「Maxとき」 東京〜新潟 E1系 E4系 ![]() 1982年11月、大宮〜新潟間の上越新幹線が開業し、速達タイプ列車が「あさひ」、各駅停車タイプが「とき」とされた。「とき」は、長年在来線特急として上野〜新潟間を走り続けてきた列車である。東北新幹線と同様、上野〜大宮間は「新幹線リレー号」と接続をとった。1985年3月に上野開業、それまで最高速度は210km/hであったが、1988年3月には最高速度240km/h運転を開始し、さらに1990年3月には下りの速達「あさひ」2本が、上毛高原〜浦佐間の下り線で275km/h運転を開始した。1990年12月、JR東日本の運営するスキー場の開業と同時に、車両基地への回送線を利用して、越後湯沢〜ガーラ湯沢間が開業。新幹線駅に直結するスキー場として話題を呼び、スキーシーズンのみ列車が運行される。1997年10月、「とき」は「たにがわ」に改称されていったん消滅したが、2002年12月に、東京〜新潟間の「あさひ」が「とき」に改称された。「あさひ」が長野新幹線の「あさま」と似ており、誤乗が多く生じていることが、愛称変更の理由になったようである。 現在、東京〜新潟間でおおむね1時間に1〜2本が運転されている。停車駅のパターンは複雑であるが、運転区間が短いため、速達列車は少ない。東京〜新潟間は最短で1時間37分で、途中1〜3駅しか停車しない高速系統が若干あるが、上野・大宮・高崎・越後湯沢・長岡・燕三条と停車し、東京から新潟まで2時間から2時間10分を要するのが標準的である。なお在来線特急「とき」の時代は、上野〜新潟間は最速でも3時間50分台であった。東京と新潟地方を結ぶことと並んで、越後湯沢から北越急行ほくほく線を介した北陸への連絡輸送も、この新幹線の重要な使命である。 車両は東北新幹線と同様に、200系が中心であるが、2階建てで定員の多いE1系、E4系の投入がなされ、E2系も1998年より用いられている。 上越線は豪雪地帯を通過し、雪に悩まされ続けた鉄道であった。上越新幹線では雪害対策を万全とし、スプリンクラーによる融雪や、車両へのスノープラウや雪切り室の設置など対策を充実し、冬でも雪による遅れや運休がほとんどなくなったのは、スピードアップとともにこの新幹線がもたらした大きな功績である。本州中央の山岳部を横断するため、高崎から長岡までは長いトンネルが連続し、ほとんど景色はみえない。冬季には、快晴の関東平野から、長いトンネルを抜けた十数分後の越後湯沢では、一変して大雪といった景色の変化を見ることもしばしばである。 BACK |