「伊那路」 373系  豊橋〜飯田


 1996年3月、臨時急行「伊那路」の格上げにより登場した。飯田線の定期優等列車は、国鉄時代の末期に急行「天竜」「こまがね」などが快速に格下げされて以来、運転されておらず、それが十数年ぶりに復活した珍しい例である。

 ダイヤは、沿線住民よりはむしろ大都市からの観光客の利用に便利な時間に設定されている。飯田線はもともと線路規格の低い地方私鉄であり、しかも険しい渓谷地帯や山間部を抜ける路線であるため、急カーブが非常に多い路線になっている。このため、「伊那路」は表定速度が54km/hに過ぎず、現在日本でもっとも遅い特急である。


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