爆乳戦隊・パイレンジャー


第二話「卑劣な罠! 囚われた司令長官!!」

 

 酒井若菜が「爆乳戦隊・パイレンジャー」の一員となってから一ヶ月が過ぎた。

 季節は初夏を迎えていた。

 東京・市ヶ谷にある「和風喫茶・京香」にパイレンジャーのメンバー五人が集まっていた。カウンター十席と四人掛けテーブルが五つのこぢんまりとした喫茶店である。黒塗りの柱に柿色の土壁という、落ち着いた和風作りの店内には、優雅な邦楽の琴の音が流れていた。閉店時間にはまだ時間があったが、夕方の五時を過ぎて店内に他の客はいなかった。

「うーん、おいしーっ! やっぱりここの氷イチゴ、最高だわっ。もっと食いてー!」

 カウンターに座ったパイブルーの女子大生・眞鍋かをりが、スプーンを高々と掲げて感激の声をあげる。国立大学の学生なのだが、今はその知性をかなぐり捨てて、かき氷に夢中である。

「何言ってるの、ここは和風喫茶なんだよ。やっぱ、この栗ぜんざいの方が絶品だよっ!」

 と、パイブラック・小池栄子が五杯目をお代わりしながら、かをりに言った。彼女はフリーの女子プロレスラーだ。

「違いますぅ! このお店の看板はトコロテンですよぉー!」

 パイホワイト・酒井若菜だ。二杯目のトコロテンに箸をつけながら、反論する。若菜は前の会社を辞め、今は特技のコンピューター技術を生かして防衛庁に嘱託として勤務している。五人の中で格闘技のキャリアが一番少ない為、防衛庁内の道場で毎日柔道の特訓中だ。

「ホントにあなた達、よく食べるわねえ」

 カウンターの中にいるパイレッド・優香が栗ぜんざいを栄子に渡しながら、あきれている。浴衣にたすき掛け、前掛けをつけた店員の姿だ。

「ウフフフッ、ホント、大食い選手権みたーい」

 優香と同じ店員姿のパイイエロー・乙葉が笑った。彼女はアルバイトである。普段は女子大生である。

 そしてカウンターの奥では、和服に白い割烹着姿の美人がその様子を見ながら穏やかに微笑んでいた。

 この店の女主人・鈴木京香である。

 パイレンジャーたちにとって、ここ数日は平穏な日々が続いていた。若菜が加わってから戦力がアップしたパイレンジャーは、あれからこの一ヶ月間に、七体のレイパー獣を倒していた。

(この幸せな日々が、ずっと続いてくれればいいのに……)

 そう思いながらも京香は、それは叶わぬ願いであることを自分が一番よく知っていた。

 五人に声をかけた。

「ねえ、皆さん・・・…。私から皆さんにお話があるの。『地下室』にきてもらえるかしら」

「!」

 新たな任務なのか! 五人の表情に緊張が走る。

「あ、作戦の話じゃないのよ。皆さんに紹介したい人がいるの」

そう、この和風喫茶の女主人は仮の姿である。陸上自衛隊・二佐、鈴木京香。彼女こそがパイレンジャーの指揮官なのである。防衛庁長官直轄部隊、R対策チーム(レイパー対策チーム)の司令長官が彼女の正体なのだ。

 男たちの煩悩につけこみ、レイプ犯や痴漢に寄生する、レイパー族。その対抗策として国連軍の主導のもと、世界各国にレイパー対策チームが設立されたのである。パイレンジャーはその中核となる部隊なのだ。

「さあ、みんな、私と一緒に来てちょうだい。すまないけど、優香ちゃんと乙葉ちゃんは、お店を閉めてから来てくれるかしら」

「はいっ」

 パイレンジャーの五人は、声をあわせて京香に答えた。

 京香と、かをり、栄子、若菜の四人は従業員室の奥にある、エレベーターで地下の秘密基地に向かった。

 優香と乙葉も、「準備中」の札を喫茶店のドアに下げ鍵をかけると、手早く店内を片づけ、普段着に着替えてからエレベーターで後を追う。地下250メートルに、彼女たちの秘密基地はあった。この基地は地下連絡通路で防衛庁、そして首相官邸と結ばれている。医療施設や、出動時のヘリポートなどは防衛庁の設備を流用していたが、作戦室や待機所、スーツなどのパイレンジャーの専用武器庫などは独立してここに置かれている。

優香と乙葉が司令室に入った頃には。京香もオリーブグリーンの陸上自衛隊の制服に着替えていた。  

円形のテーブルには、既に鈴木長官を中心にメンバーが着席している。二人も空いた席に腰を下ろした。

「みんな、そろったわね」

「はい」

「みんなに新メンバーを紹介するわ」

「新メンバー・・・…ですかぁ?」

 リーダーの優香がとまどいを見せた。

「ええ。でも、まだ訓練生なの、パイレンジャー予備部隊と言ってもいいかしら。まだ正式メンバーになるのは私もどうかと思うけれど、一度、みんなに紹介しておきたかったの。……美奈子ちゃん、入っていいわよ」

 インターフォンのボタンを押して京香がそう言うと、ドアが開いて一人の少女が入ってきた。

 黒いロングボブヘアーのセーラー服を着た、瞳のきれいな、まだあどけない少女だ。

「紹介するわ。小向美奈子ちゃん。高校一年生の十六歳よ」

「小向美奈子です。よろしくおねがいします」

「こ、高校生〜! 十六歳? いいんですか? 長官、まだ子供じゃないですか!」

 かをりが驚きの声をあげた。

「あら、そんなことなくってよ。美奈子ちゃん、見せてあげなさい」

「はいっ」

 明るく京香に返事をすると、美奈子はセーラー服をまくり上げた。

 ブルリン!

