● SMALL FACES
WATCHA GONNA DO ABOUT IT (Samwell / Porter)
(b/w) WHAT'S A MATTER BABY (Otis Byers)
DECCA F12208 (1965)
記念すべきSFの1stシングル。「WATCHA GONNA DO ABOUT IT」ではマリオットが教え込んだと噂のウィンストン君のSF録音の中で唯一マトモなオルガン・プレイが聴けます。これ聴く分にはそんなにヘタクソとは思えないんですがね〜。B面の「WHAT'S A MATTER BABY」ではウィンストン君がギター弾いてるらしいです。それにしてもペナペナなギター。かなりシケてます。何故にマリオットが弾かなかったのか?とゆう疑問は恐らくウィンストン君は年上でもあったし、バンド初期はマリオットと並ぶリーダー格であったとも推測されますが如何なもんでしょうか?
● SMALL FACES
I'VE GOT MINE (Marriott / Jones / Winston / Lane)
(b/w) IT'S TOO LATE (Marriott / Jones / Winston / Lane)
DECCA 12276 (1965)
続く2ndシングル。前作はそれなりにヒットをカマしたので、ウィンストン君はちょっと調子に乗ってしまったようです。派手なステージング、オルガンはそっちのけでギターをかき鳴らしたり、マリオットをはじめメンバーに呆れられ無視されたのもこの頃。オルガンはあきらめたのか「I'VE GOT MINE」ではギターを弾いているらしいです。B面の「IT'S TOO LATE」ではオルガンは全く聴こえないので恐らくここでもギターを弾いているのではないでしょうか?決してレコーディングに呼ばれなかったとゆーイジメは無かったと信じたいとこです。
● SMALL FACES
SMALL FACES
DECCA LK4790
1966
さて、マクレガンの加入でウィンストン君はグループを追われるハメになってしまします。アルバム制作中にマクレガンが正式メンバーになったため、ウィンストン君、マクレガンの両方のプレイが収録されているSFのデビュー盤です。このアルバムでは「WATCHA GONNA DO ABOUT IT」「IT'S TOO LATE」「COME ON CHILDREN」「DON'T STOP WHAT YOU'RE DOING」の4曲にウィンストン君が参加。「WATCHA GONNA〜」「IT'S TOO LATE」は先に紹介済ですのでここでは省くとしまして。「COME ON CHILDREN」と「DON'T STOP WHAT YOU'RE DOING」の2曲を。しかしこの2曲ではウィンストン君は何をしてたのでしょーか?「COME ON CHILDREN」ではかすかにオルガン聞こえますが、これではあってもなくても一緒。もしかして後ろでわいわいやってる人がウィンストン君なら、悲しい限りです。「DON'T STOP〜」に関してはまるでオルガンは聞こえません。あまりにヒドいプレイだったのでミックスの段階で消されたのか?この時期バンド内イジメにあっていたウィンストン君だけにありうる話です。やめよう、イジメ。願うものなら「COME ON CHILDREN」でのイカしたギターはウィンストン君のプレイであって欲しいですな。
● JIMMY WINSTON AND HIS REFRECTIONS
SORRY SHE'S MINE (Lynch)
(b/w) IT'S NOT WHAT TO DO (Winston)
DECCA F12410 (1966)
SF脱退後(とゆーかクビ後)に自らのバンド、リフレクションズを結成。張り合うかのようにSFのデビューアルバムと同じ66年にリリースされてます。ここで疑問なのがSFのデビュー盤にも収録されてる「SORRY SHE'S MINE」はどっちが先に取り上げたものなのか?ウィンストン君への謝罪(敬意)のつもりでSFがカヴァしたのか?嫌味(未練)のつもりでウィンストン君がカヴァしたのか?もし前者ならSFを見直さなきゃならんですな、寛大とゆー意味で。さてリフレクションズの唯一のシングルです。クレジットがないのでメンバー構成、ウィンストン君のパートがギターなのかオルガンなのか不明です。顔に似合ったワイルドなVoxを聴く限り、マリオットを意識してる気がしてなりません。因みに全くの不発に終わりリフレクションズはあえなく解散。
● WINSTON'S FUMBS
REAL CRAZY APARTMENT (Winston)
(b/w) SNOW WHITE (Winston)
RCA 1612 (1967)
リフレクションズ解散後、新たに結成したのがウィンストン・ファムズ。メンバーはJIMMY WINSTON (Vox,Gu)、TONY KAYE (Org)、ALEX PARIS (B)、RAY STOCK (Dr)の4人。因みにこのメンバーの誰かが後のYESに加入するようです。。ここでウィンストン君は後世に残るシングルを発表します。最初で最後、今までの悲運を吹き飛ばすかのような会心作です。A面の「REAL CRAZY APARTMENT」はウィンストン君の中では誰もが認める最高傑作にして全フリークビート/ ガレージ・ファン必携の究極の爆烈ナンバー。サイケデリック前夜、ビート・グループから脱却しきれない1967年のこの作品が真の意味でのフリーク・ビートを生んだのでした。ウィンストン君のマリオットばりのシャウト、フリーキーなビートに唸るオルガン、どれをとっても完璧です。しかしシングル発表時はたいして話題にもならず(ex SFとゆー事のみが注目されたらしい)これまた1枚のみで解散の憂に。B面の「SNOW WHITE」共々、80年代、ネオ・ガレージ〜ネオ・モッズの代表格、PRISONERSに多大な影響を与えたに違いないと思うんだけど、如何なもんか?
