マインツでは,2月の中頃に,街を上げてのお祭りが催される.カーニバルである.この街のカーニバルは,とても盛大で,ドイツの中でもとびきり有名である.
そもそも,このお祭りはキリスト教の行事の一つで,キリストが処刑までに受けた災難を思って,修道者たちが断食に入る,まさにその直前のどんちゃん騒ぎである.キリスト教のカレンダーにより,復活祭(春分の日以降の最初の満月の後にやって来る最初の日曜日)の41日前と決められているらしく,1999年は,2月15日であった.なにやら難しいことを書いたが,要は,仮装行列とにぎやかな山車が市内を練り歩くパレードである.
街に出てとにかく驚くのは,その人の多さである.道路脇は人であふれかえっていて,歩くにも一苦労である.そんな中を,山車,楽隊が進んでいく.山車の上には,5人から,大きいもので15人くらいの人が乗っていて,観客の "Helau!" のかけ声にあわせて,お菓子を振りまいて行く.日本でも,寺の境内からお菓子を放り投げる行事があったように思うが,あれと同じである.放り投げられるお菓子は,たいがい,チョコレート,ポップコーン,あめ玉,ラムネ菓子である.それほどありがたいお菓子ではないのだが,現場にいると,ついかけ声を上げてお菓子をねだってしまう.がんばれば,10分も経たないうちに,両手いっぱいのお菓子がたまる.結構気前はいいようだ.たまに,高速度のお菓子が飛来するのだが,これを手のひらで受け取ると,結構痛い思いをする.そうそう,書き忘れていたが,山車を引いているのは,普段は郊外の畑を耕しているトラクターたちである.
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行列もすごいのだが,さらに凄いのは観客の格好である.全員とは言わないが,かなり多くの人がなにかしら変わった格好をしている.色々なパターンがあるが,気軽な仮装としては,赤や緑色のカツラをかぶる,フェイスペイントを施すなどがあり,本格的なものでは,原始人,ロビンフット,騎士,スーパーマンなどを見かけた.それ以外にも,なにを意図しているのか図りかねる仮装も多数見かけた.ちなみに,カーニバル前の2週間くらいは,どこのデパートも大々的に仮装グッズコーナーを開いていた.
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はじめにも書いたが,このカーニバルは,ドイツ国内でもかなり有名なお祭りなので,国営放送によって,全国へ生中継される.ちょうど街の中心(マルクト)付近に,カメラが備え付けられた場所が設けられていて,ここを通るときが,パレードのハイライトのようであった.カメラは地上の据え付け以外に,クレーンの上にも設けられていた.そしてさらに,ヘリコプターからの空撮まで行われていた.ちょっと大げさすぎないか?
街を歩いていると,パレードの通る道に面したアパートの窓に,鈴なりの人を見かけた.知人を招いて,パレードを見ながらホームパーティーをしているようだ.山車の方からは,そういった人たちに向かっても,お菓子を投げ込んでいた.投げる方としても,どこまで届くのかといった興味がわくみたいで,やたらがんばって投げているように見えた.そんな中,小道具を用意してお菓子をとろうとしていた人も見られた.山車が通りかかると,窓際から身を乗り出して,必死で網を出してお菓子をとろうとがんばっていた.観察したところ効果のほどはそれほどでもないようであったが・・・
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でも遊ぶ人はいない |
本当に凄いお祭りであった.途中,見ず知らずの人からおもちゃの拳銃を突きつけられて脅されたり,耳元で奇声を発せられて驚かされたりで,みんなやりたい放題という感じがした.山車の飾り付けなどが全然洗練されていなくて,いかにもドイツっぽい感じがした.こんなお祭りを毎年やっているというのだから凄い・・・