 あどけない美奈子の顔に似合わない、白い爆乳が現れた。もちろんノーブラである。

 女性ばかりとはいえ六人の目が爆乳に集まり、美奈子は恥ずかしそうに頬を染めた。

「す、すごーい! 大きいわね。あなた、本当に高校一年なの? バスト何センチ?」

 乙葉が目を丸くして声をあげた。

「は、はい、あのっ、きゅ、九十センチ……ですっ」

「九十センチ! 十六歳で九十センチ!」

 若菜が絶句した。

「フフッ、凄いでしょう? 美奈子ちゃんのバストはまだまだ成長中だから、きっと強い『パイレンジャー』になれると思うわ」

 京香長官が、微笑む。

……パイレンジャーのエネルギーは、各メンバーの乳房の中にある超生命エネルギー、『パイエナジー』である。従ってバストが大きければ大きいほど『パイエナジー』も強く、スーツに供給されるエネルギーも強くなるということなのだ。

 パイエナジーは、1990年にその存在が確認された。その保有者は女性に、しかも巨乳・爆乳の女性に限られ、現在のところ約一千万人に一人の割合でしか存在を確認できていない。

「美奈子ちゃんはまだ訓練生だけど、もう『パイ・リスト』は渡してあるから、『爆装』はできるわ。美奈子ちゃん、がんばるのよ」

「はいっ、長官! がんばりますっ」

 ブルリン! とバストを震わせて、美奈子は敬礼した……。

 

★★★

 

 同じ頃……。

富士山麓の樹海である。

 樹海の地下に網の目の様に広がる洞窟・風穴の中の一つが、レイパー族のアジトとなっていた。

「クモレイパーよ。パイレンジャーを倒す作戦はできたのか?」

 闇の中から、妖しげな低音の声が響いた。レイパー族の族長であるキングレイパーの声である。

 だが、声がするだけでその姿を見ることはできない。

 パイレンジャーの活躍によりレイパー族の戦力が低下しつつある為か、キングレイパーの声は不機嫌そうだった。

 その声にレイパー獣・クモレイパーが応じた。

 その名の通り、人間とクモとの融合体である。体長はほぼ人間と同じだが、八本の手脚と、大きな尻が特徴的だ。

「は、はいっ、キングレイパー様。準備はもうできております。これをご覧ください」

 クモレイパーの手の上に、闇の中から直径二十センチ程の水晶玉が現れた。

 その水晶玉に、ある風景が浮かんだ。「和風喫茶・京香」だった。

「ここに最近、爆乳の店員や客の娘たちが出入りしているという情報が、街に放った戦闘獣・ルーサどもから報告されております。ここを出入りする娘を一人ずつ捕らえていけば……。なにしろ奴らは五人集まらなければ本来の力を発揮出来ませんからな」

「おお、なるほど。いい作戦だな。ん? 早速二人出てきたようだな」

 店を出てきた、普段着の鈴木京香長官と小向美奈子の姿が水晶玉に映っていた。

「なかなかの上玉だな。特に若い娘の方は爆乳ではないか。パイレンジャーかも知れんぞ。よしっ、クモレイパー!」

「ははっ」

「この二人を捕らえるのだ!」

「ははーッ!」

 キングレイパーの声に深々と一礼すると、クモレイパーの姿はスッと闇の中に溶け込んでいった……。

 

★★★

 

「ごめんね、美奈子ちゃん、すっかり遅くなっちゃったわね」

「いいえ、長……いえ、京香さん。わざわざ送って頂いて、私の方こそすみません」

 小向美奈子の自宅のある、東京・武蔵野市である。時刻は夜の九時を回っていた。吉祥寺駅南口を降りた二人は、井の頭公園の近くに差し掛かった。うっそうと木が生い茂る、大きな公園である。中央には大きな池があり小さな動物園もある。

「あ、この公園を突っ切れば近道なんですよ。こっちから行きましょう」

「あ、美奈子ちゃん……」

 京香は街灯の少ない公園の雰囲気に、いやな予感がしたが、先を行く美奈子を咎める事はしなかった。

(いいわね。若いって……)

