DAYS LIKE THIS 1999.3
憶えているかい、
俺達は夏の陽のあたる小路を手をつないで歩いたよね
林の中でかくれんぼをしたよね
君は突然俺をつかまえて、ケヤキの枝越しにキスをくれた
「目を閉じて。」と君は言った
憶えているかい、
その林は街から離れていて
帰りのバスの中お互い疲れてしまって、首をぶっつけあって眠ったよね俺は微笑みを知らない人と言われるけど
今俺は微笑んでいるよ
この微笑みは誰に向かってのものでもないけれども
今俺は微笑んでいるよ
煙草を吸う人はどこかに悲しみを持っているんだと思う、と友人は言った
今俺は煙草を吸いながら微笑んでいるよ