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西暦2000年
相変わらずのあきれた生活 66 ( 2000 . 12 / 18)


11月後半辺りから Memory が急激に値下がりして,特価品には PC100 128MB CL2 が 3,000 円台なんてこともあるようです。つられて,PC133 CL3 や CL2 も,かなりお安くなっています。そのため,近頃の狙い目は,PC133 CL3 256MB クラスなんだとか。ケッコー人気を集めているようです。お値段も,この 256MB クラスで 12,000 円前後。つい最近の PC100 128MB の,最安値クラスのお値段に相当します。さすがに 512MB クラスともなると,それなりのお値段のようですが,そろそろ Memory 戦線にも変化が起きているのでしょうか?


SDRAM も登場以来,PC66 から PC100,PC133 と推移してきました。また Cas Latency も,トレンドは「3」から「2」へと移り,SDRAM もある意味では,この辺りが限界かと思われました。しかし,いわゆる DDR SDRAM (Double Data Rate SDRAM)の登場によって,SDRAM もいま一度,変身復活を遂げることになりました。Intel の提唱した Rambus DRAM は,i820 Chip のトラブルや ICH 問題,それにあまりにも製造コストが掛かりすぎるため,高値基調で伸び悩み,イマイチ迫力がありません。Benchmark 的にも,現状のPentiumV1.0GHz やPentium4 の 1.4GHz,1.5GHz レベルでは,結果も期待できないようです。もっと,2GHz や 3GHz に,CPU Clock が上がれば,状況も変わるのでしょうが,やっぱり,模様眺めといったところではないでしょう。


つまり,状況は変わりつつも,コストパフォーマンス的には,SDRAM もまだ十分戦える Memory ということにならざるをえません。しかも,この安値基調です。ここいらで一つ,ヨサゲな Memory を探してみるのも,一興というものでしょう!そんなワケで,Memory を購入してみました。モノは Mosel の PC133 CL3 128MB を二枚。お値段は一枚 5,980 円。購入したお店は,この頃,すっかりお馴染みになっている,某「ツクモパーツ王国」。随分,お安いですね!当然ながら,Bulk 品でした。


包装を破って,搭載 Chip を眺めてみると,「0019PR」(2000年19週)と「0023PR」(2000年23週)という,製造時期の異なる「V54C365804VCT7」 Chip が混載されたシロモノでした。でも,このChip なら「PC133 CL2」設定でも,動作しそうな印象です。問題は,この Memory が 1.0GHz Over(「FSB143MHz CL2」)の設定で,「本当にうまく動作するのかどうか?」という点です。早速,我が家の Main Machine に装着して,この 10 月に 19,000 円ほどで購入した公称「PC133 CL2」の Mosel Memory と交換して,動作させてみました。ちなみに,こちらの Chip は,「0003PR(2000年03週) V54C365804VCT7」。なるほど,製造週こそ評判の「0003PR」ですが,Chip 自体は,今回購入した「PC133 CL3」と同じモノなのです。だからこそ,期待も高まってしまうワケです。結果,「あな,嬉や!」。全く何の問題もなく,動作するようです。しかも,Benchmark 結果は,微妙な差ではありますが,19,000円のものより「ヨサゲ!」ではありませんか!一体,これはどういうことでしょう!


最近は,「Green Memory 騒動!(なんと FSB185MHz でもしっかり動作するという伝説的な Memory。でも,動作は遅いようですが,…)」なんてのもあって,Memory 性能もかなり優秀になってきているためかも知れませんが,実際は公称性能以上に,個体差の能力差の方が大きいのではないでしょうか!つまり,「PC133 CL2」と「PC133 CL3」の違いは,前者が Maker(或いは Shop ) 側で動作 Check を済ませていて,確実に動作するという実績があることや,SPD 設定が「PC133 CL2」となっているだけであって,後者の能力が劣るというワケではないようです。だって,Chip 自体が同じなんだもの!このことは,どうやら公称「PC100 CL2」の性能で売られている Memory にも当てはまるようです。


ただし,「PC100 CL2」で売られている製品の場合,あまりないとは思いますが,「PC133 CL3」ですら動かない場合も,あり得るようです。そんな場合は,「大損!」ということになりますが,コストパフォマンスが高い分のリスクということになるのでしょうか。少なくとも,Chip の性能が事前に分っている場合は,公称性能は,あくまで公称であって,「PC100 CL2」とあっても,意外と拾いモノのようなスグレモノが隠れているかもしれません!ことは Green Memory の結果が,証明していることでもあります。


Green Memory 騒動に象徴されるように,最近は,けたたましい FSB Clock で動作する Memory に注目が集まりがちな印象ですが,要はお安くて確実に Hi-Clock で動く,購入しやすい Memory が良いように思われます。だって,ほとんどの人は,冷凍庫に M/B を突っ込んで,Benchmark を取ったりしないものね!お手軽に FSB を上げたときに,チャント付いてくる確かな Memory は,どの Maker の,何という Memory なのか?という問題に帰着してしてしまうように思うからです。


なお,今年の四月半ば頃に購入した Micron の「PC133 CL2」 Memory は,何と ASUS の「CUSL2」では,「2.2.3」の設定でしか動作しません。他の「P3B-F」や「EP-BX6SE」,「BE6-U」などでは,問題なく「2.2.2」設定が可能なのに,いえ,「可能」というより,SPD 自体がそのようになっているハズですが,それができません!困ったものですなー。別の Memory に手が伸びた理由も,その辺りにありますが,今があるいは買い時なのかもしれません。ではでは,またの機会に!

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