この日は祝日だがアメリカでは感動のある日ではない。日本では分厚い新聞と、年賀状を
かかえコタツに入るのだろうが、こちらでは普段の祝日と大きな違いはない。
新聞もいつもと同じ、表紙にHappy New Yearとある程度。スーパーなども通常の
祝日と同じように営業している。ちょっと拍子抜けしてしまう。しかし来年は2000年、
何か大変は事が起きるかな???そして3日には出社するのだ。
1929年にGeorgia州Atlanta市に牧師の長男として生まれる。1955年にBoston大学で
神学の研究(systematic theology)で博士号を修得。その後Alabana州Montgomery市で
牧師になり黒人の差別問題に取り組む。当時Montgomery市では公共のバス乗車のとき、
黒人は後部座席に座り、白人には席を譲るという法律があった。これを拒否した
黒人女性の逮捕から、市の黒人たちが一年以上に渡り、バスをボイコットする騒ぎがあった。
この時の黒人側のリーダーとしてKing牧師が活躍した。彼の公衆での演説のすばらしさは
全米の注目を浴び、その後最高裁まで持ち込み、バスの差別撤廃を勝ち取った。この事件が後の
彼の人気を不動の物にした。彼の多くの努力により、1964年にはCivil Rights Act
of 1964が制定され、公共の場、教育、職場での差別が禁止られた。彼は1964年にノーベル平和賞
を受賞したが1968年に暗殺されてしまう。この祝日は彼の功績をたたえ
1983年に制定された。(正確には1月の第3月曜日)
King牧師の正義感、差別を乗り越えたその力は多くのマイノリティーの人々の支えになっている。
という事でこの日は全米各地で差別反対のデモ、King牧師を偲ぶ行事があった。
この祝日コーナー、私の勉強にもなりよろしい。なおこの日は官公庁、銀行が休むようだ。
多くの企業は勤務日だった。蛇足ながら株式市場も休み。
歴史的な背景はまた今度。米国では大切な人に贈り物をする日である。日本のように
すべて女性からのチョコレートでもなく、義理なども必要はない。好きな人にプレゼント、
男から、女からどちらでも良いのだ。職場では皆でケーキを食べた。皆
本命はアフター5だろう。
この季節、宝石ショップ、
Victoria's Secret
の店には若い男性の姿もちらほら。
なおこの日は祝日ではないので番外編。
アメリカ初代大統領ワシントンの生誕を記念して設けられた祝日である。本当の誕生日は
2/22日だったのだが、3連休にするために第3月曜日に変更になった。これにはもうひとつ
おまけがあって2/12日生まれのリンカーン16代大統領も近いのでいっしょに祝ってしまえと
なったとか。結構いいかげんな気がする。
2月生まれの大統領がいれば今後追加されるかも知れない。
日本でもし"首相の誕生日"という休日があってもまったく
重みが感じられないと思っているのは私だけではないはずだ。
この日はアイルランド生まれのSaint Patrick氏の生誕を
祝う日だ。彼は西暦400年頃アイルランドでキリスト教の普及に努めた
らしい。彼はキリスト教の三位一体をShamrockという植物の3枚の葉っぱ
(緑でクローバーと大変似て、白い花が咲く)
によくたとえたらしい。このShamrockという植物はアイルランドのシンボルでに
なっている。
アイルランドの記念日という事でアイルランドの伝説に登場するレプレコン
(Leprechauns、老人の姿をした妖精)グッズもこの時期お店でよく見かける。
またShamrockが緑色であることから緑がこの日のテーマカラーだと思っている。
アメリカではお店の飾り付けがこのテーマカラーで決まってくるので大変興味深い。
10月はハローウィンでかぼちゃの橙色が、11-12月はクリスマスで白と赤。
1-2月はバレンタインで赤(ハート)。バレンタインが終わると緑色に。
Saint Patricksが過ぎると緑からイースターホリデーに向けて淡いピンク、ブルー
などのパステルカラー調の飾り付け、品物がならぶ。
