「はくたか」 681系 485系  

越後湯沢〜金沢・和倉温泉・福井




 1965年10月、それまで大阪発青森行と上野行を併結していた特急「白鳥」の系統分離により、上野〜金沢間を結ぶ特急として登場した。車両はキハ82系で、信越本線を経由していた。1969年10月、上越線経由に改められ、485系電車に置き換わる。1982年11月、上越新幹線の開業に伴い、「はくたか」は金沢〜新潟間の「北越」となって、いったん消滅する。

 1997年3月、六日町〜犀潟間を短絡する第3セクターの北越急行ほくほく線が開業した。これに伴い、「はくたか」は越後湯沢で上越新幹線と接続して関東と北陸を結ぶ特急として、それまで長岡〜金沢間に運転されていた特急「かがやき」および「北越」の一部を改名のうえ、15年ぶりに復活した。北越急行線は、国鉄時代から鉄道建設公団により建設が進められていたが、財政事情の悪化から長年工事が中断していた。この線の開業により、それまでの長岡経由よりも東京〜金沢間は15分短縮され、最速3時間43分で結ばれた。

 車両は681系、485系を使用しており、681系はカーブがゆるく踏み切りのない北越急行線内で、在来線で最も速い160km/h運転を行う。越後湯沢〜金沢間の表定速度は104.6km/hと、トップクラスの水準である。

 北越急行線、北陸本線とも、長大なトンネルが連続して車窓を楽しめる区間は少ない。直江津から泊の手前までは、北アルプスの山が一気に日本海に落ち込むところであり、海岸は険しく、地すべり多発地帯である。かつての線路は断崖沿いを縫って走っていたが、近代化により、スピードアップと安全確保のためトンネル新線に付け替えられた。なお、途中には北越急行の美佐島、北陸本線の筒石は、トンネル内にホームがある地下駅である。きれいに整えられた都市の地下鉄と異なり、薄暗く武骨さがむき出しのトンネル内の駅であり、降り立ってみると不気味な雰囲気であるが、特急列車は一瞬で通過してしまう。


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