爆乳戦隊・パイレンジャー
第四話「大ピンチ! ブルー&ブラック!!」
パイレッド・優香への陵辱は続いていた。
横たわった全裸の優香を、レイパー獣・サソリレイパーが犯している。
「あうっ、アア、アアッ! すごぉい! ああ〜ン!」
だが、目で見える光景は、陵辱とは程遠いものだった。
洗脳された『優香』はサソリレイパーの肉棒を、腰を突き上げ喜んで迎えて入れていた。
それが自らの死を意味するセックスであることを、洗脳された『優香』はもう覚えていない。
(ああっ、こ、このままでは……)
優香はわずかに残った自意識で、この後の事を想像した。
サソリレイパーが優香の体内で射精する。
するとその生命力の強い精子は数分で優香の卵子と結合し妊娠。
そして成長した胎児が、数時間後には優香の腹を食い破って生まれ出るのだ、
想像しただけでも恐ろしい光景だった。
身体を自分の自由にできない優香は、なすすべもなくサソリレイパーに犯され続けていくだけだった。
「フフ、どうだ優香、オマンコ気持ちいいか? さあ、今度はテレビの視聴者にお前の爆乳が揺れる様子を見てもらおうか」
サソリレイパーは横たわっていた優香の身体を抱え上げると、自らが下になって正面騎乗位の体位をとる。
肉棒が優香の陰部を突く角度が変わった。
「アウッ、アアアッ、さ、さっきと当たるトコが違う〜ッ!」
『優香』は自ら腰を振りながら、サソリレイパーの剛直を出し入れする。
「フフッ、いい眺めだぜ。オラァ、もっと腰を使え、優香! デカパイを揺らすんだ、優香!」
サソリレイパーに下から腰を突き上げられるたびに、優香の爆乳がユサユサと大きく揺れる。
「アアッ、はぁン、アアン、アン、アン、アーン……!」
優香のバストは、顔に当たるくらいにまで大きく持ち上がり、その反動と重力で大きく弾みながら落ちる。
その乳房の動きとともに、ピンピンに立ったピンク色の乳首も、グルグルと大きく楕円軌道を描きながら揺れている。
その激しい動きが、次第に早くなっていった。
カメラマン役の戦闘獣・ルーサが、ハンディカメラで優香のその胸をアップで捉える。
画面いっぱいに、優香の白い爆乳が弾む様子が、数百万世帯のテレビに生中継されているはずだ。
「オラァ、気持ちいいか、優香?」
「はっ、はいっ、アアン、気持ちいいです〜ッ!」
「どこが気持ちいいんだっ?」
「アアン、……マ、マンコォ! オマンコが、気持ち、イイーッ!」
「フハハハ、正義の戦士パイレンジャーのパイレッドも、ただのヤリマン女だな。ようし、ヤリマン優香! 結合部を視聴者にお見せするんだ! ハメたままむこうを向くんだ!」
「はいっ、アアアッ!」
『優香』は男根を軸にして騎乗位ファックのまま巧みに脚を組み替えて、身体の向きを回転させていく。
俗に言う『花時計』である。
「アクッ、アッ、アアン……!」
身体を動かすごとに、微妙な快感が突き上げ、『優香』が声をあげる。
『優香』が百八十度の回転を終えて背面騎乗位の体位になると、サソリレイパーは優香の膝に自分の膝を引っかけて左右に大きく拡げた。
愛液と催淫剤でヌルヌルとしている優香の蜜壺に、サソリレイパーの男根が出入りする様子が丸見えだ。
「そりゃっ、どアップでマンコを撮ってもらうんだ、優香!」
そう言いながら、サソリレイパーが下から優香を突き上げる。
愛液がグチャッ、グチャッと音を立てて飛び散る。
「アアッ、いやぁあああ!」
「はらぁ、『私のオマンコしてるところをもっとよく見てください』って、カメラに向かって言ってみろっ!」
「アアッ、はいっ、……わ、私の、優香のオマンコッ、してるトコッ、アンッ、もっとぉ、見てぇえっ! ほらぁっ!」
爆乳を揺らし、トロンとした目でカメラを見つめながらそう言うと、『優香』は再びセックスに没頭していく。
その言葉に応えるように、生中継用のカメラがローアングルから優香を見上げるように撮る。
激しく肉棒が出入りし、グショグショに濡れている優香の花びら。
その上で相変わらずプルプルと大きく揺れている、優香の爆乳。
そして、さらにその上でかわいい顔を歪ませて苦悶する、優香の表情。