この日はキリスト教の祝日になるがアメリカでは特に国民の祝日になっていない。
あくまでも宗教上の記念日である。キリスト様の復活を祝う日で、3月下旬から
4月下旬の間の日曜日に祝う。Easterの由来は正確な記録はないらしいが、
ゲルマン民族の春と繁栄の神の名前からきているというイギリスの学者説が
もっとも有力とされている。この神の祝いは春に行われ
繁栄のシンボルであるウサギ、春の日差しをあらわすあざやかな色に塗られた
卵を用意したらしい。ゆえにこの時期お店はどこもパステルカラーのプラスチック
卵、ウサギのぬいぐるみなどが棚にならぶ。
この日は戦争の軍人犠牲者を偲ぶ記念日だ。Memorial Day
の起源は1861-1865年に起こった南北戦争にまでさかのぼる。
Memorial Dayは1868年から1971年まで5/30日に制定されていたが、
その後法律の改定より、五月の最後の週の月曜日となり、通常3連休と
なった。ただし、南北戦争が起こった南部の一部の州では昔の休日を
そのまま引きずり、フロリダ、ジョージア州では4/26が記念日らしい。
この日は各地でパレードや、献花式などの行事が行われ、近所でも
国旗を玄関先に掲げる家も多い。(Memorial Dayに限ったことでは
ないが)しかし州によって休日が異なるというのも不思議なシステムだ。
繰り返しになるが、デパート等ではMemorial Dayセール、セール。
由来は1776年Philadelphiaにて独立宣言を採択した日からくる。
実際国民の祝日に制定されたのは1941年から。
1620年に自由を求めイギリスから旅立ったメイフラワー号が東海岸に到着した。
その後東海岸では13の自治体(コロニー)が作られたがいずれも本国イギリスからの
政治的干渉が強く、アメリカ人(元はイギリス人)は大きな不満を抱いていた。
この政治干渉に立ち向かうべく初代アメリカ人たちが立ち上がり、
武力衝突もあったが、自治体の議会においてイギリスとの関係を断ち切るべきだと
考えのもと独立宣言書の制定を開始した。この制定メンバーには後の大統領になった
Thomas Jefferson,Benjamin Franklin,John Adamsらがいた。この宣言書は
人間の権利、改革の必要性を問い、イギリスの王George 3世に向けての不満を述べ、
最後は独立を宣言することで結ばれている。
この書類は米国でも一番大切に保管されており、第二次世界大戦中は政府の金貯蔵庫に
しまわれていた。現在はWashington DCの公文書保管所にあり、ヘリウムで充填された
ケースにページ毎に収められコンピュータにて監視している。まるで生命維持装置をつけて
いるようで、これまさにアメリカの魂だ。
今年は火曜日だったので月曜日も休みにする企業も多かった。
でも株式市場は月曜日半ドン。アメリカの文化にも結構せこいところがある。
この日は花火を上げる行事が各所で行われる。地域によるが個人レベルでの花火は
禁止されていることが多くこの日ぐらいしか花火は見れない。
昨年はSanta Clara市のGreat America遊園地にて毎週土曜日に花火をやっていた。
今年もあるかも知れない。
9月の第一月曜日の祝日。この祝日の由来は1882年にKnights of Labor
(米国で最初の労働組合、1870年の不況を機に盛り上がったらしい)が
労働者階級の人々をたたえNew Yorkで大きなパレードをしたところから始まる。
1884年には9月の第一月曜日に開催され、彼らは今後のパレードはこの日に行うことを
宣言した。その後他の労働者団体の賛同もあり、州の休日に指定する動きかけ
が活発になった。1887年3月にはColorado,New York,Massachusetts,New Jersey
州で休日に制定され、1894年には全米の休日になってしまった。
労働者階級に一本!
この休日は夏休みが終わってすぐの3連休んになるので、毎年旅行に行くような
気分になれない。いつも地元でぶらぶらしている。あいからず世間では
Labor Day Sale, Sale!
