Australian Music Newspaper−1996

Eloy Interview


Caught in the act(以下CITA)は極めてハンサムな4人からなり、絶叫し、歌い、叫ぶ多くの女の子たちにロマンティックなラブ・ソングを歌う、才能あるグループのひとつである。違うのは、彼らの場合ヨーロッパを中心に活動しており、ヨーロッパでは圧倒的に人気があるが、それ以外の国ではあまり知られていないということである。彼らのアルバム、Caught in the act of love は既にドイツ、オーストリア、スイス、南アフリカそして東南アジアでマルチ・プラチナに輝いている。
彼らは今回プロモーションのためにオーストリアを訪れているのだが、我々は彼らにインタビューする機会を得てうれしく思うと同時に驚いてる。なぜなら我々はアメリカのバックストリート・ボーイズ、ボーイズIIメン、あるいはTake Thatといったようなグループについて触れるということはあまりないからである。つまり我々(基本的にロック音楽新聞として)が、こういったバンドに近づく事を許されたのは初めての事である。
Transistor Music Australiaは彼らのLet This Love Beginを第1弾シングルとしてオーストラリア向けにリリースし、今回のプロモーションのためにMy Arms Keep Missing Youを先頃リリースした。音楽的にこれらのシングルはこのジャンルの他の曲に比べて極めて良質である。しかしながらここでは彼らの音楽を分析するよりも、彼らのバックグラウンドについて取り上げたい。
CITAは5年ほど前に二人のオランダ人ティーンエージャー、Eloy De JongBastiaan Ragasによって結成された。彼らは1987年に地元のバンド大会にそれぞれの所属するバンドが出場したときに知り合っている。そこへ彼らの二人のイギリス人の友人Benjamin BoyceLee Baxter が加わり、彼らの才能が注目されることによって全てが始まった。彼らはヨーロッパ中を絶え間なくツアーし、インターネットのサイトを覗くと、その過密なツアースケジュールが分かる。しかしながら意外にも彼らのバックグランドに関する情報は少ない。
彼らは全員驚く程、不自由のない上流と中流の中間クラスの家庭で育ち、その家族の絆は強い。彼ら自身もフレンドリーで、レポーターに対して誠実で、また仕事熱心である。



−多くの報道は君たち4人の固い友情と、バンドが基本的に君とBastiaanの友情からスタートした事を強調してるけど、本当にこういう風に始まったの?
もう随分昔から一緒にグループを始めようと考えてたけど、でも実際にグループを結成したのは何年か前に僕たち4人が集まってからだよ。

−二人ともガレージ・バンドを組んでバンド大会に出場してたんでしょう?オランダのティーンエージャーってどうんな感じ?
そんなに違いはないと思うけど。僕らだって他と同じようにテレビはあるし、みんなが考えるように風車があって。。。っていう感じでもないし。英語のTV番組が見れるから、みんなそれを見てるしね。それにオランダはそんなに大きな国じゃないから多くの周辺の国から影響を受けてるよ。オランダはあらゆる国籍の人に対してオープンだし、特にアムステルダムではね。だから多くの人がこの町が好きだし、自由で、みんながしたいことをしてるよ。だからあんまり典型的なオランダのティーンエージャっていうのはないなあ。ここの子達と基本的には一緒だよ。

−最初のバンドはどういう感じだった?
1997年に結成されて、The Baby Bandっていう名前だったんだ。ドラムをやりたかったんだけど、まぁ典型的なバンド活動をしながら、いろんなバンドをやったよ。その一つにいるときにBastiaanに会ったんだ。直ぐに僕たちは同じものに興味を持っていて、同じメロディーが好きなことに気が付いたのさ。で、グループを結成することについて話し始めたんだけど、でも当時は実際にそうする機会がなくってね。Bastiaanは演技とミュージカルの方に進んで、僕はダンスの方に進んだ。(彼はラテン・ダンス部門でオランダの国内チャンピオンになっている。)

−君かBastiaanのどっちかはバンド大会で勝った?
いいや。二人とも負けたよ。その時はすごくそれが悲しかったよ。でも当時はいい歌を作るっていうよりも、ただうるさいだけだったしね。ただ一緒になって楽しんでただけだよ。

−髪を伸ばしてハード・ロックとかメタルとかをやりたくなったりしたことある?
いや。そんなバカなことをまたやる気はないよ。いいメロディーの音楽をやるバンドが好きだから、エアロスミスは好きだよ。彼らの音楽は本当にいいメロディーだろ。多分僕らのよりプロダクションがヘビーなんだと思うよ。いい曲はいい曲だからね、ハードロックかどうかは問題じゃないよ。でも曲はプロダクションにあんまり影響されるべきじゃないね。

−それぞれの曲に対して、製作前の準備にどれくらいかける?
もちろん多くの時間をかけるよ。でも最近はずっとツアーに出てるから前にやってたみたいな時間は取れないけどね。今いろんな人からテープが送られてくるんだけど、僕らがそれを聞いて気に入れば、ホテルでそれをリハーサルするんだ。Bastiaanはいっつもキーボードを持ち歩いてるから、ハーモニーを見つけて、何度も何度も歌って、ベースキーボードを見つけて、それからリードって具合でね。レコーディングの時はスタジオで僕たちがベースラインをやって、それから最終プロダクションに入るんだ。

−バンドの中で誰がプロダクションの質に関して決定権を持ってるの?
全員だよ。ヨーロッパで丁度セカンドアルバムをリリースしたところなんだけど、どの曲を入れるかについて僕ら全員で決めたんだ。だから、何ていうか、僕ら全員がその事には満足してるよ。いろんなことについて話し合わなくちゃね。

−スタージでの踊りについては誰が決めるの?
僕とLee。ダンスに関しては僕たちが一番経験があるからね、BenjaminnとBastiaanを助けてるよ。イギリスからの振付師と一緒に決めるんだ。何かもうちょっと変えたほうがいい時は、4人でホテルの部屋で踊って、僕かLeeがリードして他の二人にどういう風にしたいのかを示すんだ。Bastiaanは歌に関しては一番経験があるから、その部分では僕らを助けてくれるよ。

−最後の質問なんだけど、プレスリリースには君がマンガのキャラクターをコレクションしてるって書いてあるけど?
セル画をコレクションしてるんだ。有名なディズニーのとかをね。特にロビン・フッドのオリジナルのヤツが好きなんだ。僕が生まれたのが1973年で、ロビン・フッドが作られたのが1973年だからね。ロビン・フッドのオリジナルのセル画を1枚持ってるけど、あらゆるキャラクターのを集めてるよ。それから有名なヨーロッパのキャラクターで、ここでは知られてるかどうかは分からないけど、タンタンの も集めてるよ。タンタンの胸像を持ってるんだ。なるべく家の全部の部屋にコレクションを置こうとしてるんだ。もうかなりの数を持ってるよ。

−一人で外に出てショッピングしたりできる?
僕は一人になるのが大嫌いなんだ。だからショッピングに行く時も一人ではゼッタイ行きたくないし、もう決して一人にはならない。

とにかくメルボルンがすごく気に入ったし、出来れば次は大きなショーをやりたいね。

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