 三十三歳になる京香は、美奈子の若さを眩しく感じた。

「この橋を渡ればもっと近道なんですよぉ」

 二人は、池にかけられた木製の橋を渡った。両岸から互い違いに伸びた端が、中央部分で重なり合う変形の橋だ。

 その中央部分にさしかかった時だった。

 池の水が盛り上がったかと思うと、黒い人影が躍り出て橋の上の二人を取り囲んだ。

「キキーィ!」

「キーイ!」

「ウキキキッ!」

 レイパー族の全身毛むくじゃらのサル型戦闘獣・ルーサである。

「ちょ、長官!」

「美奈子ちゃん、優香に連絡してっ!」

「は、はいっ」

 美奈子は、パイ・リストの通信機で優香に連絡を取ろうとした。

だが、ルーサたちはじりじりと間を詰めて来ていた。

「私が、相手よ! やあっ! とうっ!」

 さすがは現役自衛官である。京香は、レンジャー部隊流の格闘術でルーサを一人、二人と倒し、池に突き落とす。

「今のうちよ、美奈子ちゃん、早く、連絡を!」

「はいっ!」

 だが、多勢に無勢だった。次々と現れるルーサに、二人は追いつめられていく。

「長官!」

 美奈子の悲鳴に近い声があがった。

 その時、さらなる危機が京香と美奈子を襲った。

闇の中から現れた影。

レイパー獣・クモレイパーである。

「フォッフォッフォッ!」

 八本の手足を蠢かせながら、二人に近づいてくる。

「キャアアアッ!」

 美奈子の、今度は本物の悲鳴が上がった。

「そんなに気味悪がらなくてもいいだろう? そんなに怖いかい、お嬢ちゃん、このクモレイパー様が……。フォッフォッフォッ!」

 レイパー獣は高らかに笑いながら、二人に近づいてくる。

「長官、私、『爆装』します!」

「あ、美奈子ちゃん、だめよ。優香たちが来るまで待つのよ」

「で、でも長官、私もパイレンジャーですっ。こんな奴ら、私一人で……!」

「ああっ、美奈子ちゃんっ!」

 京香の制止も聞かず、美奈子はセーラー服を脱ぎ捨てた。

 ブルリン!

 九十センチのバストが夜風に震えた。

 『パイ・リスト』を装着した両手首を顔の前でクロスさせる。

「爆装! レインボーチャージ!!」

 キイワードをコールしながら、美奈子が爆乳を掴んだ。

 その瞬間、凄まじい虹色の発光が生まれ、やがておさまると、美奈子にピンク色のコンバットスーツが装着されていた。

「パイピンク・美奈子!」

 ファイティング・ポーズでレイパーたちに向き合った。

「ほほう、これはこれは。やはりお前たちは、パイレンジャーだったのか」

 クモレイパーの言葉に、京香は自分たちが罠にかかった事を悟った。同時に着ていたジャケットの内ポケットにある発信器をオンにした。美奈子の『爆装』によって、すでに基地の警報が鳴っているはずだが、念の為だった。

(おねがい、みんな! 早く来て!)

 そう祈りながら、京香はレイパー獣に対峙する。

 ピンク・美奈子は腰から抜いたパイソードで必死に戦うが、まだ訓練生である。戦闘獣にさえ苦戦する状態だった。

「フォッフォッフォッ! その程度か、パイレンジャー。コレでどうだ!」

 クモレイパーは下から二段目の股間にあるペニスを二人に向けた。

その先端から白い糸の様なものを吐き出した。

「ああっ!」

「キャーッ」

 白い糸、というよりは紐に近い太さのものが、二人の身体に巻きつき、身体の自由を奪っていく。

(こ、これは!)

 その糸が栗の花の匂いを発することから、京香はこれが男性の精液がベースになっているのだと思った。

(でも、いかにレイパー獣とはいえ、すごい量だわ)

 「糸」の量はさらに増え、二人はまるで蚕の繭玉のように体中を巻かれ、橋の上に転がされてしまった。

「フハハハ! 凄え獲物が手に入ったぜ。青い果実の爆乳少女と、熟れ熟れのお姉さま。うーん、この場で味見をしておくかな。どちらがいいかな。フヒヒヒッ!」

 複眼を淫らに光らせ、口元から唾液を滴らせながら、クモレイパーが奇声をあげた。

「お、お願いっ、この子には、美奈子ちゃんには、手を出さないでっ! 私はどうなってもいいからっ!」

必死に京香がパイピンク・美奈子を庇う。

「ああっ、長官!」

「長官? ほう、そうか! そう言えばさっきからそう言っていたな。こりゃあいい! お姉さまは、パイレンジャーの司令長官ドノだったのか! キングレイパー様にいいおみやげが出来たぞ! パイレンジャーの基地のありかを教えて頂くとしようか」

(しまった!)

