レースで使用される車は、市販車の改造車といったレベルではなく、レース専用に開発された車に市販車をイメージさせるレース用のボディーを乗せた車です。NASCAR(ナスカー)に代表されるように、アメリカではF1やインディーカーよりも、こういった市販車の面影を残した車(ストック・カーと言います)のレースの方が圧倒的に人気があります。実際にどんな車が走るのかは、トランザム・シリーズのホーム・ページで見ることができます。
NASCARが主にサーキット場のオーバル(楕円)コースを走るのに対して、トランザム・シリーズはF1のように曲がりくねったコースを走り、市街地コースを走ることも多いので、NASCARとはまた違った魅力があります。以前行ったことのあるミネソタ州ミネアポリスでのレースでは、市街地のど真ん中にレース用のコースを作り、そこに爆音を轟かせるレースカーを放り込むという、日本では絶対に許可されないようなレースが行われました。そんな事ができるのもアメリカ人にとってカーレースというのが本当に人気があるからだと思います。
この日のレースはコースを44周し、合計で99マイル(約158キロ)で争われました。このレースを観に行った理由は、もちろんジョニー・ミラーを応援するためでしたが、残念ながら彼は7週目でリタイアしてしまいました。ただし、レース自体は激しいトップ争いが行われ、私がやはり好きなブライアン・シモというドライバーが優勝したので結構楽しめました。