アリについてぼくが知っていること

アリはこれまでに知られているだけで1万種くらい、発見さています。研究が進めば(特に熱帯での)、たぶん2万種くらいにはなるんではないかといわれています。アリというひとつの科で、鳥類(鳥綱)や魚類(硬骨魚綱と板鰓綱)なんかと同じくらいの種数があるのですから、アリの多様性のすごさはただ事ではないです。種の数が多いというだけではなく、その形や大きさにもものすごく大きな差があります。最も小さいアリは1ミリにも達せず、最も大きいアリは3センチくらいにまでなります。その差30倍以上!

しかも、このくらいの大きさの違いが同じ種、同じ巣の中でも見られる場合があるのです。つまり、自分の妹は身長30メートルで、自分の身長は1メートル、みたいな関係になってしまうわけです。

同じお母さんから生まれて、どうしてこんなにまで違わなくてはいけなかったのか?それを知るにはアリの歴史を知る必要があるようです。

アリはハチとの共通の祖先を持っていたとされています。ハチの親類です。アリはその祖先から約1億年前に出現しました(96年のNatureという雑誌に載っている化石からの研究によります)。ハチの分化する年代よりも1億年ほど遅いとみられています。

ハチは生まれてから死ぬまでずうっと羽がくっついています。しかし、アリのワーカーには羽が元々ついてないのです。昆虫で羽を持たないのは原始的なトビムシとか限られているんですが、もっとも進化しているはずのアリが先祖帰りしてしまっているというのも面白いと思いませんか?

飛べなくなったアリのワーカーは、飛べなくなった代償として、いろんな方向に外部形態を進化させることが可能になりました。つまり、飛ぶからには体全体のバランスを考えて、ある一定以上に、特定の器官を大きくしたり小さくしたりできないが、そうでない場合は思い切った構造改革が可能ということですね。


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