それらが、テレビカメラに捉えられ、数百万世帯に送信されていく……。
その優香の映像を、パイレンジャー基地の司令室で本上まなみ一尉は一人で見ていた。
(ああっ、優香ちゃん……)
まなみの提言で首都圏と中部日本では非常態勢がとられた。レイパー族の電波ジャックの影響を受けない衛星放送、そしてケーブルテレビのニュースが、地上波のテレビを見ないように訴えた。また、警察のパトカーが街中を巡回しながらにスピーカーで告知した。これにより、テレビを見て欲情した男性が戦闘獣に憑依されるケースは最低限に抑えられていた。だが、日本社会の機能は大幅に麻痺していることも事実だった。
この状況を打破するためには、まず囚われの身の優香と京香を救い出し、電波ジャックを止めること。
そして、レイパー獣とキングレイパーを倒す事が必要だった。
今、それが出来るのは残された四人のパイレンジャーだけなのだ。
(みんな、頼むわよ……)
まなみは電話の受話器を取ると米軍の横田基地を呼び出した。
そろそろパイレンジャーの新兵器が、国連軍本部から到着する頃だった……。
「よぅしっ、優香、最後はバックからだっ」
サソリレイパーは身体を起こしながら、優香の背中を押した。
「キャッ!」
優香は四つん這いにさせられた。
「そーら、ワンワンスタイルで孕ませてやるからなっ。ソリャッ! ほれっ! 赤ちゃんできちゃうぞぉ!」
「アアン、アン、アン、アン、アア〜ン、『優香』、サソリレイパー様の赤ちゃん、欲しい〜!」
バックから突かれながら、洗脳された『優香』が何も知らずに無邪気な歓声をあげている。
(ああっ、このまま、犬のような格好でサソリレイパーの子供を産まされるのっ? いやっ、それだけはいやああ!)
優香は、恐しさに心の中で泣いた。今の優香には、もうそれしかできない。
「うおおおお、イクぞ優香ッ! 出すぞ優香ぁッ!」
「アアン〜! 『優香』もイッちゃうっ! 出して出してぇ〜っ! 『優香』のオマンコに、ザーメンいっぱい出してぇん!」
「うおおおおおーっ!」
(ああっ! もうダメッ!)
サソリレイパーが雄叫びをあげ、優香は自分の最期だと絶望した、その瞬間だった。
「させるかーっ!」
白いブーツの脚が、サソリレイパーの胸板を蹴った。
「ウアッ、アアアアッ!」
そのままドロップキックに吹っ飛ばされる。
ペニスが優香の蜜壺から抜けた。
サソリレイパーは仰向けになって倒れると同時に、肉棒の先端から白いザーメンが宙に飛び散った。
ドパアアアアアアッ! ドピュ! ドピュッ!
「う、くそぉお! 誰だ!」
自分のザーメンにまみれながら身を起こしたサソリレイパーは、あたりを見回す。
「ここだ! ボケェ!」
後ろからまた白いブーツが、サソリレイパーの頭をサッカーボールの様に蹴る。
「ぐあッ!」
「パイブラック・小池栄子、参上!」
黒のパイスーツに身を包んだ、パイブラック・小池栄子だ。
「き、貴様ぁ〜! 大事なところで邪魔をしおって〜ッ、許せん!」
憤怒の表情で、サソリレイパーが立ち上がった。
「栄子ちゃん! 来てくれたのね!」
鎖に繋がれたままだった司令長官・鈴木京香が、嬉しそうに声をあげた。
「長官、優香、待たせたね。こいつらをぶちのめしたらすぐに助けてあげるからねっ!」
そういうと、パイブラックはパイレーザーをホルスターから引き抜き、まわりにいた戦闘獣たちを撃ち倒す。
カメラと放送機材も破壊した。
「パイソード!」
パイブラックの持っていたパイレーザーが、変形してレーザー剣・パイソードになった。
「栄子ちゃん、気をつけて、奴の尻尾には毒があるの。優香ちゃんもそれでやられたわ!」
「オッケー! わかったよ、長官」
京香の助言に頷くと、パイブラック・栄子は右手のパイソードを構えるとサソリレイパーと間合いを取りつつ向き合った。
「さーて、サソリちゃん、あたしが相手だよ!」
「やかましい! お前も犯してやる!」
サソリレイパーの尻尾が伸び、その先端がパイブラック・栄子を威嚇する。
鋭く太い針が、パイブラックの方を向かい伸びてくる。
「フン、間抜けだねぇ。それだけかい? あんたの芸は!」
