「かもめ」 885系 783系 博多・門司港〜長崎


 「かもめ」は1937年に設定された東京〜神戸間の特急の愛称であり、戦後も主に京都〜長崎間の特急の名称として用いられてきた長い歴史をもつ。1975年3月、新幹線の博多開業によりいったん廃止されたが、1976年7月、長崎本線の電化が完成し、博多・小倉〜長崎間で、新幹線接続特急として485系電車により7往復が運転を開始し、博多〜長崎間はそれまでの気動車急行より約30分短縮して2時間25分で結んだ。肥前山口までは、佐世保行の「みどり」と併結して運転された。1982年には急行の格上げにより、特急「かもめ」はほぼ1時間ごとのダイヤとなる。1986年11月には、全列車が「みどり」との併結を取りやめて単独運転となり、分割併合時間のカットによるスピードアップと、博多〜肥前山口間での頻度の向上が図られた。なおその後、増発に伴い「かもめ」「みどり」の併結運転は復活している。

 1989年3月には「かもめ」に783系電車が投入され、スピードアップにより博多〜長崎間を最速1時間58分で走破した。1990年3月には783系が追加投入され、最高130km/h運転が開始されたほか、増発によりほぼ30分ごとに運転する体制となった。2000年3月には、振子式の新型特急885系が投入された。その外観から「白いかもめ」と通称され、革張りのシートやギャラリーコーナーを備える。博多〜長崎間は約10分の短縮となり、最速1時間47分で結ばれている。


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