 京香は、唇を噛んだ。

(でも、奴らはまだ、パイレンジャー基地の場所を正確に掴んでいないようね)

「そう簡単に、教えるもんですか!」

「フフ、さすがは司令長官、気丈なものだな。さて、そうなると味見にも気合いがはいるぜ」

クモレイパーはまるで子供がおやつのケーキを選ぶような気楽さで、京香と美奈子を天秤に掛ける。

「♪どーちーらーにーしーよーうーか・・・…なッ!」

 最後にクモレイパーが指さしたのは、無情にもパイピンク・美奈子の方だった。

「フォッ、フォッ、フォッ、残念だねえ、長官は見学だ」

 クモレイパーは、股間から糸を吐いて橋の欄干に京香を固定すると、両脚を踏ん張り、股間を京香に誇示した。

 先程糸を吐いたものとは別のペニスが、脚の間に屹立している。身動きの出来ない京香の頬をピタピタとたたく。

「お姉さまには、アジトに戻ってからこのチンポを味あわせてやるからな」

「ウッ、クッ!」

 京香が顔をしかめる。

「こっちが、子種用のチンポだ。さっきのよりもデカイだろう。フォッフォッ! こいつでパイピンクちゃんをヒイヒイ言わしたるぜ!」

そう言うと、クモレイパーは、糸に巻かれたパイピンクを引きずり出した。

「いっ、いやあああっ! いやぁぁ〜! やめてえ!」

 美奈子の泣き叫ぶ声が、井の頭公園の森に響きわたる。

クモレイパーは、口から吐き出した液体で、自らパイピンクに巻きつけた糸を溶かし始めた。

胸と下腹部の糸を中心に溶かしていく。

「ウウッ、クッ!」

毒々しい酸の匂いがヘルメット越しに美奈子の鼻をついた。

糸が溶けると、クモレイパーの鋭い爪がパイピンクのスーツをビリビリと引き裂いた。

「キャーッ!」

 肩の装甲と胸の部分がむしりとられ、パイピンク・美奈子の爆乳が露わにされた。

「あああ、いやいやーっ!」

 糸が溶けて自由になったはずの腕も、クモレイパーの余った四本の手で押さえつけられている。

 さらに、下半身の装甲とスーツも引き剥がされた。

「やめてーっ!」

 これでパイレンジャースーツは、完全にその機能を失った。

「ああっ、み、美奈子ちゃんっ!」

 文字通り手出しをできない京香の声が空しく響く。

「はふう! いいオッパイだぜ!」

 クモレイパーはパイピンク・美奈子の九十センチの爆乳を揉み始めた。  

「いやあああ!」

「そんなに嫌がることないだろう。フヒヒ! たっぷりと舐めてやるからな」

 レイパー獣は、口を拭い細い蛇のような舌を伸ばすと、白い美奈子のバストにむしゃぶりついた。じわじわと、丸いバストの麓から頂までを舐めあげていく。さらにギュウッと爆乳を手で絞り上げると、ピンク色の乳首をチロチロと舐める。

「はあうっ、いやあああ!」

「ほう? 感じてきたようだな、パイピンクちゃん! どれどれ、オマンコも拝見するかな」

 そう言うと、クモレイパーは身体をずらし、美奈子の股間を覗き込む。鋭い爪のついた指が、美奈子の淡く生えた恥毛をかきわけ、ふくよかな丘を左右に開いた。

「いやっ、やめてぇええ!」

 ピンク色の花びらが、街灯の光に照らされる。

「ほぉお、さすがはパイピンクちゃん、名前の通りオマンコもピンク色だぜ! ほら、司令長官ドノに奥までちゃんとお見せするんだ!」

 クモレイパーの指が、京香に見せつけるかのように美奈子の花びらを全開にする。

「ああああっ! 京香さんっ、見ないでっ! 見ないでえええっ!」

「ああっ、美奈子ちゃん……!」

 いたたまれなくなった京香が思わず目をふせる。

「フォッフォッフォッ! いい眺めだ。おお、この匂いは、まだバージンだな?」

 その言葉に美奈子はビクン、と身を震わせる。  

「やはりそうか。じゃあ、パイピンクのバージンをいただくとするか」

「いやっ! いやだぁ! やめてっ! いやあああ!」

 必死に抵抗しようとする美奈子だったが、無駄なあがきにすぎなかった。

 「生殖用」のクモレイパーのペニスが、パイピンク・美奈子の処女地にあてがわれる。

(ああっ、美奈子ちゃん!)

 京香は絶望して、目を閉じた。

 その時、奇跡が起こった!

