「雷鳥」 485系 大阪〜富山・金沢
「おはようエクスプレス」 683系  福井→金沢、泊→金沢
「おやすみエクスプレス」 485系 683系  金沢→福井




 「雷鳥」は1964年12月、わが国初の交直流特急電車である481系により、大阪〜富山間で運転を開始した。1968年には北陸本線で最高120km/h運転がはじまり、スピードアップされる。以後、急行の格上げや増発によって勢力を拡大し、1972年にはほぼ1時間ごとの運転となる。1975年には、湖西線開通によりそれまでの米原経由より約15分短縮、大阪〜富山間は3時間59分で結ばれる。1978年には特急「北越」の改称により、大阪〜新潟間の長距離列車も登場する。1985年3月にはそれまでの食堂車が廃止されるが、代わって和風座敷車「だんらん」が、一部の列車に連結された。

 1989年3月には、485系電車の改造により、パノラマグリーン車や半室ラウンジを連結し、車内設備も改良した特急「スーパー雷鳥」が登場。停車駅を減らしたうえ、踏み切りのない北陸トンネル内と湖西線で最高速度を130km/hに引き上げ、大阪〜富山間は約20分短縮して3時間23分となった。なおこのとき、「だんらん」は廃止されている。

 1991年3月には七尾線の津幡〜和倉温泉間が電化され、「スーパー雷鳥」の和倉温泉乗り入れが始まった。1994年4月には、待望の新型車両681系が登場し、大阪〜金沢間の130km/h運転によって大阪〜富山間は3時間15分に短縮される。スーパー特急方式に対応して、最高速度を160km/hとした高性能車両である。1997年3月、681系による「スーパー雷鳥」は「サンダーバード」と改称される。2001年3月、「雷鳥」の新潟乗り入れは廃止され、「北越」と系統が分割された。

 現在、「雷鳥」はすべて485系電車による運転である。伝統的な国鉄色を保ち、堂々たる長編成で疾走する姿は風格がある。

 なお特急「おはようエクスプレス」は、2001年10月に登場した3両編成・全席自由席の特急列車である。土・休日を除く朝の通勤時、福井→金沢、富山→金沢に片道のみ運転される異色の特急だ。さらに2003年3月には金沢→福井に夜間の「おやすみエクスプレス」が登場。普通列車より特急のほうが本数の多い北陸本線では、特急定期券も発売されており、通勤・通学にも特急が活用されているようである。


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