パイブラックは身をかわすと、戻ろうとするサソリレイパーの尻尾を、大胆にも左手で掴んだ。
「UWWFチャンピオン『前田亜季子』のキックの方がまだ早いぜ!」
「ウギャッ!」
尻尾を引っ張られ、サソリレイパーが悲鳴をあげる。
「ほらっ、これでどうだっ!」
右手のパイソードを一閃して尻尾の先端から毒針を斬り落とし、さらにもう一振りして尻尾の中央あたりを斬った。
「ウギャアアアアアアア!」
「フッ、たわいもない、ゴングはまだ鳴ったばかりだぜっ。いくぞっ」
パイブラックはパイソードをホルスターに納めた。
サソリレイパーに向かってダッシュすると、伸ばした右手を喉元にぶち込む。
ウエスタンラリアットだ。
「グエッ!」
喉元を抑え、サソリレイパーが倒れた。
パイブラック・栄子の本業は女子プロレスラーだ。
普段はリング上で見せる技が、パイレンジャースーツによって数倍、十数倍にもなってサソリレイパーにダメージを与えていく。
パイブラックは、サソリレイパーの首に飛びつき、そのまま真下に尻餅を突いて洞窟の床に抱き込んだ頭をたたきつけた。
DDTと呼ばれるプロレス技だ。
「グエッ!」
さらに、仰向けに倒れたサソリレイパーの足首を掴むと、その両脚の間に自分の右脚をこじいれて足首を固める。
「これはどうだい?」
そう言ってパイブラックは身体を翻し、左足をステップオーバーして腰を落とした。
「ウギャアアア!」
脚を極められたまま裏返しにされ、うつぶせになったサソリレイパーが絶叫する。
栄子のフェバリットホールド(必殺技)、サソリ固めだ。
「これがホントの『掟破りの逆サソリ』だ! おらおら、この試合はロープブレイクはないぜ!」
と、パイブラックがさらに腰を深く落とした。
「ギャアアアア!」
ボキッ!ゴキィ!
悲鳴と共にサソリレイパーの膝の関節が砕けた。
「こ・んの・や・ろーっ!」
パイブラックは女子プロレス伝統の古典的なかけ声とともに、サソリレイパーの身体を強引に起こすと、首投げで壁に叩きつけた。
「よくも優香をかわいがってくれたな! これでとどめだっ!」
パイブラックは、自分の乳房を持ち上げる。
「爆乳!! ブラックボンバー!」
パイブラックのスーツの乳首の部分に「気」が集まる。
そして、それは何発もの「気孔弾」となって速射砲のように飛び出していく。
左右の乳首から飛び出した「気孔弾」は、サソリレイパーの左胸一ヶ所に集中していく。
その衝撃に肉が裂け、穴が開いた。
「ウギャアアアアア!」
心臓から吹き出た青い血が飛び散る。
「グファッ……!」
口から血の泡を吐いて、サソリレイパーが絶命した。
壁に張り付いていた身体が、音を立てて前に倒れる。
動かなくなった身体が自然発火して、燃え始めた……。
それを見届けると、栄子は通信機のスイッチを入れた。
「本上一尉、こちらブラック。長官と優香の救出に成功した。送信設備の破壊も完了。これから脱出する」
短く司令室にそう伝えて優香のもとに駆け寄る。
「あ、ううっ、栄……子っ」
『宿り主』だったサソリレイパーが死んだことにより、優香は洗脳されていた『優香』の部分の意識を自分に取り戻した。
声を出すことも出来るようになった。
だが、ダムにせき止められた水がいきなり放水された時のように、『優香』の体験した記憶が、凄まじい勢いで入り込んできた。
フェラチオした、サソリレイパーのペニスの味。
巨根を受け入れた蜜壺の傷み。
催淫剤の効果。
それらが全て濁流となって優香の脳の中で混じり合う。
「あああああ! いやあああ!」
その凄まじさに、優香は叫び、その後で激しく嘔吐した。
「優香、大丈夫!」
「う、ううっ、ちょっと、まだ身体が……、しびれて……」
介抱する栄子に口元の汚物を拭いながら、優香は答えた。
「長官を、先に……」
「わぁった。待ってろよ、すぐに戻るから」
パイブラック・栄子は鎖に繋がれた京香長官を救出するために優香のもとを離れた。
その様子を、闇の中に青く光る一対の目が見つめていた事にパイブラックは気付かない……。
一方、パイレンジャー基地の司令室ではパイブラックの連絡を受けた本上一尉が、VTOL機『パイキャリアー』のパイロットであるパイブルー・眞鍋かをりと通信中だった。
