同僚がバケーションを取ったら・・・


アメリカにはゴールデン・ウィークやお盆休みがないので、土日や祝日以外に会社が休みになることはありません。その代わり、各社員が自分のスケジュールに基づいて年に数回、一週間単位のバケーション(休暇のこと)を取ります。

で、誰かがバケーションを取っている時に、残った連中が何をするかというと、当然仕事をするのですが、その他にそのバケーションを取っている同僚のオフィスに悪戯(いたずら)をするという習慣があります。具体的にどんな悪戯をするかというと、オフィスの中にあるものを全部裏返しにしたり、あるいはテープで封印したりというのがよくあるパターンです。全部裏返しというのは、本立てや机、コンピュータなどの向きを変えて、全部壁側を向かせたり、本立ての本を背表紙が見えないように向きを変えたりすることです。テープで封印というのは、オフィスの中にあるものを動かせないように、テープで留めることで、机の引き出しを開けないようにしたり、椅子を床に留めたりして、最後にオフィスのドアをテープでがっちり留めて仕上げになります。当然一人ではこういう悪戯は出来ないので、こういう時に限ってがぜんチームワークを発揮してしまいます。

休暇を終えた同僚が罵(ののし)りながら、机や本立ての向きを変えたり、テープを剥がしたりするのを見るのが月曜日の朝のお楽しみになっています。

ただし、こういう悪戯は愛情表現の一種だと、悪戯を仕掛ける側も悪戯される側も良く判っているので、喧嘩になることはありません。


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