B美味(びみ)しんぼの巻

あくまでもタイトルは「びみ」しんぼなのである。何故か?深い意味はないのだが、幼い頃そう読んでいらい

この読み方が頭の隅に残っていたからであって決して著作権云々が恐いからではない。「びみしんぼ」の連載も

長いもので私が小学校低学年の頃から既に始まっていたわけだからもうかれこれ14、5年は続いてるということになる。

なんたるちや。膨大な数に及ぶコミックもコミックだが、それを買い続けている我が親も親である。ここまでくると

「買いはじめちゃったんだから今さらここで止めるわけにはいかない」という妙な意地が成せる正しいファン道から

外れた姿勢も身内とはいえ興味ぶかいことこの上ない。最近どういうわけか食べ物を人助けの手段に用いている

主人公達だが、昔は純粋に「食への飽くなき追求」の手を緩めることなく突き進んでいた。物語には相変わらず深み

はないが、例の東西グラフの企画である「世界味めぐり」シリーズの為にドロドロとした四角関係の男女4人が世界を

食べ歩く辺りまでは、食べ物が実においしそうに描かれていた。 フグの白子やら生アワビやらを

「ぐにゅ、ぐにゅ」やら「ゴリップリッ ゴリッ☆」

などという半ば嘘っぽい音をたてながら食していた

登場人物たちを羨望のまなざしで見ていたのは私だけのハズだ。この漫画の特徴ともいえるこの「ちょっと

不思議な擬音」に加えて妙な感嘆詞も名物になりつつある。ただ「旨い!」「おいしい」では十分に旨さを

伝えられないとでも思ったのか近頃では

「おひょおーー!!」に始まり「くけーー!!」

「ぬおおおおぉっ!?」 果ては「あひゃあっ」

と、まるでジョ●ョの世界でも充分通用しそうな名(迷)感嘆詞が生まれているようだ。

しかしこのように旨いものを人に食べさせて人間関係が円滑になるくらいなら世界の国々などとっくに核を棄てて、

トリュフや松茸やフグチリに舌鼓を打つだけの生活を送っているだろうに。ねぇー?