「有明」 787系  博多・小倉・門司港〜熊本・水前寺・肥後大津
「きらめき」 787系 885系  博多〜小倉・門司港


 1967年10月、門司港〜西鹿児島間にキハ80系気動車により、特急「有明」が運転を開始した。1970年には鹿児島本線の電化が完成して、583系電車に置き換えられた。1975年3月には山陽新幹線の博多開業にあわせて、「有明」は新幹線接続特急として整備され、それまでの3往復から、485系・583系電車によるほぼ1時間ごとの運転へと大増発がなされた。1980年10月には急行の格上げにより、10往復から18往復へと増発され、博多〜熊本間をノンストップで結ぶ列車も登場した。しかしこの時期は、国鉄の運賃の値上げや高速道路の整備などにより、「有明」は乗客の減少がすすみ、11、12両から7両、5両へと編成が短縮され、列車本数も特急・急行のトータルでみると減少している。このため、国鉄末期からJR九州の誕生後は、競争力を向上させるため、さまざまなサービス向上策が取り入れられていく。

 1986年11月には、編成を西鹿児島行き5両、熊本行き3両に短縮するかわり10往復の増発を行い、博多〜熊本間では30分ごとに運転するダイヤになった。1988年3月には、車内設備・性能を改善した新型783系電車が投入され、女性乗務員ハイパーレディが乗務した。また熊本市街への利便性向上のため、一部列車はディーゼル機関車の牽引により、水前寺まで乗り入れを開始した。1990年3月には、783系は博多〜八代間で最高130km/h運転を開始し、博多〜西鹿児島間は27分短縮して最速3時間38分となった。1991年には、485系電車の車内設備を改良し、外観をJR九州のコーポレートカラーである赤一色とした特徴的なスタイルの「RED EXPRESS」が投入された。1992年7月には、787系電車の投入により、西鹿児島行きの「有明」は「つばめ」と改称される。1994年には「有明」は783系電車で統一され、485系電車の運用は消滅した。このとき水前寺への乗り入れはいったん中止されている。

 1999年3月には「有明」の大増発がなされ、博多〜熊本間は特急が20分ごとに運転する充実したダイヤとなった。同年10月には豊肥本線の熊本〜肥後大津間の電化が完成し、「有明」の一部は水前寺・肥後大津までの乗り入れを再開する。さらに2000年3月には、「有明」の車両は787系に統一され、熊本行きの列車は原則的にビュッフェや個室グリーン車のない4両編成で運転されている。

 2000年3月には、博多〜小倉・門司港に、朝晩のラッシュ時の通勤特急として「きらめき」が登場した。 


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