「かをりちゃん、聞いた通りよ。あとは、キングレイパーを見つけだして倒すだけよ」
「ラジャー! ところで『新兵器』の方はどうですか?」
「今、横田基地からこちらに移動中よ。チェックをして転送ルームに送り込むまでには、そうね……あと2時間ってところかしら」
「わかりました。もうすぐ樹海の上空です。ブラックや長官たちと合流します」
「頼むわね」
通信を切ると、まなみは服装を改めた佐藤江梨子一曹が淹れてくれたコーヒーを飲んで一息ついた。
「いよいよ決戦ですね。本上一尉」
「ええ、私たちも出動しなければいけないわ。佐藤一曹、ヘリを手配しておいて」
「了解しました」
敬礼をして、佐藤一曹は司令室を出ていった。
「さあ、長官もう大丈夫だよっ」
パイブラック・栄子が、京香の手首の鎖を外そうとする。
「待てぃ!」
甲高い男の声だ。
「レイパー獣かっ?! どこだ!」
パイブラックはあたりを見回す。
「フフフ、ここだここだ。このコウモリレイパー様が相手だ」
洞窟の天井から逆さにぶら下がり、まさにコウモリの様に全身黒ずくめのレイパー獣が青い目を光らせている。
その身体は骸骨のように細く痩せこけ、腕の下に大きな翼を生やしていた。
「降りてこい! 勝負だっ」
「フフフ、勘弁してくれ。俺はプロレスと太陽の光は嫌いなんだ」
そう言うとコウモリレイパーは翼を拡げた。
「これでも食らえ!」
カアッ!と大きくコウモリレイパーが口を開けた。
キィイイイイイイイイイイン!
鼓膜が破れるような強烈な音波だ。
「ああっ!」
「きゃーッ!」
「くそぉ!」
優香が、京香が、そしてパイブラックが、コウモリレイパーの発した超音波を浴びて頭を抱えた。
スーツをつけていない優香と京香は失神した。
だが、バイブラック・栄子はかろうじて超音波攻撃に耐え、コウモリレイパーに飛びかかる。
コウモリレイパーは翼をはためかせ、それをかわした。
「おおっと、危ない。さすが、パイレンジャーだな。ならばこれはどうかな。」
さらに大きく口をあけると、より高出力の音波が飛んだ。
「うああああっ!」
栄子の身につけているパイレンジャースーツがあちらこちらで裂け始め、回線がスパークして火花が飛んだ。
爆乳をガードしていた透明樹脂が割れて吹き飛ぶ。
ヘルメットのゴーグルがブラックアウトして何も見えなくなる
(あ、しまっ、た……。これは、物質を破壊するだけでなく、催眠音波かまじって……いる、のか……)
超々音波で、脳を刺激され、栄子も急激な睡魔に襲われていった……。
「さあ、行くわよっ」
「はいっ」
「OK!」
富士の樹海上空である。
すでに『爆装』を終えたパイレンジャー三人は、『パイキャリアー』の機体側面から飛び降りた。
パイブルー・眞鍋かをり、パイイエロー・乙葉、パイホワイト・酒井若菜の順番だ。
『パイキャリアー』は、高度約十数メートルの超低空で可変翼になっている主翼を上に向け、ヘリコプターのようにホバリングしている。
これくらいの高度からならば、飛び降りても反重力ブーツが着地の衝撃を吸収してくれる。
『パイキャリアー』の対地センサーがうっそうと生えた木々の中から、僅かな着地スペースを見つけていた。
そのポイントに、三人は次々と着地した。
「サンキュー、『パイキャリアー』、そのまま上空待機せよ!」
パイブルーが腰のベルトから外した小型端末で音声で指示を送ると『パイキャリアー』はコンピューターに制御され、安全な高度へ上昇していく。
緊急時には、パイブルーの音声入力でいつでも誘導する事ができるようになっている。
「イエロー、ホワイト、ケガはないわねっ? いくわよっ」
パイブルーの言葉に二人は頷くと、その後についてを走りだした。
すでに日は昇ってから数時間が経とうとしているのに、木々に遮られてあたりは薄暗いままだ。
枯れ落ちた木の枝や、生い茂った草むらが続く、道というものが全くない樹海の中を三人は猛スピードで走った。
「あっ!」
急にパイホワイトが立ち止まった。
「どうしたの、若菜ちゃん?」
先頭を走るパイブルーが脚を止めて、振り返った。