「そこまでよ! レイパー獣!」

 凛とした声と共に、五本の光条が、クモレイパーの頭部に突き刺さった。

「ふぎゃあああ!」

 決定的なダメージではなかったが、クモレイパーは悶絶して倒れ、頭を抱えた。

 パイレンジャー五人の放ったパイレーザーである。

「みんな! 来てくれたのね!」

 京香は安堵の笑顔を浮かべた。

 レッド、ブルー、ブラック、イエロー、ホワイト、五色のコンバットスーツを装着した、パイレンジャーが橋のたもとに立っていた。

「爆乳戦隊!」

「パイレンジャー!!」

 五人が両手を広げポーズを取る。

 彼女たちは、防衛庁のヘリポートから、パイブルー・かをりの操縦するプロペラ式の高速VTOL(垂直離着陸機)、『パイ・キャリアー』で、駆けつけたのだ。

「おらおら、あたしのオッパイ爆弾をお見舞いするぜ!」

 ブラック・小池栄子が進み出て、乳房を捧げ持つ。

「爆乳! ブラックボンバー!!」

 パイブラックの必殺技だ。

 気功弾、つまり「気」の固まりが砲弾となってスーツの乳首のユニットから飛び出すのだ。

「クエッ!」

「キキイ!」

「ギャアッ!」

 ブラックの放った気功弾が、戦闘獣ルーサを残らずなぎ倒した。

 すかさずイエローとホワイトがピンク・美奈子に駆け寄る。ズタズタにされたスーツ姿のピンクを抱え上げ、橋のたもとまで戻る。

「美奈子ちゃん!」

「ひどい、こんな姿にされて……」

 一方、レッドとブルーは、京香の救出に回った。

「長官、今、助けますからね」

「優香ちゃん、あ、あいつは、クモレイパーは、『一人で二人』よ。気をつけて!」

 京香はレッド・優香の耳元で囁いた。

「えっ? どういう意味ですか?」

「レッド、何やってるの! 急いでっ。レイパー獣が起きあがるわ。早く!」

「あ、ごめん」

 レッド・優香は、ブルーにたしなめられて京香の救出に専念した。

だが、クモレイパーの糸は橋の欄干に固く絡みついており、なかなかはずれない。

業を煮やしたパイブルー・かをりが、パイソードで糸を切ろうとした時だった。

「させるかーっ!」

 起きあがったクモレイパーが、レッドとブルーを突き飛ばした。

「あっ!」

「キャッ!」

 二人は橋のたもとまで吹っ飛ぶ。

「……チイッ! 一対五では、こちらが不利だ。いったん退くか。おっと、キングレイパー様におみやげだ!」

 素早く溶解液で京香を繋ぎ留めた糸を溶かすと、クモレイパーは簀巻き状態の京香の身体を抱きかかえた。

「あっ、長官!」

「フハハハ、パイレンジャー、お前たちの司令長官を預からせてもらうぞ。もちろん、この身体をたっぷりと楽しませてもらうからな!」

 そう言いながら、京香と共にクモレイパーは闇の中に溶け込み始めた。

「きゃああああーっ!」

 京香の絶叫が夜空に響き、やがてその姿はクモレイパーと共に消えていった。

「ま、待てっ!」

「長官!」

 レッドとブルーは叫びながら、レイパー獣の消えたあたりを捜索したが、そこには気配一つなかった。

「ホワイト、長官の発信器は?」

 ブラックの問いに、ホワイト・若菜は泣きながら答えた。

「……だめです、反応がありません」

「そんな、長官が、捕まるなんて……」

 自分たちの司令長官を失うという予想もしていなかった事態に、パイレンジャーたちはしばらくその場所を動くことができなかった……。

 

★★★

 

パイレンジャーたちは、上空に自動操縦で待機させていた『パイ・キャリアー』で基地に戻った。

美奈子を医療チームに預けると、スーツを除装して司令室に入る。

「お帰りなさい」

 紺色の海上自衛隊の制服を着た女性が彼女たちを迎えた。

「あ、あなたは?」

「R対策チームと国連軍の連絡将校を務めている、海上自衛隊一尉・本上まなみです。万一の場合、鈴木司令から任務を代行するように言われていました」

 白い手袋をした手で五人に敬礼した。

「事態は切迫しているわ。あなた達がここに戻った頃、これが送信されてきたの」

 本上一尉が、モニターのスイッチを入れた。

「あっ!」

「長官!」

 モニターには洞窟のような場所が映り、両手首、両足首をクモレイパーの糸で拘束され、アルファベットの「X」のような格好で、宙に張り付けにされた女性が映し出された。糸は巧みに張り巡らされており、京香の手足はクモレイパーによって操り人形のように動くようになっている。束ねていた長い黒髪が解け、顔の半分を隠しているが京香に間違いはなかった。黒のジャケットとタイトスカート、淡いピンクのブラウスといった服装も、美奈子と店を出たときのままだ。

「……これは、ライブの映像よ。テレビの地上波・全チャンネルの放送に割り込むような形で、関東から中京地区にかけて放映されているの」

 まなみがチャンネルを切り替えるが、その通り、地上波は全て同じ映像だった。BS、CSは通常放送のままだ。

「発信源は?」

 レッドの問いかけに、ホワイト・若菜がモニターの下にあるコンソールにとりつき、機器を作動させチェックした。

「富士山麓です。長官の発信器の電波も探知できるようになりました。合致します」

 若菜の言葉にまなみは頷くと、他の四人に向き直って言った。

「これは、レイパー族からのパイレンジャーに対する挑戦状だわ。でも、罠かもしれない。まずは様子をみましょう」

「そんなっ! このままじゃ長官は……」

「シッ! 優香ちゃん、何か聞こえてきたわ」

 まなみに反論する優香を、かをりが制した。

 

「……パイレンジャーの諸君、聞こえるかね。もうこの放送を見ているものとして続けよう。私の名はキングレイパー。レイパー族の族長だ」

 姿は見えず、声だけが聞こえている。

「ご覧の通り、君たちの司令長官、鈴木京香の身柄は我々が確保した。早速だが、解放の条件だが……」

「お待ちなさい!」

 京香の毅然とした声が響いた。

「私一人の為に、あなた達の条件をのむようなパイレンジャーじゃないわっ!」

「いいのかな、鈴木長官。その強がりが、いつまで続くかな? クモレイパー! 始めろっ!」

「ははーッ!」

 京香の真正面に回り込んだクモレイパーが、鋭い爪のついた手を京香の身体に向けて、縦に一閃した。

「ウウッ!」

 かろうじて京香は悲鳴をあげるのをこらえた。

 ビリビリッ!

