊べるだろう。しかし中途半端なリアリズムでつくられたゲームに対しては、違和感を感じることだろう。 H研究会のエピソードはすべてコミカルな笑いに満ちている。ただしありそうもない話、日常の緊張と雰囲気がまったくない話をまえにだす以上、それが必然的であることを強調したい。わらいは何かを許すことができるけれども、シリアスネスはその性質上、寛容をおいそれとはゆるさないのだから。 さいご、もう一点、特徴的な移動のシステムに目を向けてみよう。このゲームでの移動は非常にシンプルである。「家−通学路−保健室」と、エロシーンをのぞいたら、基本的に移動はこれぐらいしかない。女の子の心理などはどうでもいい。余計なシーンや会話をつぎたす意味がH研究会にはないのである。もっともらしいよぶんな設定は、非現実的なこの安定感に水を差し、ぶちこわす。対話らしい対話はない。だがそれゆえスピーディーかつ単純明快なエロが楽しめる。(アドベンチャーゲームをアドベンチャーたらしめるため、また学校でおこった非日常的経験を非日常的であると認識するため、場面移動のシステムとしては綱渡り的な、ギリギリのところで成立している。これ以上けずればたんなるシチュエーションごとのエロCG集になってしまっていただろう。) 見てきたとおり、宣伝文句の−−コミカルで無駄のないストレートなH−−を可能にしたのはリアリティの欠如そのものだった。場面移動の簡略化・高速化はけっして「選んだ」結果ではないのである。あえて逆説的にいうなら、リアリティの欠如は笑いとストレートなHへと流されざるを得ない。それを、H研究会は象徴的にしめしている。 しかし、ことエンターテイメントたるエロゲーに関して言えば、もっと減速しなければならない。ストーリーは「遅く」あれ。そして、それができないのであればハイスピードで「H研究会」以上に速く。物語を突破しなければならない。
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少女サーカス エヴォリューション |
エロゲーと呼ばれるジャンルにおいて、シミュレーションゲームは結構出ている。特に多いのがアドベンチャーゲームとくっつけたやつである。普通にアドベンチャーで出すより、数値を上げるなどのゲーム性が導入されるので、面白い物ができるという風に制作者側は考えるのだと思う。ただ、肝心のシミュレーション部分がちっともうまくいっていない作品が多い。それは、とってつけたような数値を越えるととってつけたようなイベントが起こるという物が多いからだと思う。要するに両方の部分をきちんと作りきれずに中途半端なままで完成品とする事が多いのである。それなら意味のない数値はない方がいいし、最初からアドベンチャーかシミュレーションかどちらか絞って出した方がいい。 こんな書き出しなのも、このゲームがそうだからである。一応数値の部分とイベントが連動しているように見える。ただし、その数値がちっとも生きてこない。重要なイベント以外の普通の文が終始同じなのである。いろいろと数値を上げて、仲良くなっていくにもかかわらず、通常時の会話が同じというのはいただけない。向こうから進んでHしてくれるようになったキャラになんで、鼻であしらわれなければいけないのか。細かいテキストの矛盾点。こういった細かいところがきちんと作れていないと、良い評価は得られない。 その上、その矛盾をなんとかごまかせるイベントなども決して多いとはいえない。結果つまらなく単調なゲームになってしまっている。これなら変なシステムを導入するのでなく、最初からアドベンチャーとして出して、シナリオの整合性などに気を配った方がいい。ある意味目を引くCGであったけれども、CGだけの善し悪しのゲームなら、最初からそれはCG集として出した方が、買う人間にとって親切だ。ゲームとして考えるのなら、ある程度はゲームとして成立させてほしい。これは、このゲームでなく、ほかのゲームにもいえることだと思う。
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Maid Lesson STUDIOねこぱんち |
おそらく2年ぐらい前から始まったと思われるメイド物の隆盛は、一次的な盛り上がりであるといえなくもない。メイドを登場キャラクターに使うということは、その時点で、メイドは主人公に仕える、もしくは誰かに仕えているという構図ができあがる。いわばメイドは受け手側の人間になるのである。つまり、使用人と主人という図案の中で女性を使役する、もしくは女性に傅いてもらうという点にその魅力が集約されるのではないか。とはいえ、それだけでは単一的なゲームになるので、恋愛要素などを無理矢理盛り込んだりしているのが現状ではないだろうか。そもそも、エロゲーの中のメイドという者の存在などそういうもので、現実とこれほどイメージが乖離した存在は無いと思う。 その前置きをふまえてこの作品を見ると、なかなか面白い。出てくるヒロインはメイドである。しかし、主人公はそのメイドたちに、自分自身のために、剣技や魔法を教わることになっている。傅く側が教師であるというわけだ。こう見ると、先ほどの一次的な視点は少し薄れる。実際、主人公も真面目にヒロインたちと恋愛しようとするこれでもかという大甘な、読んでいて背筋がむず痒くなるようなせりふをヒロインたちにはいたりしてくれる。それは使役という感じが無くなるので成り立ちやすいのである。ただ、このゲームはそういった点が逆にデメリットにもなりうる。メイド物というジャンルでとらえてしまうと、少し失敗するのである。それは買う人の好みによるであろう。ただ、こういったゲームがある方が、偏らずにいいかと思える。
バグあり。メーカーで修正ファイルゲット可。 |