「栄子ちゃんと連絡がとれないの……」
「きっと何かあったんだわ。先を急ぎましょう」
パイイエローが、そう言ってパイブルーに声をかけた直後だった。
「キキィ!」
「ウキキィ!」
樹海の木々を伝うように飛び跳ねながら、戦闘獣・ルーサが現れた。
その数は、十体程だろうか。
手に古代中国の兵士が持つような、刃が反り返った剣を持っている。
「出たわね、レイパー! ルーサがいると言うことは、戦闘獣も……」
パイブルーはあたりを見回す。もちろんスーツのセンサーもフル稼働だ。
「グファファファファ!」
下品な笑い声が聞こえてきた。
「上よ!」
パイホワイトの指さす方向を、ブルーとホワイトも見上げる
だが、常緑樹の枝葉ばかりで、何も見えない。
「いくぞ、パイレンジャー!」
その声と共に、草むらが割れて、風のように何かが三人の周りを飛び回る。
「あっ!」
「うっ!」
「キャア!」
三人のパイレンジャースーツの一部が裂け、回線がショートした。
「こ、これは……。ホワイト、イエロー、『チェイスマーカー』を用意してっ」
二人にそう声をかけると、パイブルー・眞鍋かをりは、マスクの中で目を閉じた。
手を腰にあてがい、呼吸を鎮める。
丹田に気を集め、意識を集中する。
剣道の達人、パイブルーの心眼切りの極意だ。
「そこだっ!」
そう叫ぶと、パイブルーは自分の左側に向けて、剣の代わりにパイレーザーを抜き撃った。
「グファア!」
レーザーの光が飛び、肉が焼ける臭いとともにレイパー獣の姿が幽霊のように浮かび上がった。
「今よっ、『チェイスマーカー』を撃ってッ!」
パイブルー・かをりの指示に、イエローとホワイトはパイレーザーの先に取り付けた小型のカプセル『チェイスマーカー』を、浮かび上がったレイパー獣に向けて打ち込んだ。
『チェイスマーカー』には殺傷力はない。電波を発信するマイクロマシンを練り込んだ、レイパー獣追跡用のペイント弾だ。防犯用のペイントボールを進化させたものといえば判りやすいだろうか。パイレンジャーのガンベルトについたケースに常備され、命中すると誰が撃ったか判るようスーツの色に合わせて色がつけられている。ヘルメット内の小型スクリーンのセンサー表示で追跡出来るようになっているのだ……。
イエローとホワイトが放った『チェイスマーカー』はレイパー獣に当たると、割れて飛び散り、黄色と白のシミをつけた。
どうやら爬虫類系のレイパー獣のようだ。
「ちいっ、クソッ! なかなかやるな、パイレンジャー! このカメレオンレイパー様が相手だっ!」
カメレオンレイパーは、自ら身体の色を元の緑色に戻した。
「正体を現したわね、レイパー獣! イエロー、ホワイト、あなた達は先に洞窟に向かってっ。ここは私が引き受けるわっ」
「えー、でーもぉ……」
女子大生の素に戻ったパイイエロー乙葉が逡巡している。
「いいから、行って! 私も後から行くわっ」
「ラジャー! さっ、行こう、乙葉ちゃん」
「うんっ」
パイブルー・かをりの指示に従い、パイイエロー、パイホワイトは先を急ごうとした。
その前に、刀を持った戦闘獣ルーサたちが立ちはだかる。
「邪魔するなっ、ルーサども! ……パイソード!」
パイブルーのコールに、パイレーザーがパイソードに変形する。サーベルスタイルの他のメンバーのものとは異なり、パイブルーのパイソードは特注品だ。柄の部分が日本刀のそれになっているのだ。蒼い閃光とともに、レーザー剣が刀身を伸ばしていく。
パイブルーは、パイソードをひらめかせながら大きくジャンプすると、戦闘獣の間に分け入った。
「やぁっ! はぁっ! とうっ!」
戦闘獣たちが刀を構えるより先にパイブルーの剣がうなる。
「ギャア!」
「キキィ!」
「キャヒィ!」
瞬く間に戦闘獣を屠っていく。
「さあ、早く行って!」
「うんっ」
パイイエローと、パイホワイトは、優香たちのいる洞窟へ向かって走り出した。
「くそおお、追えっ、追うのだっ!」
だが、カメレオンレイパーの指示は無駄に終わった。
かをりの一撃必殺の剣が、残りの戦闘獣をすべてなぎ倒したのだ。
「お、おのれーッ」
配下の戦闘獣を全て失ったカメレオンレイパーが、怒り狂う。
