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   いそがしい
                                  By 一歩
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「ああくそ、いそがしいいそがしい。
 体が二つ欲しいぞ! 遊びて〜〜〜!!!」
「そんな貴方に」
「うわ! おっさん何処から湧いて出た!」
「湧くなんてめっそうもない。
 ただのセールスマンですよ」
「なんも買わんぞ」
「そう言わずに話だけでも。
 そんな貴方に絶好の商品が」
「いい、前口上はいい。忙しいんだ。一体なんなんだよ」
「では用点のみ。
 体が二つになります。」
「……まっぷたつ?」
「ちがあう。
 アンドロイド、ですよ」
「あんどろいど」
「そう、貴方のコピー人間が作れます。
 ま、少々お値段はかかりますが」


「へえ、これが」
「そう、これが」
「俺のコピー、か。」
「俺がコピー、さ。」
「高い出費だったからなあ」
「全くだ。それだけの価値があるのかねえ、こんなもんに」
「ってお前が言うなよ、なあんちゃって。
 ……なんか、ギャグがすべるなあ。一人ボケツッコミだよこれじゃ」
「ま、しょうがないよな。
 だって、俺はお前だし。」
「そうでなきゃコピーの意味もないしな。」
「うむうむ。」
「……」
「……」
「……おい。」
「はい?」
「じゃ、よろしく」
「なにを」
「判ってるんだろう?
 お前は仕事。
 で、俺は家に残って趣味の創作。」
「あ、やっぱり?
 おいらの方が『仕事』の役を振られるんだ」
「あたりまえだのクラッカー。オリジナル様が『遊び』の役に決まってるだろうが」
「やっぱり。
 わかっていたけど、わかりたくなかったなあ」
「ほれほれ、いったいった」
「へえい。しゃあねえ、値段分の働きはしてくるか」
「ローン地獄のたたりは二人でなんとかしようぜ、なあ」
「ふへえい」


「おおい、た、頼む。明日は仕事変わってくれ。もたん。」
「この時期は忙しいものなあ」
「だろ? だろ? 俺、そろそろ限界」
「お前にも限界なんかあるのか」
「お前のコピーなんだぞ? 寸分違わず一緒なんだ。
 お前に限界があるなら俺にだってぴったり同じだけの限界があるんだよ」
「……そうか、そうだよな。気がつかんかった」
「あほう」
「……自分に言われてもムカつくなあ。変わってやらん」
「あああごめんなさいごめんなさい。頼む、頼むから俺にも休みを」
「むー」
「でないとなあ、でないと故障してやるぞお!
 頭から煙出してフリチンで会社内を暴れ回ってやるう!」
「あ、そう来たか。」
「そう来るんだよ。」
「俺だからな。当然だな。
 ところで、お前、頭から煙出るの?」
「え? さあ……知らん。」
「そうだな。俺が知らんものな。寸分違わぬと豪語するお前が知ってるはずがないか。」
「そう言われると不安になるなあ。自分の体についてなんも知らんのはちょっと……
 いや、そうでもないか。
 お前だって自分の体についてたいして知ってる訳じゃないものな」
「俺は医者じゃねえ。人体の不思議なんてたいして知らん。」
「うんうん。だな。
 で、それはそれとして。
 な? 頼む!」
「しょうがねえなあ」


「ぜえ、ぜえ……」
「ぜえ、ぜえ……」
「な、なんか、二人がかりで仕事してるのに、全然暇にならんぞ……」
「おかしい。こんなはずでは……」
「なんでだろうなあ。
 まあ、いい事もあったと言えばあったけど。課長には褒めてもらったし」
「最近さぼってないな、ってやつか?」
「そう、それ。お前も言われたのか。」
「なんか、最近見違えた、人の二倍働くようになったな、ってさ。俺も言われた。」
「そらまあ、実は二倍居るからなあ。」
「「……あ。」」
「そうか。」
「二倍働くやつと上に認識されちゃったから」
「二倍仕事が回ってきた、と」
「……いつまでたっても暇にならないはずだよ。」
「はあ……」
「おい、どうする?」
「どうするって……」
「今更ぐうたら社員には戻れん、だろうなあ。」
「下手にそんな事してみろ、この不況だ。ちょん、と……」
「でも、忙しいのはやだ。」
「やだ。遊びたい。」
「……」


