仕事中に同僚の一人が、「サミー、忙しいところ邪魔して悪いけど、これを日本語に訳してくれない?」と私のオフィスに入って来て言いました。「何を訳せばいいの?」と聞くと、彼はなんと聖書を取り出しました。彼の話によると、彼の家族が通っている教会では、クリスマスの集まりの時に聖書を色々な国の言葉で読むというイベントがあるらしいのです。そこで日本語の言葉を少し知っている彼の奥さんが、今年は聖書を日本語で読もうと思い付いたらしいのです。先日パーティーで彼の奥さんに会ったときに、彼女の日本語の発音を誉めたのが「その気」にさせてしまったような気がします。
聖書を読むと言っても、長い文章ではなく聖書の中で自分が気に入っている一文を外国語で読めばいいんだそうです。そこで彼の奥さんがあらかじめマークしておいた箇所をまず日本語に訳し、今度はそれをローマ字に直しました。ただし、ローマ字というのはアメリカ人が読むと、どうしても英語の発音で読んでしまうので、日本語の発音とは違ってしまいます。そこで、私がお手本の日本語の発音を彼の家の留守番電話に録音しました。アメリカ人の家庭の留守番電話に日本語のメッセージを録音するといういうのは、ちょっとユニークな経験でした。
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