「しなの」 383系(不定期列車に381系) 名古屋・大阪〜長野






 1968年10月、キハ181系気動車により名古屋〜長野間で運転を開始した。1973年10月には、中央西線の電化が完成して、振子式の381系電車に置き換わり、大幅なスピードアップと増発がなされた。山間部を走る中央西線は急カーブの速度制限が多く、カーブで車体を傾けて遠心力を軽減することにより、なるべく高速で通過できるよう設計された電車であるが、乗り物酔いが多く発生するなど問題もある。

 1988年3月には、編成を9両から6両に短縮する代わり増発を行い、ほぼ1時間ごとの運転になった。1996年12月には、定期列車はすべて新型の383系電車に置き換わり、さらにスピードアップがなされた。

 「木曽路はすべて山の中」というが、中津川〜塩尻間は木曽川にそって、狭くけわしい谷間をえんえんと走り、幹線鉄道ながら、この区間には都市的な景色がまったく見られず、車窓には緑濃い美林と岩の転がる渓谷の風景が展開する。沿線の馬籠、妻籠、奈良井といった旧中山道沿いの宿場町には、古い町並が残り、観光地としても人気を集めている。急カーブが続くが、列車は表定速度は90km/hを越える高速運転を見せる。松本から長野までも、また山越えである。姨捨付近から見晴らす善光寺平(長野盆地)の風景は、日本の鉄道でも屈指の好眺望とされる。


車窓から見晴らす長野盆地と北アルプスの山並



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