「あああ、またローン地獄に泣く事になりそうだなあ」
「過労死するよりましさ。」
「そうそう。
 カンナンシンクは三人でわかちあって、強く生きてこうぜ。」
「……自分の顔がもう一つある時も不気味だったけど。
 二つ、か。
 う〜ん。一つは鏡に映ったと割り切って、もう一つは……」
「おい、オリジナルがそういう事で悩むな。
 俺達まで悩みたくなってくる。ここはひとつ、きらく〜にだな」
「だな。
 じゃ、コピー1号はオフィスに。2号は現場に。俺は家で趣味の創作に。」
「「……」」
「……なんだよその冷たい目線は。……
 判った。判ったよ。
 ローテーションを組む。俺も働く。君らにも休みはある。
 それでいいな?」
「「よし。」」
「はああ」


「またですかあ!?」
「またですよ」
「いやしかし。
 こうなると、最初の一体をセールスした私の良心も少々痛みますな。
 いやもちろん、売上げに貢献して頂けるのですからありがたい限りですが」
「ああ、ああ、だろうよ」
「こう申し上げてはなんですが、購入はそろそろ控えた方がよろしいのでは……」
「控えれるならこうして呼び出したりしてないよ!」
「はは、ごもっともで」
「まったく。どんどん抜き差しならぬハメになってきちまってるんだよ、こんチ
クショウったら全く。だいたい仕事仕事で忙しいと思ったら今度は遊びの方でま
で体が二つ居るってんだから全くてんでコンチクショウ」
「御心労、お察しします。」
「察してくれてありがとうよ」
「……ふうむ。となるとですな。少々御相談があるのですが」
「んあ?」
「今度そちらに収める機体、従来と異なるものでは駄目でしょうか?」
「駄目って……もっと詳しく。」
「はい。
 今まで販売させて頂いたものは無機体モデルなのですが、実は、有機体モデルもあるのです。ひらたく言いますと、クローン」
「くろーん?」
「しぃ、静かに。
 そう、クローンです。お客様の細胞から培養しまして、脳内に記憶のコピーを焼き付けるタイプのものです。」
「それは、しかし」
「はい、その通りで。
 技術は充分に確立しておりますが、なにせ倫理的な面において非常に危うい所がありまして。モデルは完成したもののすぐに販売を自粛していた品物です」
「そうだろうなあ」
「ただ、利点が」
「りてん?」
「安価で製造できるのです。」
「……それは、非常な、利点、だな。」
「利点、です。」


「どうした、7号」
「いや、今下で大家さんとすれ違ったんだけど。変な顔をされてさ」
「家賃ならさっき払ったぞ?」
「うん。なんだろう?」
「……おい、お前ら、そりゃそうだよ。
 さっきまで家でジャージ来てた奴が外から背広で帰ってきたら、驚きもするって」
「「あ、そうか!」」
「自分じゃ気がつかないものなんだな」
「御指摘感謝9号。でも、お前だって同じなんだからな、気をつけろよ」
「ああ、そうする。他の皆にも伝達しといた方がいいな。」
「だな。でも、1号は出張中だからすぐには連絡とれないぜ。0号も確か数日は帰ってこないはずだし。忙しい奴らだよ」
「まあ、出来る範囲でやるさ。」
「気をつけるだけじゃ根本的な解決にはならないな。
 引越しまで考えに入れといた方がいいかな」
「根本的な解決、ねえ」
「なんだよその不満そうな声は」
「いや、その、現状がな。鼠算って知ってるか?」
「お前が知ってるんなら俺も知ってるわい。まあこの部屋にも頭の黒い鼠の沢山居る事居る事」
「判ってるじゃないか」
「誰でも鼠算は知ってるさ。問題はだな。
 誰も鼠算の終らせ方を知らない事さ」