 ブラウスとタイトスカートが身体の中央で引き裂かれた。

 さらに左右からその裂け目に手をかけ、左右に開く。

 爪の先端は、下着まで引き裂いたらしい。

 身体の左右に衣類の残骸が押しのけられると、京香の白い裸身が露わになった。

 形のいい釣鐘型のバスト。その頂上の薄茶色の乳首、乳輪。くびれたウエスト。すらりと伸びた美脚の付け根のデルタ地帯を黒々と彩る火炎型ヘア。

 そのすべてを撮っているのは、どこかで強奪したのだろうか、テレビ局が使うような高性能のハンディカメラだ。   

 それを独自の送信装置で、富士山を中心に関東から中京地区にかけて発信しているのである。

 テレビさえつけていれば、数百万人が京香の裸体を見ているはずだ。

 これは、大規模な羞恥プレイだった。

「ああっ、いやあっ!」

 必死に裸身を隠そうと身をよじる京香。だが、手足が固定されている状態ではどうにもならない。

「フォッ、フォッ、フォッ、テレビをご覧の皆さん、どうかね。今すぐビデオの録画を始める事をおすすめするぞ。まもなく、パイレンジャーの司令長官・鈴木京香のガチンコ生本番セックス・公開レイプショーをノーカット生中継でお送りする!」

 クモレイパーの勝ち誇った声が響く。

 

「そ、そんなっ!」

「なんてことを!」

「ひ、ひどい!」

 モニターを見ていたパイレンジャーたちが悲鳴を上げた。

「ひ、ひどすぎますっ! このままじゃ、長官の裸だけじゃなく、セックスが生中継されちゃうわ!」

パイイエロー・乙葉が泣き出す。

「それだけじゃないよ、もしクモレイパーに中出しされたら、長官は死んじゃうんだよ!」

 パイブラック・栄子はそう言うとデスクを叩いた。

 栄子の言う通りだった。レイパー獣によって膣内に射精された女性は、数分で妊娠する。さらに、数時間後には成長したレイパー獣の胎児が、母体の腹を食い破りこの世に生まれ出るのだ。男ばかりのレイパー族はそうやって種を維持してきたのだ。

「いいえ、ブラック、まだそれはないわ。目的を達するまでは長官は大事な人質のはずよ」

 冷静に、パイブルー・かをりが分析する。

「でも、この生中継はひどすぎます! 本上さん、妨害電波を流せば止められるはずです!」

 コンピューダーだけでなく、メカニックに詳しいパイホワイト・若菜が訴えた。

「ダメなの……。防衛庁もテレビ局も現状では対処できないの。かなり強い電波だから、それを上回る出力で電波を送らなければいけないわ。でも、そんな高出力を出せる機器がないの」

 そう言った本上一尉の頬を、どうすることもできない悔しさに涙が濡らした。

 

 クモレイパーは、京香の裸身を突っつきながら、カメラに向かってパイレンジャーを挑発する。

「……さあ、どうする、パイレンジャー? この、京香お姉様を救う為に、時間をやる。夜明けまでだ。今日の夜明けまでに、パイレッド、お前一人でここに来い! おっと、変身はするんじゃないぞ! もう、この場所は判っているはずだ。お前たちの装備なら、夜明けまでには、ここに来られるはずだ。もし来なかった場合は、この女を公開レイプの上、殺してやる!」

 

「ゆ、許せない!」

 見え見えの挑発だったが、優香は怒りの為に握った拳を震わせた。

 

「パイレッド、だめっ、挑発に乗っちゃいけないわ!」

まるで優香の声が聞こえたかのように、京香は言った。

「私はどうなってもいいわ! ちゃんと作戦を練って、総攻撃を……」

「ええい、うるさい!」

 クモレイパーがその先を遮った。

「猶予は取り消しだ! 今すぐ犯してやる! キングレイパー様、よろしいですか!」

 それに対する、キングレイパーの答えは、明らかだった。

「……犯せッ! ただし、まだ孕ませるなよ。」

「ははーッ!」

 レイパー獣・クモレイパーによる、鈴木京香・陵辱ショーの幕が開いた。

 クモレイパーは京香の背中側に回り込むと、切り裂かれた服の残骸を引きちぎった。

「アアッ!」

 これで京香は、一糸まとわぬオールヌードで張り付けにされていることになる。

「さあ、長官、最後のチャンスをやろう。パイレンジャーの基地の場所を我々に教えれば、ここでやめてもいいぞ」

 京香は答えの代わりに、クモレイパーの方に振り向くとその顔に向かって唾を吐きかけた。

「このアマ! もう許さねえ! マジで犯したる!」

 クモレイパーは歩行用の脚以外の手を、六本の手を京香の美しい裸身に絡みつけていった。

「ああーっ! いやぁあっ!」

 上から一列目の二本の手が、京香の釣り鐘型のきれいなラインのバストを掴んで揉みしだく。

 三列目の二本の手が、京香のヒップを抱え込む。

「さあ、まずは京香のオマンコを、テレビをご覧の皆様にご開帳といくか! ウリャッ!」

 余っていたクモレイパーの二列目の手が、京香の脚を抱え上げ、左右に大きく拡げた。幼児がオシッコをするようなスタイルだ。火炎型のアンダーヘアの下から見える、熟し切ったセピア色の双丘の谷間からは、赤い花びらが顔をのぞかせている。

