「にちりん」 883系 783系  小倉・別府~南宮崎・宮崎空港
「にちりんシーガイア」 783系  博多~宮崎空港
「ドリームにちりん」 783系  博多~南宮崎・宮崎空港



 1968年10月、キハ80系気動車により、博多~小倉~西鹿児島間に運転を開始した。1972年には、博多~大分間に485系電車による「にちりん」も増発されている。1975年3月には、山陽新幹線の博多開業により、小倉からの新幹線接続特急として増発がなされ、ほぼ1~2時間ごとに運転された。1979年には日豊本線の全線電化が完成し、1980年10月には、「にちりん」はすべて電車化されて、急行の格上げによる増発で、ほぼ1時間ごとのダイヤとなる。1984年には、583系の使用がなくなり、485系に統一される。

 1989年3月、「にちりん」は3両、4両、6両と短編成化された代わりに、大幅な増発がなされて、小倉~大分間で30分ごとに運転し、博多へ直通する列車も増加した。1990年3月には、新型783系電車が一部の「にちりん」に投入された。1993年3月には787系車両も投入されて、1994年に開業する宮崎市のテーマパークにちなんで、「にちりんシーガイア」を名乗った。このとき、大分~南宮崎間の区間延長で、南宮崎まで特急が1時間ごとに運転するようになった。1995年4月、振子式の883系電車が登場し、博多~大分間を2時間9分にスピードアップした。このとき、宮崎~西鹿児島間は特急「きりしま」として系統分離がなされ、「にちりん」は南宮崎どまりとなった。同年8月には、宮崎空港線が新たに開業し、「にちりん」の一部が乗り入れを開始した。1999年3月、883系の追加投入を機に、博多~大分・佐伯間の特急は、883系の愛称名をとって「ソニック」と改称されている。

 2000年3月には、「にちりん」の一部が大分以南廃止となった。延岡~南宮崎間は系統を分離して特急「ひゅうが」として1時間ごとのダイヤを確保している。2003年3月には、「にちりん」の一部を別府始発とし、別府駅の同一ホームで「ソニック」と接続して福岡・小倉方面からの接続をとる形態がとられた。

 日豊本線の(博多~)小倉~大分間は、高速道路との競合が激しいものの、積極的なスピードアップ・増発で対抗している。延岡以南についても、宮崎空港への直通や延岡~宮崎間の110km/h運転などサービス改善を図り、航空の乗り継ぎ利用も含めて宮崎県内のローカル客の利用を促しており、利用の見込める区間では改善が進められている。しかし、そのあいだの大分~延岡間は、人口が少ないうえ山間部でスピードアップが難しい。北九州~宮崎間の直通利用では、特急「にちりん」はスピード、値段の面で航空や高速バスへの対抗が困難なため、鉄道が撤退した形となっている。

 「ドリームにちりん」は、1993年3月に、急行「日南」を格上げし、787系電車により博多~南宮崎間で運転を始めた。現在、車両は783系に代わっている。


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