「こんにちは。」
「ああ、こんにちは。」
「また?」
「また。」
「御購入で。」
「御購入です。」
「これで20体を越えましたな。私はもうホクホクですよ」
「だったらサービスしろ」
「してるじゃないですか。私はもう貴方の生き方に云々するのは疲れました。
 どうぞ御自由に。沢山の自分に囲まれて暮らすも又人生でしょう」
「しなくていいならしてないさ」
「またまた。で、今回はいかほど御入用で?」
「まあ、とりあえず5体」
「ははあ。この調子ですと先々にも大量に入り用になりそうですな。
 別オプションの提示をしてもよろしいですかな?」
「ああ、好きにしてくれ」
「素体の作成ができる機体を購入というのはどうですかな?
 正直、クローンを作る場合、最初の種の作成だけが非常に気を使う精密な部分でして。残りの高速成長と記憶書込に関してはほとんど労力を使っていないのですよ。
 ですから、お客様の方で素体を作成、こちらに渡して頂ければ、ま、それだけ安価に作れもする訳です」
「よし、安くなるんならそれでいこう」
「じゃ、ここに印鑑を……はい、結構です」
「でもあれだな。そんな精密な作業を内包する機体なんて出来るのか? それから、内包してる割に値段は変わらんのだな」
「それは、作成技法的には何も変わっていない機体ですからね。精密な作業とは言っても、人には生来備わっているものですし」
「はあ?」
「子供を産む能力、ですよ。
 少々細工して単性生殖できるようにしているぐらいです」
「?
 ……!
 待て、それって!」
「はい。”女性”のお客様が出来上がる事になりますな」


「おい、そろそろここもやばいぞ。」
「だな、また引っ越すか」
「ま、慣れたもんだし。
 あの最初の大家さんに言われた時にはびっくりしたよなあ、光熱費にまでは思いが回ってなかった」
「そそ。生活に直結する水や電気の代金を見れば、どう考えても一人暮らしじゃないってばれるよな」
「しかもその”一人じゃない”が全部同じ顔をしてるとなると、なあ。」
「フタゴやミツゴって人数でもないしな」
「しかも何人かは女だし」
「おい、ちょっと。今の発言は男女差別か」
「いやいや、俺差別」
「なんかそれって男女差別よりひでえぞ」
「冗談だよ」
「冗談にしてもだなあ」
「絡むな、そんなんだから女はって言いたくなるんだ。
 あ、あの日か」
「ど阿呆」
「いて! グーで殴るな!」
「……」
「? あ、おかえり28号。どうした、顔色が悪いぞ。」
「……」
「ほんとにどうした?」
「……今日、街で、非常にまずい噂を聞いたんだ。」
「うわさ?」
「クローンに関する噂だよ」
「……やべえな。」
「なんでもだな、不法にクローン培養を手掛けていた科学者が摘発されたとかでな……」
「……おい……」
「よく考えたら俺達はそっち方面の事をなにも知らん。今6号に詳しい所、特に法律関係で、こういうのは実地にどう罪になるのか調べて貰ってきている。」
「もしかして」
「セールスマンにも連絡をとろうとしてるんだが、繋がらん」
「……やべえな……」
「……ああ……」
「最悪の場合……」
「さいあくのばあい?」
「逃げるしか、ないな。
 どっか適当な所探そうぜ。いそげ」
「あ、このあいだ言ってたあれはどうだ? 辺境のリゾート」
「この状況で遊びの話か」
「馬鹿野郎、逃亡先としてだよ。人口密度の低い、っていうか、ほとんど無人島、離れ小島だ。ああいうペンションっていうかの管理人の口を探してだな」
「なるほど。世捨て人だな」
「まあ、言葉は悪いがそんな感じだ」


