「スーパーホワイトアロー」 785系  旭川〜札幌
「ライラック」 781系  旭川〜札幌  




 「ライラック」は、1980年10月、室蘭・千歳線の電化完成を期にこのとき新製の北海道専用の耐寒・耐雪型781系電車によって、運転を開始した。区間は室蘭〜札幌〜旭川間で、それまで札幌〜旭川間に運転されていた485系1500番台による電車特急「いしかり」を、吸収・合併したものである。

 その後、1986年3月、より停車駅の少ない速達特急「ホワイトアロー」が、千歳空港〜札幌〜旭川間に加わった。

 「ホワイトアロー」は、1990年9月、新型の785系電車を投入のうえ「スーパーホワイトアロー」に改称された。最高130km/h運転によるスピードアップと、新車投入による増発がなされて、札幌〜旭川間は速達便「スーパーホワイトアロー」と停車駅の多い「ライラック」が1時間に1本ずつ走り、30分毎のパターンダイヤが確立。北海道の二大都市を結ぶ特急にふさわしい、高速・高頻度の使いやすい輸送体系ができあがった。「スーパーホワイトアロー」の札幌〜旭川間の表定速度は102.6km/hで、在来線特急ではもっとも速い部類に入る。

 なお、この2列車は運転する区間が短いため、ともに自由席が中心でグリーン車は連結されていない。街と街の間が離れていて、何もない大地を長時間走り続け、沿線の自然にひかれて夏場を中心に観光客でにぎわうのが、他の北海道の特急群の姿だが、都市化された道央を走るこの2特急は、距離が短く、編成の内容もビジネスライクである。

 2002年3月には、「スーパーホワイトアロー」に、ゆったりした座席をもつ指定席車「uシート」を増結したうえ、旭川〜新千歳空港への直通便(札幌〜新千歳空港間は快速として運転)に充当し、千歳空港への鉄道アクセスをさらに強化した。また今では、「スーパーホワイトアロー」「ライラック」の停車駅は同一になっているが、最高130km/h運転の785系と、120km/h運転の781系の性能の違いから、所要時間に差がついている。

 日本屈指の高速特急ではあるが、路線は直線が多く、岩見沢〜滝川間では安全柵の設置や交通量の多い踏切の立体化などの対策をとったうえで、160km/h運転を行い、さらに10分程度の短縮を行うことは可能と思われる。




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