「フフッ、覚悟しなさい。カメレオンレイパー。もうお前は身を隠す事はできないのよっ」
「やかましいっ! これでも食らえッ!」
「あっ!」
パイブルー・かをりの虚をついて、カメレオンレイパーの舌が素早く伸び、パイソードの柄に絡まる。
ものすごい力でパイブルーの手からパイソードがもぎ取られ、あらぬ方向に飛ばされた。
「しまった!」
剣を失った今、パイブルーの力は半減したといっても過言ではない。
かをりも空手やプロレス技を優香と栄子から習ってはいたが、剣の冴えに比べると今ひとつだった。
それを見て取ったカメレオンレイパーが、パイブルーに飛びかかった。
「きゃあっ」
そのまま樹海のブッシュの上に押し倒される。
「グファファファファ! ただ殺すにはもったいない身体だな。ようし、俺の子供を孕ませてやろう!」
そういうと、パイブルーの腰のスカート状の装甲がまくり上げられ、スーツの下半身が鋭い爪で引き裂かれた。
「アアッ、イヤッ、やめてーっ!」
必死で抵抗するパイブルーだったが、常人の2倍近い体重でのしかかられているために、効果はなかった。
「グファファ! ホントはフェラやパイズリも楽しみたいところなんだがな。お嬢ちゃん。時間がねーんだ。いきなりブチ込むから我慢しなっ!」
強引に脚を広げると、カメレオンレイパーはパイブルーの、いや、眞鍋かをりの股間に青黒いペニスを突き刺した。
「キャアアアアアアアアッ!」
樹海の林の中にパイブルーの悲鳴が響き渡った……。
同じ頃……。
「う、ああ……」
パイブラック、小池栄子が覚醒した。まだ洞窟の中だ。
「はっ!」
気がつくと両手が左右の天井から伸びた鎖に繋がれているのがわかった。
栄子の両隣に、京香と優香も同様に天井から鎖に繋がれていた。だが、二人はまだ気を失ったままだ。
(あっ、京香長官! 優香ちゃん!)
パイレンジャースーツは、あらかた剥ぎ取られていた。身体を動かすと、剥き出しの栄子の美巨乳がプルンと揺れた。
もちろんヘルメットも割られている。僅かに手袋と手首の『パイリスト』、そしてブーツが残されているだけだ。
パンティーまで剥ぎ取られ、ほとんど全裸と言っていい姿だった。
「フフフ、気がついたようだな、パイブラック。おおっと、もう変身を解かれているから、小池栄子だったな」
(あっ、コウモリレイパー!)
栄子の真正面にコウモリレイパーが立った。
「素っ裸で、いい格好だな。さあ、脚を高く上げて開くんだ、栄子。コレが欲しいんだろう?」
コウモリレイパーがその華奢な身体に似合わない、股間の巨大なペニスをしごき上げながら栄子に迫ってくる。
「う、ああ……!」
(えっ、声が……出ないっ! それに、ああっ、奴の言うとおり、脚が、脚が上がってくっ!)
催眠音波によって誘導された栄子の潜在意識が、コウモリレイパーに言われるがまま地面から脚を離した。
「あ、ううっ!」
鎖を両手で掴み、腹筋を使って高々と両脚を目の前にまで持ち上げる。
女子プロレスラーである栄子にとって簡単な事だ。だがそれは、着衣の場合だ。何も身につけていない全裸の状態では屈辱的な行為だ。太股が持ち上がり、その付け根のプックリとしたアケビの実のような膨らみが突き出される。
「ようし、そのまま脚を拡げるんだっ」
「ああっ、うっ、ううっ」
栄子は言われた通りに左右に大きく脚を開いた。
長い脚がV字型に開かれた。股間の黒い茂みが、そしてその下の淫花が露わになる。
(ああっ、いやぁああっ!)
「フハハハッ、最強の美人女子プロレスラーがマンコをおっぴろげてる姿、最高だぜ! ようし、味見をさせてもらおうか」
そう言うとコウモリレイパーは、ジャンプをして身体を丸めると天井から逆さになってぶら下がった。
あらかじめそういう位置関係になるように、うまく鎖の位置が調節されていたらしい。
逆さになったコウモリレイパーの頭部が、ちょうど栄子の股間の位置になった。サソリレイパーは指で黒々と密生した栄子のヘアをかき分け、セピア色の土手をこじ開けた。二十歳という年齢のわりに熟れきった栄子の紅鮭色の淫肉がむき出しになる。
(あっ! いやッ!)