「いやあっ、やめてええ!」

 大声で叫ぶ京香。だが、それは野獣たちの劣情を煽るだけだった。

「フォッ、フォッ、フオッ、美人のエリート士官も、ただの女だな。ほれ、オマンコの奥の院まで、テレビをご覧の皆さんにお見せするんだ、京香!」

 そう言うとクモレイパーは、尻を抱えていた三列目の手を前に回して、京香の割れ目を左右に拡げた。

「あ、あッ、だめ、ダメッ、だめぇえええっ!」

 鮮烈な南国の花、ハイビスカスを思わせる赤い色の花びらが広がった。

「おい、カメラマン、もっと京香のマンコをアップで撮れ!」

「キキ−ッ!」

 カメラマン役の戦闘獣が京香の陰部をズームアップしていく……。

 

パイレンジャーたちが見つめていたモニターにも、画面いっぱいに、京香の花びらが映し出されている。

(……ひどい! ひどすぎるわ! こんなの! 罠でもいい、私、いくわ!)

 時刻は深夜だったが、数百万の人間がこれを見ているはずだ。

そう思うと、優香はいたたまれなかった。

静かに立ち上がった。

モニターを見据えている本上一尉と他のメンバーに気づかれないように、優香は司令室を出ていった……。

 

 京香への陵辱は佳境に入っていた。透明のゲル状の液体が、戦闘獣によって京香の陰部と乳首に塗られた。

(こ、これは、何?!)

「知りたいかね、鈴木長官。これは我々レイパー族の作った、特製の強力催淫剤だ」

 背後から抱きついたままのクモレイパーが、京香の耳元で囁く。

「ええっ?! あっ、……ウウッ!」

「ほーら、もう効果が出てきたようだな。感じたら声を出してもいいんだぜ、京香サン」

(そんなっ! そんな事だけは、出来ないわっ! ああっ、でも!)

 京香の薄茶色の乳首がピクピクと膨れ上がり、股間の花びらがプルプルと小刻みに震え始めた。

(ああっ、身体が……、アソコが、熱いわっ! あああ……!)

 クモレイパーは、爪で傷をつけないように指の腹を使って、京香の割れ目に沿って上下に嬲った。

「ウウッ、クッ!」

 京香は身を捩らせながらも歯を食いしばり、目を潤ませて、声を上げまいと必死に耐えた。

(だめよ、京香! 感じたらだめ! やつらを増長させるだけよ。でも、ああっ……!)

 パイレンジャーの司令長官としての使命感から、京香は必死にこみあげてくる快感をこらえた。

「フォッ、フォッ、フォッ、いつまで耐えられるかな? ン? オマンコが濡れてきたか、京香!」

「そ、そんなっ、そん……な……こ、と……ウウッ!」

「フフッ、まあいい。ほら、これでどうだっ!」

 京香の乳房が再び揉まれた。左右交互に、こね回すように揉んでいく。

「ああっ、ウッ、ううっ! ・・・…あッ、ハァアアアン!」

 遂に耐えきれず、京香は吐息を漏らした。

「ウフォフォフォ! い〜い声だッ! 色っぽいぞ、京香長官! では、これはどうだ!」

 指の爪の先が、京香の膨らんだクリトリスを軽く突っつく。

「ああ、ウウッ、アアアアーッ!」

「感じてるんだな? 京香! そうだろう?」

 そう囁きながら、クモレイパーの指がまた割れ目をなぞった。クチュクチュ!と音が鳴る。すでに催淫剤は揮発したか京香の体内に吸収されていた。間違いなくこの音は京香の愛液の音だった。白濁液がクモレイパーの指に付着した。

「あはああっ、いやぁあああ!」

「フホォ! 濡れてるぞ! 京香!」

「そんな、う、嘘よ!」

「じゃあ、これは何かな、京香サン?」

 クモレイパーは、指先に付いた京香の愛液を、京香の目の前に突きつけた。

「ああっ、ううっ!」

 恥辱に京香は頬を紅に染め、唇を噛んで顔を俯かせた。

「ようし、そろそろお前のマンコに、俺のチンポをぶち込んでやるか」

 クモレイパーは糸を引いて京香の身体の位置を調節した。

「あうっ、あああ!」

「いいかぁ! 入れるぞっ!」

 割れ目が左右に開かれ、いきり立ったクモレイパーの生殖用のペニスが、京香の濡れた花びらにあてがわれる。

「アアッ、嫌っ! やめてぇ!」

 ズブリッ!

