3:最後方待機→大外から追い込み戦法の場合
武豊が上手い理由の一つに「距離のロスが少ない」というのがありますね。
この戦法は、このロスの少なさが如実に表れているものだと思います。どんな戦法かと言うと、
「道中はジっと内で我慢」→「4コーナーで斜めに直進し」→「直線では大外から追いこむ」
と言ったものです。まぁ、有名な戦法なので分かると思いますが。
この戦法を使う時というのは、あと一歩足りないような馬、というのが多い気がします。
先行したり中団したりしたら、どうしても最後に詰めが甘くなってしまうような馬。
え、例ですか? えーとですねぇ……。
あ、若葉Sのダイイチダンヒルなんてどうでしょう?(成績表は書くのが面倒なので勘弁(笑))
今までのダイイチダンヒルの詰め甘さを微塵にも感じさせないあの追い込みっぷりは、
さすが武豊!!と思わせるものでした。
実は武豊、この馬では以前に2度乗っているんですが、
2度とも「4角先頭、差すならさしやがれ」パターンで負けてるんですよね。
この2度の経験から、ジリっぽさを感じために、若葉Sでは後方からの競馬をしたのかも。
おかげで、上がり3Fのタイムが大幅によくなってますね。って、追いこんだんだから当たり前か(笑)。
-ダイイチダンヒル-
| 日付 |
開催 |
レース名 |
人 |
着順 |
騎手 |
距離 |
コーナー順 |
3F |
| 010428 |
2東3 |
テレビ東G2 |
1 |
6着 |
蛯名正義 |
芝2400良 |
6-6-7-6 |
35.2 |
| 010317 |
1阪7 |
若葉S |
1 |
1着 |
武豊 |
芝2000良 |
14-14-15-13 |
34.3 |
| 010304 |
2中4 |
報知杯弥G2 |
3 |
5着 |
柴田善臣 |
芝2000不 |
7-7-8-6 |
38.7 |
| 010122 |
1京7 |
若駒S |
2 |
2着 |
武豊 |
芝2000良 |
6-6-2-2 |
35.1 |
| 010107 |
1京3 |
福寿草特500 |
1 |
1着 |
デムーロ |
芝2000良 |
5-3-4-4 |
37.9 |
| 001203 |
5阪2 |
エリカ賞500 |
3 |
2着 |
デムーロ |
芝2000良 |
10-9-9-7 |
35.0 |
| 001126 |
5京8 |
未勝利 |
1 |
1着 |
安藤勝己 |
芝1800良 |
7-6 |
35.1 |
| 000923 |
2札7 |
未勝利 |
1 |
2着 |
武豊 |
芝1800良 |
9-7-6-4 |
36.0 |
| 000916 |
2札5 |
新馬 |
2 |
2着 |
四位洋文 |
芝1800稍 |
4-4-5-4 |
37.2 |
| 000902 |
2札1 |
新馬 |
4 |
3着 |
四位洋文 |
芝1800稍 |
2-2-2-1 |
36.2 |
で、こういうパターンでの危険な例は、これ。
2001年小倉1回4日目11R 小倉大賞典 芝1800H やや重
16頭
| 着 |
馬名 |
騎手 |
着差 |
コーナー順 |
3F |
人 |
| 1 |
ミスズシャルダン |
デムーロ |
|
2-2-2-2 |
38.0 |
2 |
| 2 |
マイネルブラウ |
秋山真一 |
クビ |
8-8-6-3 |
37.4 |
7 |
| 3 |
ロードプラチナム |
武豊 |
31/2 |
16-16-15-12 |
37.4 |
1 |
| 4 |
センターフレッシュ |
大西直宏 |
クビ |
14-13-10-12 |
37.7 |
9 |
| 5 |
ナリタダイドウ |
スミヨン |
1/2 |
13-13-14-12 |
37.6 |
3 |
2001年中山2回2日目11R 中山記念 芝1800 良
13頭
| 着 |
馬名 |
騎手 |
着差 |
コーナー順 |
3F |
人 |
| 1 |
アメリカンボス |
江田照男 |
|
5-5-5-4 |
36.4 |
2 |
| 2 |
ジョウテンブレーヴ |
ペリエ |
11/4 |
3-3-3-2 |
37.1 |
3 |
| 3 |
ダイタクリーヴァ |
松永幹夫 |
5 |
8-9-6-5 |
37.2 |
1 |
| 4 |
メイショウオウドウ |
飯田祐史 |
ハナ |
12-12-11-10 |
36.3 |
8 |
| 5 |
エイシンプレストン |
福永祐一 |
クビ |
7-7-7-6 |
36.8 |
6 |
| 7 |
アドマイヤカイザー |
武豊 |
ハナ |
13-13-13-10 |
36.4 |
4 |
他にも、スペシャルウィークの皐月賞を思い浮かべてもいいです。
つまり、前残りの展開の時ですね。まぁ、当たり前なんだけども。
あと、この戦法は、一流馬を除けば、主に「一歩足りない馬」に対して用いる戦法なので、
いわば“いちかバチか”の賭けに似たようなものがあります。
で、彼がよく見せている「ゴール板ギリギリで差す」というものは、
言いかえれば、「成功、つまり賭けがハマったというチャンスを逃さない=やってきた勝機を逃さない」というものであって、
決して「勝機を生み出す」ということじゃないと思うんですよね。
つまり、多分に他力本願なところがある、と。
もちろん、彼の騎乗によって馬の力は100%出ているのでしょうが、それと勝つこととは別問題ですからね。
勝つには自分に展開が向かなきゃダメ。
ということで、彼の追いこみも、意外と信用ならないものがあると思います。
ちなみに、この戦法が得意なのは、府中と京都。府中はダービー2連覇を見れば分かるでしょうし、
京都は彼の庭ですからね。
というか、直線が長いから当たり前ですか(笑)。
しかし、京都の連対率32.6%ってのは凄いなぁ。
武豊が追いこんだ時の
競馬場別連対率(芝限定)
(990101〜016017)
| 区分 |
着別度数 |
連対率 |
| 東京 |
3-
5- 4- 23/ 35 |
22.9% |
| 中山 |
1-
1- 1- 10/ 13 |
15.4% |
| ※東京>中山
|
| 京都 |
6-
8- 3- 26/ 43 |
32.6% |
| 阪神 |
6-
1- 7- 33/ 47 |
14.9% |
※京都>阪神
京都の追いこみが、一番信頼できる。
|
| 札幌 |
0-
1- 2- 6/
9 |
11.1% |
| 函館 |
1-
1- 1- 2/
5 |
40.0% |
| 福島 |
0-
1- 0- 0/
1 |
100.0% |
| 中京 |
0-
0- 3- 3/
6 |
0.0% |
| 小倉 |
0-
0- 1- 1/
2 |
0.0% |
| ※新潟は、集計期間中に武が乗ってなかったので、入れてません。 |
−結論−
後方待機策は、ごく一部の一流馬を除くと、
詰めの甘い馬、あと一歩足りない馬を活かすための、いちかバチかの賭け。
あくまで他力本願なところがあるので、過信するべからず。
ただし、府中と京都では破壊力あり。
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