![]() 1985年3月、それまで新大阪〜博多間を結んでいた長距離特急「まつかぜ」が、系統を米子で分割し、米子〜博多間が特急「いそかぜ」となった。キハ181系気動車により1日1往復のみの運転である。その後も1往復体制は続き、運転区間も小倉〜益田間に短縮されている。今でも旧国鉄色で走る姿は、昭和40年代の特急の化石のような存在ともいえる。 伝統ある名特急の血筋を引く列車だが、山陰本線の益田以西では唯一の優等列車となっている。ここ長らくはキハ181系が組める編成としては最短の3両での運行が続いており、廃止も危ぶまれるような姿である。沿線はまったくのローカル線の趣であり、近代的なビルなどほぼ皆無で、木造の家々が並ぶ漁村がみられる日本海岸沿いをたどり、人工物のない自然の海岸線の景色が楽しめる。 BACK |