白人コンプレックス


私が日本にいた時に観ていた映画と言えば、アメリカ映画やヨーロッパ映画ばかりで、登場人物のほとんどは白人でした。また、私は衛星放送でやっていたパリやミラノのファッション・ショーの中継を観るのが好きでしたが、ステージに登場するファッション・モデルのほとんどは白人でした。その結果、私の頭の中には「白人はカッコいい」という概念が出来上がっていました。でもこれは私だけでなく、日本人の多くが持っている概念だとも思います。日本で流通している洋服のカタログやスーパーのチラシには白人モデルが多用されています。実際にそれらの商品を買うのは日本人であるのにも関わらずです。白人のモデルがカッコ良く洋服を着こなしても、買う人にとってはあまり参考にならないと思うのですが・・・。

「白人はカッコいい」という概念を持っていた私は、当然のように白人が大勢住むヨーロッパやアメリカなどの外国に住んでみたいとずっと思っていました。ついにその夢がかなって、アメリカに来て以来どっぷりと白人社会に浸かっています。私の周りには黒人の他にメキシコ系の人達や東洋系の人達もいますが、それでも90%以上が白人です。友達の結婚式に行ったら、100人くらいいた参列者のうち、白人ではないのは私だけだったなんてこともありました。

アメリカに実際に住んでみて普通の白人達を見ていても、日本人に比べたら背が高い人が多いですし、目鼻立ちもハッキリしているので、やっぱり白人はカッコいいなと思います。もちろん「カッコ良さ」は個人差が大きいので、全然カッコ良くない人も大勢いますが、それでもショッピングモールなどの人が大勢集まるところへ行けば、男女に限らずカッコいい人達がゴロゴロしています。

でも白人にも短所があって、周りの白人達を見ていると、白人って老けるのが本当に早いなと思います。20代後半から急速に老化が始まるようです。実際には30歳くらいの人が、日本人の感覚から言うと35〜40歳くらいに見えます。その結果、50歳ですでに老人に見える人達もいます。実際、日本人の平均寿命に比べたらアメリカ人の寿命は短いのですが。

肌の色というのは一目で違いが判るので、肌の色の違いによる偏見や差別は永遠に無くならないと思います。その場合、メジャーな集団に属している方が圧倒的に楽なので、アメリカでは白人であることの方がメリットがあると思います。そのため、マイケル・ジャクソンの例を挙げなくても、アメリカ人の中にも白人では無い人達が白人に対するコンプレックスを多少持っていると思います。

肌の色だけは本当に変えようが無いので、私としては実際の年齢よりも若く見えるという東洋人の長所を最大限に発揮しようと思っています。:D


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