ハロウィーンは実はローマカソリック協会の聖人たちに敬意を示す日だったようだ。
9世紀ごろの話。このような背景からハロウィーンのお祭りは死人の魂やら魔女、幽霊などが
絡んでいる。
ハロウィーンは実は祝日ではないが、10月に入るとこの日を迎えるために小売店はセールだ。
かぼちゃの即売場、小売店の小物類はオレンジ色、かかしなどのかざり物が店頭に並ぶ。
また、お菓子、変身用のコスチュームなどもこの季節の商品だ。なぜ番外編かと言うとこの
日は会社、学校などお休みではないから。
この日は1621年、pilgrim(入植者)たちが現Massachusetts州にて収穫を祝ったのが根源らしい。
リンカーン大統領が1863年に国民の祝日に制定した。
11月の最終木曜日が祝日となっている。しかし民間の会社、学校などは木、金と
連休にする場合が多い。債権、株式取引類は木が休み、金は半ドンという不思議な
休みになっている。
Thanksgivingは家族そろって家庭で七面鳥料理を堪能する日らしい。この七面鳥料理も
いろいろバリエーションがあるようだが、オーブンで丸焼きをするのが一般的。
七面鳥の肉は淡白で、日本人にはあまりおいしい肉ではない。(と思っている)
そのためか中に詰め物をして丸焼きをするのも良く聞く。実はこれはおいしい。
この日はfamily reunionと言って親族が集まる習慣もあり、この2連休との週末の土日は
米国で一番旅行者が多い時期となる。
テレビのニュースはどこも飛行場の混雑をレポートしている。
さしずめ日本ならばお盆の帰省の時期。日本だと東名高速が50kmの渋滞などの
話があるが、San Jose近隣の高速道路は大丈夫だった。
旅行をしない人々はこの時期ショッピングに走る。ちょうどクリスマスシーズンに向け
セール開始の時期になっている。テレビのニュースで交通機関の混雑の次に紹介されるのが
ショッピングセンター(shopping mall)の駐車場の混雑具合だ。初日の売上が昨年に比べて
約5%上回り小売店にとっても上々のスタートらしい。今年はオンライン
ショッピングを大きな伸びを示すことが予測され、インターネット株価も上がっていくだろう。
生木のクリスマストリーの即売もこの時期にはじまる。ボンネットの上に2mぐらいのツリーを
括り付け走る姿も見かける。
旅行も、ショッピングもしない人は自宅でクリスマスの飾り付けをする。
多くの家は窓枠に沿って電球を飾ったり、屋根に電飾を付けたりする。年末の風物詩だ。
車に飾り物をする人も多い。赤いリボンで屋根にワンポイント、フロントグリルにリースを
飾ったりする。この時期は公私に渡りアメリカ人が一番忙しくする季節だろう。
そして最後に本当になにもしたくない人はテレビでアメリカンフットボールを見る。
クリスマスイブだ。この日は国民の休日だ。小売店は最後の追い込みの日になるので
休まず営業している。ただしこの日は早めに切り上げるようだ。多く人々は23日までにはそろえる。
おそらく会社が休みに入るので23日に会社で渡すために事前に準備すると思われる。
私の職場でも23日に上司が部下に本を贈っていた。
私も職場で若き独身女性からお菓子を毎年もらっている。実はあまり正式なお礼を
したことがない。もらった時口頭でのお礼はするのだが何をどの程度プレゼントすれば
良いかの判断がまったくわからない。勘違いされても困るし(自分の頭を見て物を言え(笑))。
何かの折にお礼をするとしよう。
皆プレゼント、ショッピングと大騒ぎするのだが、高価な物を買うというより安価の品を
数を多く買っている人が多いようだ。これは日本のバレンタインデーの義理チョコに多少似ている
気がした。また一人に対して複数贈るのも珍しくない。蛇足だがお店でラッピングは
あまりやってくれない。自分でするのが普通のようだ。職場でのプレゼント交換会で皆の前で
ラップされたプレゼントを開けるときいきなりラッピングをびりびりを破いていく。
日本ではあまり見ない光景で驚く。このプレゼント交換会おちがあり一度交換が終わると
くじ順で自分の欲しいプレゼントを持っている人と無条件に自分の気に入らないプレゼント
との交換ができる。これが結構盛り上がって毎年面白い。
なお12/25日はクリスマス。この日に開いているお店を探すのは結構難しい。ガソリンスタンドと、
Jack In The Box(ハンバーガーチェーン)程度だった。
1/1 New Years Day
1/17 Martin Luther King Jr. Birthday
2/14 St. Valentine's Day(番外編)
2/21 President's Day
3/17 Saint Patrick's Day (番外編)
4/4前後 Easter (番外編)
5/31 Memorial Day
7/4 Independence Day
9/4 Labor Day
10/31 Halloween(番外編)
11/25 Thanksgiving Day
12/24 Christmas Eve Day
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