「いやあ、人の目を気にしないでいいって、幸せだなあ」
「いやいや、ここまで辺境だとは思ってなかった」
「ここでなら、のんびり出来るかな。もっと早くこうしてればよかったよなあ」
「まったくもってその通りだ。なあ、どうせ全て捨ててこうして逃げる事になるのなら最初から」
「「だまれ」」
「はうっ」
「……自分の存在を否定する様な事は言わない方がいいよねえ、32号くん。」
「自分の頭の悪さをロテイするかの様な行ないもつつしもうね、32号くん。」
「過ぎた事、過ぎた事だよ。判ったな? な?」
「わ、判った。判った!」
「判ればよろしい」
「では、何事もなかった様に会話再開」
「らじゃ。
 しかしここ、リゾートって言いながら誰も来ねえじゃん、ほとんど」
「何考えて旅行会社、こんな所の環境改造したのかねえ」
「ま、判る気はするよ。俗世を離れての最後の楽園! とかって売りだそうとしたんじゃねえの、ポシャッたけど」
「ポシャッたのか」
「たんだろうな。今現にはやってない訳だし。不況だしねえ」
「俺達以外誰も居ない、か。
 家全体、いや、村全体って方がしっくりくるか?
 まあとにかく、全体を見回してもおんなじ顔しか居ないっていうのは、なんか不思議な心持ちだな」
「今まではそれでも他人と顔を会わす機会があったが、これからは自分としか会う機会がない訳だ」
「なんか、ヘンだな」
「うん。ヘンだ。」
「ま、慣れるか」
「慣れる慣れる。俺は誰も居なくても気にならない。
 青い空と、美味しい食事と、それに、23号が居てくれれば。」
「だな。……って、うぃぃぃいい? にじゅうさんごう?」
「誰か私を呼んだ?」
「に、23号、言葉使いが女になってるぞ!」
「だって私女だもの」
「いや、ちがう、そうだけどちがう、確かに体は女だけど記憶は俺であるはずで」
「ふっきったの、私。」
「ふ、ふ、ふっきるの? 切っていいの?
 待ってくれえ、俺、俺のあいでんててーがあ。俺、そんな趣味があったんだろうか、言われてみれば女の子のスカートが好きな時もあったけどそれは悪魔でも中身が問題なのであって別に着たいとかはきたいとか……ブツブツ……」
「悩むなよ、0号。俺はこんな23号でいい、いや、こんな23号だから愛しいと思うんだ。」
「ありがとう、マイダーリン」
「どういたしまして、ハニー」
「ま、ま、ま、まいだありん! は、は、は、はにぃ!」
「それが、なにか? 0号?」
「問題?」
「も、もんだいもなにも!
 いったい、いったい、いつのまに!」
「いや、いつの間にって言われても。」
「ねえ。」
「あー、ほら。やむにやまれぬ男の欲求とかがあってだねえ。
 判るだろ?」
「判る! いや、判りたくない!
 男の欲求は俺も共有する所だけど、しかし、自分相手にだな!」
「違う。自分じゃない。君が0号、俺が17号であるように、
 彼女は23号。彼女は、世界でたった一人の僕の愛しい光なんだ!」
「まあ、嬉しいわ、ダーリン!」
「……う、うげ、げげろげろげろげろ」
「失礼なやつだなあ、吐く事はないだろう」
「ちょ、ちょっと、ショックが……げろげろ」