 膨れ上がった亀頭が、京香の玉門をくぐった。

ヘアスプレー缶のような巨根が、花びらをかきわけ、ズブズブと挿し入れられていく。

「キャアアアアアアアアアッ!」

 洞窟中に京香の絶叫がこだまする。

「くううううっ! 最高だっ! 締まりのいいマンコだぜ、京香長官!」

 クモレイパーは、深々と肉襞の感触を確かめると腰をグラインドさせて京香を犯し始めた。 

「アアッ、ウッ、アアアッ、イヤッ、イヤイヤッ! 嫌ぁっ!」

 激しいレイパー獣のピストン攻撃に、顔を振り乱して京香が泣き叫ぶ。

「フォッ、フォッ、フォッ、嫌がるのも今のうちだ。催淫剤の効果で、そのうちチンポなしではいられない身体になるのだからな!」

「アアアッ、イヤッ、アアアッ、アン、アン、アアアアーーーーン!」

 もう京香には自分を抑えることはできなかった。

 乳房を揉みしだかれ、激しくペニスを出し入れされるたびに、京香はあられもない大声で喘ぐ。

「そうそう、その調子だ。もっと啼け! 叫べ!」

 京香の白い肌が、赤く火照っていく。

「アッ、ハンッ、ハハウッ、アアアアッ!」

 京香の肉襞はクモレイパーの剛直に絡みつき、花びらからはプシュプシュと愛液が噴出していく……。

 

 パイレンジャー基地のモニター画面にも、その様子がどアップで映し出されていた。

 パイブルー・眞鍋かをりは泣きながら、画面から目をそらした。隣の優香に声をかける。

「ああ、もう私、見てられない! ねっ、優香ちゃん? ……優香ちゃん?!」

 だが、そこには優香の姿はなかった。

「みんな、大変! 優香ちゃんがいないわ!」

「まさか、一人で助けにいったの!」

 本上一尉をはじめ、メンバー全員は騒然となった。

 

 それから延々と、数十分にわたり、京香は犯され続けていた。

「アア、はアア、アんんンッ、あアアン、アアアアッ!」

 セクシーな声で喘ぎながらも、京香は頭の片隅で失神だけはしたくないと考えていた。レイプという屈辱を味わっても、心だけは屈服しないというパイレンジャーの司令長官としての意地だった。

「くおおお! イキそうだぜ!」

「クモレイパー、まだ孕ませてはならんぞ、大事な人質だ!」

 キングレイパーの声が響いた。

「あ、わ、判っております。この女にぶっかけて、ザーメンまみれにしてやります! そぉれっ!」

 クモレイパーは、とどめとばかりにピストン運動を早めた。

「ソリャッ、ほれえっ、イケッ! イケイケッ! イクんだ、京香!」

「アアッ、アッ、アッ、アアッ! いやぁああ!」 

「まだイカないか! それっ、これで、どうだぁああ!」

 クモレイパーは京香を突きまくり、美乳をさらに激しく揉み、クリトリスを嬲った。

 その刺激に、京香は墜ちた。

「アアッ、イヤァッ、アアアアアッ、アアアーッ、イ、イクッ! イクウウウウウーーーーッ!」  

 ピィンと、京香のつま先が伸びた。

 その直後、ガクン、と京香の身体が弛緩した。

 京香の敗北だった。

 レイパー獣とのファックに絶頂に達して、失神したのである。

「おおっ、イッたんだな、京香! ようし、ぶっかけてやるぜ!」

 勝ち誇ったように叫ぶと、クモレイパーは、京香の身体からペニスを引き抜くと、自らの手で激しくしごいた。

「ウオッ、ウオオオオオオオッ!」

 ドピュ! ピュルピュル! ドピュウウウッ! ドピドピッ! ドピュッピュッ……!

 まるで噴水のように噴きあがったおびただしい量のザーメンが、京香の全身に降りかかった。

 顔面シャワーどころではない、全身シャワーだ。

 鈴木京香・陵辱ショーの第一幕が、終わった。

 

 パイレッド・優香は、中央高速道路を一路西へ向かっていた。

 運転している車は、パイレンジャーの地上移動用の装備、『パイランダー』である。

 時速200kmのスピードで疾駆している。

 見かけは普通の4WDだが、エンジンはフルチューンされ、武装や通信機器などの各種装備を搭載している。五台あるうちの一台を、優香は持ち出していた。

 ハンドルを握ったまま、優香は泣いていた。車載モニターで京香の陵辱ショーを見ていたのだ。

 悔しさに溢れ出る涙で、今はもう何も見えなかった。運転は、『パイランダー』のオートドライブ・コンピューターが、フォローしていた。

 モニターからキングレイパーの声が聞こえてきた。

『さあパイレッドよ、早く来い! お前が来るまで、何度でも京香を犯してやるぞ!』 

「うっさい!」

 聞こえるはずはなかったが、モニターの向こうのクモレイパーに向けて優香は叫んだ。

 怒りで真っ赤に燃えるパイレッド・優香の闘志を乗せて、『パイランダー』は闇の中を疾走していく……。

 夜明けまで、あと二時間だった。

 

 パイレンジャー最大の危機だ。

 はたして、優香は京香を救えるのか?

 爆装せよ! パイレッド!

 戦え! 爆乳戦隊・パイレンジャー!!

(つづく)


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