「ほう、女子プロレスは男は禁止じゃなかったのか? その割にはだいぶ使い込んでるようだな、ああん?」
そう言うとコウモリレイパーは股間のモノでピタピタと栄子の頬を叩いた。
(ああっ、もう、やめてぇえっ)
だが、容赦なく勃起しきった剛直が、栄子のふくよかな白い頬を突っつく。
「ほれ、こいつをしゃぶるんだっ! 口を開けろ!」
「う、あああっ」
栄子のぽってりとした唇が意思に反してゆっくりと大きく開いていく。
「舌を出して舐めろ!」
「ああっ、はふっ、ああ……」
言われるがままに、栄子は舌を出してコウモリレイパーの男根を舐めしゃぶり始めた。
「おうっ、上手いぞ栄子ッ! お前、風俗にも勤めてたのか? レスリングだけでなく舌使いもプロ並みだぜ!」
(ああっ、ひどいっ、もういやっ! やめてぇ!)
女子プロレスのチャンピオンの座を争うほど強い女を自負していた自分が、鎖に繋がれ、半裸に剥かれた姿でレイパー獣にフェラチオ奉仕をしている……。その屈辱に、栄子の頬に涙が流れた。
「ようし、俺も舐めてやるからな」
コウモリレイパーの長い舌が、栄子の肉びらを捉えた。
「あ、ううッ、ああんっ……」
「これだけで、もう感じてるのか? スケベなプロレスラーだぜ。よしよし、もっと舐めてやるからな」
舌先が、栄子のピンク色の真珠に絡みつく。
(ああっ、そ、そこはっ!)
栄子の性感帯・クリトリスが、コウモリレイパーの舌先でチロチロと嬲られていく。
「はあ……ウッ!」
さらに伸びた舌が栄子の玉門を割り開き、内部に侵入する。
「アアアッ、アアアアーッ!」
思わず声をあげる栄子。その頬を、唾液で濡れたペニスがピシッ!と張った。
「アッ!」
「オラァ、感じさせてやったんだぞ、栄子ッ! お前も俺のチンポを咥えるんだ!」
そう言うとコウモリレイパーは、膨れた亀頭を栄子のぽってりとした唇の間に強引にねじ込んだ。
「フグゥウウウッ!」
栄子の唇がこじ開けられ、口腔内に男根が深々と差し入れられた。
「どうだぁ、美味いだろう? ほれ、フェラを続けろ」
「ウウウッ、フグウウウッ!」
催眠音波の指示に従って、機械的に栄子の頭が前後に動き、唇がペニスを吸い始めた。自らの意思に反してその動きは、ものすごいスピードだった。
「クウウ! たまらんぜ、この唇の感触!」
逆さになっているコウモリレイパーは両手で栄子のメロン大の爆乳をわしづかみにすると、その重量感を楽しむようにゆっくりと揉み始めた。同時にクンニリングスを再開する。
鎖に繋がれて宙吊りにされた栄子の女体に、逆さ吊りのコウモリレイパーが絡みついている。空中シックスナインだ。
ピチャピチャと栄子の愛液を啜る音と、ズピズピとコウモリレイパーの肉棒を吸いたてる音が、薄暗い洞窟の中に響く。
(あっ、いっ、いやああっ!)
陵辱されているのにもかかわらず、栄子の身体は敏感に反応していく。小豆大の乳首が膨らみ、秘密の泉からは愛液があふれ出している。
「フフフ、そろそろ良さそうだな。ようし、そろそろ入れてやろうか!」
そう言うと、コウモリレイパーは栄子の身体から離れた。羽ばたいて狭い洞窟内を飛翔するとくるりと空中で反転し、栄子の正面でホバリングした。栄子の唾液を滴らせた剛直が上を向いて栄子の顔をにらみつけている。
(いやーっ、やめてーっ!)
だが、その声は栄子の心の中だけで空しく響くだけだった。
再び栄子に今度は正常位で抱きつくと、サソリレイパーは栄子の股間に身体を割り入れた。
翼と一体化しているために手は使えなかったが、ツチノコのようなペニスが自在に動いて栄子の股間をまさぐる。
膨れ上がった亀頭が花園をかき分け、栄子の身体を串刺しにする。
「ギヤアアアアーッ! アアアーッ!」
洞窟に絶叫が響き渡った。
その声に、失神していた京香と優香が目覚めた。だが催眠音波の影響で、栄子と同じように声をあげることはできない。
(え、栄子ちゃんっ!)
(ああっ、ひどいっ!)