「まだ、吐き気は収まらないのか?」
「……ああ。」
「脱水症状も軽くはならんな。」
「……ああ。」
「全く、一体なんの病気なんだ? この土地特有の土着病なのか……」
「ただの風邪程度に思っていたんだがな。
 他の奴らは?」
「半分は倒れたままだ。それに、18号が死んだ。」
「……そうか。死んだか……」
「なんでだろうな。同じ俺であるはずなのに、半分はすぐに治った。と思えば、お前みたいにずうっと寝込む奴もいる。」
「……幾ら同じ、と言ってても、結局個体差はあった、っていう事だな。
 経験の違いってのは積み重なるものだ、精神に関するものでも、それ以外でも。
 何を食べたのか、運動はしてるのか。そういう所で、抵抗力に差が出来たんだろう。」
「かもしれんな。俺としては、あのセールスマンが言う程クローン技術は確立してなかった、つまり、俺達は全員微妙に基から異なっていた、って言う方がありそうな気もするんだが……」
「安かったしなあ」
「だろ?」
「いい。まあいい。それより、なあ、本星からの救援はまだなのか?」
「相変わらず連絡がつかん。
 8号が亜空間通信機をばらして修理しているが、どうかな。
 本星ははるか彼方だ。こんな辺境リゾートの惑星で、しかも数十人しか居ない所、どうにもなるものでも……」
「なあ、あんまり考えたくなかったんだが、聞いてくれるか?」
「なんだ?」
「通信機の故障じゃない。亜空間自身になにかあった、としたらどうだろう?
 いや、もしくは、本星の方で戦争かなにかあったとしたら。」
「……やっぱり俺だな。思う所は同じか。」
「そうそう壊れるもんでもないからな、通信機は。」
「ああ。
 とは言え、判らん。
 判らんよ。」
「そうか。
 判らんか。」
「じゃ、俺は他の奴の世話に行くよ。」
「すまんな、忙しくさせて」
「なあに」


「さあて、諸君!」
「元気になった途端偉そうだな、0号。」
「……出鼻をくじくなよ。偉そうなのはやめるからさあ。
 まあいいとにかく。
 という訳で、どうにもこうにも向うとは連絡がとれん。
 どうやら暫く、もしくは永久に、俺達は自給自足と洒落込まなければならないようだ。前回の様な病気がまた流行しないとも限らない。
 では、と。
 俺達の生き残りの為には何が出来るか、という事になる。
 ひとつ。人数を増やす。
 ふたつ。バリエーションを増やす。
 とまあ、ありていながらこれしか手はないだろう。」
「目的は判ったよ。手段はどうするんだ?」
「これまた、いたって普通さ。
 産めよ、増やせよ、地に満ちよ。」
「はあ?」
「単性生殖も出来るけど、それだけに縛られてはいなかったんだ。
 普通に増やす事も出来る。つまり、親から半々に受け継いで、リミックスして、新しいバリエーションとして、だ。」
「「……」」
「判ってる。どうせ同じ、例え全く同じでないにせよ、良く似たそっくりの種だ。
 どう頑張っても先に地獄があるのは判ってる。
 でも、他に手がない。
 そうやってれば、病気があっても、天災があっても、誰か、というか、どれか、は、生き残るかもしれない。他より少し強い病気への抵抗力。他より少し寒さに強い肌。どんな些細な違いでもいい、多くのバリエーションがあれば、どれかが適応して生き残る。……かも、しれない。」
「「……」」
「正直、俺自身もこんなのは気に食わんのだが……という事は、全員気にくわんはずなのだが……ところが、既に、成功させているバリエーションが居たりもするしな。
 な、23号。丈夫な赤ん坊を産んでくれよ。そんな腹であんまり無理をするなよ」
「まかせてちょうだい。」
「……ま、それしかないか。」
「ないか?」
「ないだろう?」
「ないだろうな。」
「……よおし、納得してくれたようだな、諸君。
 では、そういう事で一発仕事をはじめよう。
 8号は森へ食べ物を探しに行ってくれ、10号は海の方に探索。俺は小屋で趣味の創作。
 ……なんだ、その冷たい目線は」
「……判っているんだろうが。」
「やっぱり、駄目?」
「駄目」
「はあ。仕方ない。俺も働くか」






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