Who Moved My Cheese?


日本で「チーズはどこへ消えた?」という本が良く売れているというニュースは知っていましたが、近所のスーパーでその原書「Who Moved My Cheese?」を見かけたので買ってみました。アメリカでは3年前に出版された本ですが、あんまり値引きしていなくて、18ドル(約2200円)もしました。日本での販売価格は838円らしいですが。この例に限らず、アメリカでは単行本の値段が日本よりも高いです。:(

全部で100ページも無い本なので、自分の行動を振り返りながら読んでも2時間くらいで読み終わりました。この本を読みながら、いかにもアメリカ人好みの本だなと思いました。競争原理が浸透している社会で働く人達にとって、この本はとても説得力があります。私の場合、アメリカに来て以来、アメリカ式の社員教育も経験しているので、この本が伝えようとしている事も良く判りました。でもこのアメリカ的な本が、日本でも人気があるというのはとても不思議です。

アメリカの会社の場合、生産性を上げる事がとても重要視されます。生産性を上げるためには、常に自分の仕事を改善する事が求められますが、そのためには社員一人一人が主体的に行動する必要があります。また行動するにあたっては、回りの状況をよく分析する必要があります。

この本では回りの変化をチーズの量にたとえて話を進めていますが、回りの変化を注意深く観察することの重要性はいくらでもあります。一つ例を挙げれば、先日壊れた私のパソコンがあります。私のパソコンも実際には何の前触れもなくいきなり壊れたわけではありません。その数日前から画面にノイズが出ているのに気が付いていました。でもパソコンを立ち上げ直すと、ノイズが消えたので、その時点ではそれほど重要な問題だとは思いませんでした。これは私の個人用パソコンなので、たとえ壊れてもそれほど大きな被害はないだろうという考えもありました。でもこれが仕事で使用しているパソコンだったら、それが壊れたとたんに仕事に影響が出ます。パソコンにノイズが出た時点で、何らかの対処を行う必要があります。この例に限らず、日頃から身の回りで起こっている変化に注意を払うようにして、問題が発生した時、出来れば問題が発生する前に迅速に対処するというのはとても大切な事です。

この本で私が気に入った言葉は、「Better late than never」です。意味は「やらないよりは、たとえ始めるのが遅くてもやった方がいい」になります。自分が好きな事はたとえ回りからは無謀に見えても、始めずにはいられない私にとっては、自分を後押ししてくれるような言葉です。:D


前のページに戻る
ホームページに戻る