● London Musical Production
"HAIR"
Polydor 2482 131
(1969)
さてウィンストン君はファムズ解散後、消息不明になり突如ロンドン版ヘアーに出演、全裸で暴れ回るといった伝説を残しました。これはそのロンドン・ヘアーのサウンドトラック。気になるウィンストン君は「Electric Blues」1曲にクレジット。ウィンストン君が唄ってるのは間違いないんでしょうが、どれが(複数Vox)ウィンストン君なのかは解りませーん。もしかして、また後ろでわいわいやってる連中の一人がウィンストン君?でない事を切に願います。(音源提供 エミリー田中 様)
● JIMMY WINSTON (solo)
Sun Is The Morning
(b/w) Just Wanna Smile
NEMS NES012 (1976)
先のウィンストン・ファムズから実に約10年後に発表されたの(今んとこの)ラスト・シングル。ちょうどSFの再結成で(多少?)盛り上がってた頃、便乗して出されたと思われるシングルです。残念ながら未聴なので内容は不明です。もしかして76年だしパンクな音?それとも????気になります
JIMMY WINSTON & HIS REFRECTIONSとWINSTON'S FUMBS2枚のシングルは激コレクター・アイテムですのでオリジナル盤の入手は難しいと思います。とゆー訳でカンタンに聴ける各種コンピ盤を下に紹介します。
● Chocolate Soup For Diabetics Vol.2
14 Tracks Of The 60's
Various Artists
ACID1
恐らく80年中頃に出たFREAKBEATコンプ。しかし全く雑な仕事で嫌んなりますね。レーベル面は真っ白でA面とB面の区別がつかねーじゃねーか!!しょーがないからシール貼っといた。さてここではWINSTON'S FUMBSの「SNOW WHITE」が聴けます。他にもSYNだのFLEUR-DE LYSだのAPPLEだのWIMPLE WINCHだのが聴けます。貴重なファムズ時代の写真も見れちゃいますので、雑な仕事は許してあげます。
● NOWHERE MEN TOO
RARE BRITISH BEAT 64-67
Various Artists
LCD 11-2
フランスで編まれたVA盤。ライナーが仏語なので解読できないのが残念です。これではリフレクションズの「SORRY SHE'S MINE」「IT'S NOT WHAT YOU DO」の2曲が聴けます。他にイアン・マクレガンがSF加入以前に在籍してたミュールスキナーズのシングル「NEED YOUR LOVIN'」と「BACK DOOR MAN」の2曲が聴けますのでウィンストン君の仇、マクレガンのプレイを聴き比べても一興ですね。
● YELLOW ELECTRIC YEARS vol.1
Various Artists
Go Go Records
1990
スペインで編まれたブートまがいのVA盤。ジャケからしてですが、マイナーどこのモッド・バンドが満載です。これではリフレクションズの「SORRY,SHE'S MINE」「IT'S NOT WHAT YOU DO」の2曲、それにウィンストン・ファムズの「REAL CRAZY APARTMENT」が聴けます。但し、音は盤起こしなので烈悪です。要注意。
● THE MOD SCENE
Various Artists
DECCA 844 549-2
1998
リーバイスのCMに起用されたHIPSTAR IMAGEの「MAKE HER MINE」のおかげでバカ売れしてるらしい「モッド・シーン」ですが、ジミー君を忘れてはいまいか?!ここではリフレクションズの「IT'S NOT WHAT YOU DO」のみ聴けます。レーベル元だけにマスター録音で安心です。ラングラーでもエドウィンでもリーでもいいから対抗馬にはウィンストン君を使ってくれまいか?
● THE FREAKBEAT SCENE
Various Artists
DECCA 844 879-2
1998
デッカからの一連の「シーン」シリーズはレアな音源が満載でどれもお薦めなんですが、タイトルの区分けはなんか意味あんのか?「MOD SCENE」「FREAKBEAT SCENE」「BEAT SCENE」「R&B SCENE」に関しては曖昧だぞ。何故かモッドとフリークビートに分断されてリフレクションズの「SHE'S SO MINE」収録。
● SMALL FACES
THE DEFINITIVE ANTHOLOGY OF THE SMALL FACES
REP4429-WO
1995
さて極めつけはこれです。独の再発レーベル、レパートワで編まれたSF2枚組CD。これではリフレクションズの2曲、ウィンストン・ファムズの2曲、モーメンツの2曲が聴けてしまいます。これと1stを揃えればほぼウィンストン君音源が捕えられる事になります。しかもマスター録音(だと思う!!!)これは快挙です。おまけにマリオットのSF以前のソロで出されたシングル、SFのみならずSF周辺の音源をカバーする辺り他と一味違います。必携。