「フッ、二人とも目が覚めたか。待ってろよ、お前たちも後でかわいがってやるからな」
コウモリレイパーはそういって大きく裂けた口で笑みを浮かべると、再び栄子とのセックスに没頭していった。
空中を飛びながら、鎖で繋がれた栄子を犯し始めた。
「アウッ、アアッ、アンンッ!」
腰がくり出されるたびに、栄子の子宮口が突かれていく。
二人の見守る中、栄子に死を宣告するセックスが始まったのだ……。
「あはぁっ、いっ、いやーっ、やめてぇーっ!」
森の中にレイプされている、バイブルー・眞鍋かをりの叫ぶ声が響く。
上半身はそのままに、スーツの下半身を引き裂かれたパイブルーは
凶暴なカメレオンレイパーの肉棒は、かをりの体内でさらに膨れ上がり、雁首のあたりに浮き出たイボイボが、激しくかをりの肉襞を擦っていた。
「フフフ、もっと叫べ! 泣け! パイイエローとパイホワイトを呼び戻すんだ!」
「ウウッ!」
青いヘルメット=マスクのなかで、かをりは口ごもった。
(そ、そうだったわ、いけないっ。イエローとホワイトに心配をかけちゃいけないっ)
だが、このままでは状況は打開できないのもまた事実だった。
必死にもがいてカメレオンレイパーの魔手から逃れようとしたかをりだったが、100キロ近い体重で上からのしかかられて巨大なイチモツに貫かれてしまっては、もうなすすべがなかった。
(せめて、あのパイソードに手が届けば、なんとかなるのに……)
かをりの見やった方向の5メートル程先に、パイソードが転がっていた。パイスーツからのエネルギー供給が絶たれたためレーザー剣の光は消えて、刀の柄だけが空しく草むらに転がっていた。
「ほれ、どうした、急に声が出なくなったな? もっと突いてやろうか! うりゃぁ!」
急に静かになったかをりの様子に気付いたカメレオンレイパーが、腰の動きを早めていく。
「アッ、ウンッ、アアウッ!」
必死に漏れる声を押し殺すかをり。だが、結合部からあふれ出た恥蜜が、樹海の草むらを濡らしている。
(ああっ、ダメッ、ダメよかをり、声を出してはダメッ!)
このままいけば、かをりの胎内にレイパー獣の子種が植え付けられることは間違いなかった。
そう、死を意味する受胎だ。
だが、かをりはもう自分の事はどうでも良かった。四人の仲間と京香長官、それに世界の平和のために散るための覚悟が出来ていたのだ。
「おやおや、とうとう黙りこんじまったな。ダッチワイフか死体とセックスしてるみたいだぜ。まあ、俺はそういうのもきらいじゃないからな。ほれっ、そりゃっ!」
(こ、こいつ、本当の変態……)
かをりの背中に鳥肌がたった。レイパー獣はレイプ常習者や変質者に憑依する事は知っていたが、ここまで異常なのは初めてだった。
「ヘッヘッ、やっぱ、オッパイも拝みたくなったな」
そう言うとカメレオンレイパーは、必殺技を使わせないようにかをりの手を交互に押さえつけながら、パイスーツの胸部を引き裂いた。
「キャアアッ!」
かをりはこらえきれずに悲鳴を上げた。
かをりの白い饅頭型のバストが露わになった。ピンク色の乳首が天を向いて膨らんでいる。
「クフフ、さすがはパイレンジャー、いい乳してるぜ。どれどれ……クーッ、揉みがいのあるおっぱいだなぁ」
カメレオンレイパーの手がかをりの美乳を掴んでもみしだく。
「フヘヘヘ、オッパイを揉みながら、イカせてもらうとするか」
カメレオンレイパーの腰が、フルスピードで動き始めた!
「ウアアアアアッ、アアアンッ!」
(ああっ、もう……だめッ!)
かをりの頭の中に、今朝の「和風喫茶・京香」での風景がよぎった。
(……さよなら、みんな。……さよなら、京香長官…)
マスクの中で涙をこぼしながら、かをりはその時を待っていた……。
ああっ、このまま、パイブルー・かをりは殺されてしまうのか!
さらにパイブラック・小池栄子の、そして優香と京香長官の運命は?
急げ、パイイエロー! パイホワイト!
パイレンジャーのピンチは続く!
今こそ立ち上がれ、パイレンジャー!
世界の平和のために、戦え! 戦うのだ!
爆装せよ! 爆乳戦隊・パイレンジャー!!
(つづく)