「南風」 2000系  岡山〜高知・宿毛
「しまんと」 2000系  高松〜高知・宿毛
「あしずり」 2000系  高知〜宿毛






 1972年3月、「しおかぜ」と同時に四国初の特急列車として、キハ181系気動車により、高松〜中村間に1往復登場した。1986年11月、キハ185系気動車が「南風」に投入される。

 1988年4月、瀬戸大橋の開通により、岡山始発特急は「南風」、高松始発は「しまんと」となり、それぞれ3往復ずつ運転される。1989年3月、新型の振子式気動車2000系3両が、「南風」「しまんと」1往復ずつの季節列車に投入された。1990年11月には2000系の量産車が登場して「南風」に投入され、岡山〜高知間は約20分短縮されて2時間36分で結ばれた。またこのとき、高知〜中村間の急行「あしずり」は、特急に格上げされている。1997年10月には、土佐くろしお鉄道の中村〜宿毛間が開業し、一部の「南風」「しまんと」「あしずり」は宿毛まで乗り入れを開始した。

 現在、増発が進んで、「南風」はほぼ1時間ごとに運転されているが、「しまんと」は6往復で朝と夜に偏り、昼間は高松始発の特急がほとんどなくなっている。高松〜高知間は高速道路開通の影響で乗客が減少し、「しまんと」は編成も2〜3両にまで短縮されている。

 四国を横断する土讃線は、険しい山間部を通るため急カーブが多くスピードアップは難しいが、阿波池田の手前で高台から吉野川の谷を見下ろしながらヘアピン状のカーブを下る場面や、その後、大歩危、小歩危といった名勝もある吉野川の渓谷に沿って走り、山の上からビニルハウスの目立つ高知平野を見渡しながら下っていく場面など、車窓は見所が多い。


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