A Friend of the Deceased


この映画はビデオのパッケージを見た限りでは、てっきりフランスのコメディだと思ったのですが、映画が始まると登場人物達がロシア語を喋っていたので「何かおかしい」と気が付きました。

実はこの映画は、ウクライナとフランスの合作映画で、映画の舞台はウクライナでした。ロシア語版のタイトル「Priyatel Pokojnika」を直訳した英語版のタイトル「A Friend of the Deceased」は、日本語では「死人の友達」という意味になります。陰気なタイトルですが、映画自体はわりとのんびりしたコメディです。外国映画に対するアクセスは、アメリカよりも日本の方がずっと便利なので、この映画も日本で公開されているかも知れませんが、私は結構この映画を気に入ってしまいました。

主人公の男は外国語(フランス語と英語)が出来るのですが仕事が見つからず、奥さんにも逃げられてしまいます。そんな彼(これが結構二枚目です)が色々な事件に巻き込まれていくというのが大まかな流れですが、登場人物達がそれぞれ自分の人生を精一杯生きていてとても魅力を感じました。観光地ではない汚れたヨーロッパの風景が映し出されていたのも私には楽しめた点です。

それにしても映画全体に渡って「お金」に関するシーンや会話がたくさん出てきて、ウクライナが経済的に苦しい立場にあることを象徴しているように思いました。


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